婆ちゃんの長男至上主義の行く末

婆ちゃんの葬儀の時に集まったイトコや叔父伯母から私の知らない婆ちゃんの話を聞いた。私よりも歳が上の従姉妹ばかりなので
私が物心つく頃の時代の話は新鮮でした。

私は内孫で長男(父)の長男なのでかなり優遇されていたのは知っていたが
外孫の従姉妹達はかなり差別されていたのには気の毒になりました。笑
昔から従姉妹達も婆ちゃんの外孫差別をネタにして長男の私をからかうことはよくありました。
子供の時はちょっと嫌だったけど大人になるにつれて物事がわかってくるととても面白い。

長男至上主義については田舎の年寄りにあるごく自然に持った想いで
婆ちゃんも田舎出身で大正生まれなので仕方がないと、
反発することもなく嫉妬や不満を持つこともなく親族全員が理解していました。
むしろ長男至上主義を笑い話にするくらい何も思っていません。
私の父も長男ですが他の兄弟達に偉そうにするわけでもなく、また子供達には長男の私を優遇することもなく他の姉弟たちに平等です。

と言うのも
特に先祖代々の商売をやっているわけでもなく
先祖代々の土地に住んでいるわけでもなく
多くの遺産が存在するわけでもない。
では何を引き継ぐのか?
「位牌、墓は長男が面倒をみる」
の1点が理由で
つまり
「家を存続させる」ためだけに長男が優遇されていること。

婆ちゃんは「私個人」が好きなのではなく、「長男の私」を
大事にしていたということは、子供の時から感じていました。
私自身も特段それが嫌ではなく普通でした。
でも良くしてくれるわけではあるから、
地元に帰った時は毎日婆ちゃんの家に顔を出し2,3時間話相手をしに行っていました。

婆ちゃんが亡くなった時は悲しかったですし、しばらくは心ここに非ずでした。
90歳を超えたあたりから覚悟はしていて悲しくなることはないかなと思っていましたが予想に反して辛かったです。

「位牌、墓は長男が面倒をみる」
ことのみは長男至上主義を継承して、
両親が亡くなった後は、しっかりと墓と位牌を守って
自分の息子、子孫に婆ちゃんの話したことは伝えていき
長男としての使命を全うします。

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