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『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を薦めるオタク美容師

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』という作品名を聞いて、本を読んだり、アニメを見たことがある人なら、そのタイトルだけで色々な感情を抱くと思うのですが、作品を知らない人からしたら、どんな作品なのだろう…?と思われるかと思います。

理由は明確で、作品名から物語を推測することができないから。例えば昨今の読み物のタイトルは『Re:ゼロから始まる異世界生活』などがあり、タイトルからこれから先に起こるであろう大まかな出来事がわります。

しかし僕はこの作品は普段アニメを見ない人でも見ることができる作品だと思っていますし、むしろそういった方にこそ届いて欲しい作品だと思っています。

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は物語を見始めればすぐに人の名前だとわかりますが、見ていない人からするとどういう意味でつけられたタイトルかがわからない。なので人からお勧めされても、内容が想像しにくく見ていない。といった人を今までに何人か見てきました。主人公の名前がタイトルになっている作品は色々ありますが『ナルト』なんかは絵から忍者であることを理解できますが『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』はそうでない。しかしそれがこの作品の魅力の一つだと僕は思います。

なんの作品なのかわからない。しかし見始めるとすぐにすのタイトルが表すのは一人の女の子だとわかり、作品を見た後は、このタイトル以外にこの作品を表せるものはない。と、僕はそう感じます。

物語のあらすじとしては、人の感情がわからず、ずっと軍人として生きてきた一人の女の子が、手紙を代筆する仕事を通し、一人の「女性」として成長していく。そんなお話なのですが、その過程がとても良いのです。

その過程を書いてしまうとネタバレになってしまうので書きませんが、手紙が持つ素晴らしさ、人の温かさを感じることができるのがこの作品です。

今の時代手紙を郵便屋さんに出すことはあまりないかと思うのですが、少し直接言葉にしたり、すぐに送信できて返事が届いてしまう、メールにして伝えることが恥ずかしい感謝の気持ちなどの思いの丈を伝えるのには、今でも手紙を用いて気持ちを伝える人は多いのではないでしょうか。

僕は先日、祖父と祖母に向けて手紙を書きました。祖父が病で先が長くないため、手紙を書き、直接祖父母の元へと持って行ったのですが、祖父は僕が到着してから数時間後に逝ってしまいました。祖父に会い、顔を見せてと言われ、顔を見せることはできたのですが、手紙を渡すこと、読むことはできませんでした。祖母の隣で逝ってしまった祖父に宛てた手紙を読みましたが、辛いものがありました。棺に入れ、一緒に火葬してもらいましたが、直接届くことのなかった手紙。そして祖母に宛てた手紙は無事渡すことができました、読んでから笑っていたそうです。笑顔を届けられて…良かった…。

届かなかった手紙と届いた手紙、どちらも一度に体験しましたが、手紙にしてしっかりと伝えようと思ったのはヴァイオレット・エヴァーガーデンのお陰です。

職場の先輩や後輩からも手紙をもらうことが多いですが、やはり少し照れくさいような、「いつもありがとう」といった内容の手紙などをもらうことが多いです。

手紙を書く文化が電子の時代の今でも無くならないのは、手紙が持つ力を、皆がしっかりとわかっていて、手紙でないと伝えられない想いがあるからだと思います。


言葉の裏に隠れた本音、それをうまく汲み取り手紙にする仕事である自動手記人形という代筆の仕事。その仕事を通じ彼女は一人の「女性」へと成長します。

是非その彼女の成長を見ていただけたら、僕が言うのはおこがましいのですが、きっと、きっと温かい気持ちになれるかと思います。

『ヴァイオレット・ヴァーガーデン』は現在Netflixにて配信されています!

アニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』OVA『ヴァイオレット・エヴァーガーデン スペシャル』劇場盤『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝-永遠と自動手記人形-』があるので。

アニメ全13話➡︎OVA➡︎劇場盤・外伝➡︎現在映画館で放映されている劇場盤

の順番で見ることをお勧めします!

時系列順に見たい!!という方は、アニメの4話のあとにOVAを見てから5話を見ましょう!

是非、貴方の元にヴァイオレットの想いが届きますように。

アニメ公式サイト http://tv.violet-evergarden.jp

Twitter @Sacky_Sakito https://twitter.com/sacky_sakito




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