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日本絵画(近世まで)

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#琳派

琳派のやきもの —響きあう陶画の美 /出光美術館

「琳派のやきもの」と題した、尾形乾山のやきもの(乾山焼)を主役とした展示。  ——いた…

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京都 細見美術館の名品 ─琳派、若冲、ときめきの日本美術─:3 /日本橋高島屋

(承前)  昨秋の「つながる琳派スピリット 神坂雪佳」展にも出品されていた、酒井抱一《鹿…

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京都 細見美術館の名品 ─琳派、若冲、ときめきの日本美術─:2 /日本橋高島屋

(承前)  琳派や伊藤若冲に代表される近世絵画は、2代・細見古香庵による蒐集品。  蒐めた…

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生誕360年記念 尾形乾山:2 /岡田美術館

(承前)  乾山は晩年に江戸へ下向して以降、絵画作品を手がけるようになった。本展では《夕…

生誕360年記念 尾形乾山:1 /岡田美術館

 箱根の岡田美術館へ行ってきた。開館時以来の訪問で、じつに約10年ぶりとなる。  ブランク…

みんな大好き! 宗達・光琳&柿右衛門様式:2 /東京黎明アートルーム

(承前)  1階奥には《籬(まがき)夕顔図屏風》をはじめとする3点が。いずれも、尾形光琳の…

つながる琳派スピリット 神坂雪佳:2 /パナソニック汐留美術館

(承前)  展示室に入ってすぐに、細見美術館の琳派の名品がずらり。  光悦、宗達、光琳、乾山、始興、芦舟、芳中、抱一、其一……と、琳派の系譜がまんべんなく網羅されている。雪佳との親和性が高そうな芳中、抱一、其一あたりは、やや多めのチョイスとなっていた。  ほぼ軸物であったが、軸物の展示ケースは薄手のタイプで、作品との距離がすこぶる近い。ガラス1枚隔てて、ほとんど熟覧のような状態である。  そんなこともあって、もはやこの最初のセクションだけで「ああ、来てよかった」と思ってしま

つながる琳派スピリット 神坂雪佳:1 /パナソニック汐留美術館

 琳派の展覧会が多い今秋は、さしずめ「琳派の秋」……と、ほぼ毎年いっている気がする。  …

琳派の花園あだち /足立区立郷土博物館

 ――足立と美術。  まことに失礼ながら、双方のイメージは容易には結びつきがたい。2006年…

秋の風 能楽と日本美術:2 /国立能楽堂 資料展示室

(承前)  この日の来館としたもうひとつの決め手も、やはり「ススキの屏風」。  鈴木其一…

魅惑の色彩 天才の描線 光琳×蕪村 金襴手×乾山:4 /東京黎明アートルーム

(承前)  乾山の話をせずに、この鑑賞記を終えることはできまい……  展示の冒頭を飾った…

魅惑の色彩 天才の描線 光琳×蕪村 金襴手×乾山:3 /東京黎明アートルーム

(承前)  この展示は師走の、もういくつ寝ると……といった時季まで開催されていた。そんな…

魅惑の色彩 天才の描線 光琳×蕪村 金襴手×乾山:1 /東京黎明アートルーム

 中野の東京黎明アートルームでは、江戸絵画や中国・日本の古陶磁を中心とした展示が、ほぼ1…

鈴木其一・夏秋渓流図屏風:3 /根津美術館

(承前)  鈴木其一《夏秋渓流図》と出合った日のことは、ふしぎなくらい、はっきりと覚えている。  そのときいだいた第一印象は、次の3つのポイントに収斂されるように思う。 1.強さ  金箔に負けじと自己主張をする群青、緑青、焦げ茶。濃彩のまま、メリハリなく、原色で押しきられている。檜の幹はボン、ボンと地面に垂直に突き刺さる。その「強さ」がまずひとつ。 2.新しさ  コンディションの良好さを抜きにしても、「ほんとうに近世のものでいいのかな?」と疑ってしまうくらいに「新しさ」