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日本絵画(近世まで)

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#月岡芳年

芳幾・芳年 国芳門下の2大ライバル:3 /三菱一号館美術館

(承前)  単に「浮世絵」というと、多くの場合「浮世絵版画」を指す。そうでないものを指し…

芳幾・芳年 国芳門下の2大ライバル:2 /三菱一号館美術館

(承前)  芳幾・芳年が14図ずつ共作した《英名二十八衆句》は、歌舞伎に登場する著名な殺人…

芳幾・芳年 国芳門下の2大ライバル:1 /三菱一号館美術館

 幕末期の浮世絵の巨星・歌川国芳。 「奇想の画家」の一角にも挙げられた国芳の絵は現代にお…

水田コレクション展 四季の風物詩:3 /城西国際大学水田美術館

(承前)  宮川長春《江戸風俗図巻》とともに本展のメインビジュアルに起用されたのは、楽し…

最後の浮世絵師 月岡芳年展:8 /八王子市夢美術館

(承前)  《東京自慢十二ケ月》、ラストの一枚は、浅草の酉の市の図だ。  この《十二月 …

最後の浮世絵師 月岡芳年展:7 /八王子市夢美術館

(承前)  猫尽くし柄の浴衣を身にまとったこの「新ばし福助」という女性は、その名のとおり…

最後の浮世絵師 月岡芳年展:5 /八王子市夢美術館

(承前)  美人画の揃い物《風俗三十二相》は、「形容詞+さう(そう)」をテーマに、女性たちの暮らしのワンシーンを切り取ったもの。  背中にお灸を据えられた女性を描いて《あつさう(熱そう)》、和傘を差して雪中を往く女性を描いて《さむさう(寒そう)》といった具合である。  この図はどうだろうか。  下にスクロールしていただくと、作品名が出てくる――そう、《むまさう(うまそう)》。  見よ、このふっかふかの大ぶりな海老天! 重量感や熱さまでが、134年もの時を超えて、こちら側に

最後の浮世絵師 月岡芳年展:4 /八王子市夢美術館

 ――月岡芳年の回、じつはまだ続いていたりする。  前回更新分で例に出した作品は、どれも…

最後の浮世絵師 月岡芳年展:3 /八王子市夢美術館

(承前)  「幕末明治に特有のどぎつい色遣い」にはかねてより抵抗があったが、芳年の「刺激…

最後の浮世絵師 月岡芳年展:2 /八王子市夢美術館

(承前)  作品の解説文では、芳年の描写を映像になぞらえる指摘がしばしばなされていて、う…

最後の浮世絵師 月岡芳年展:1 /八王子市夢美術館

 月岡芳年といえば、目を覆いたくなるほどに残虐非道な「血みどろ絵」のイメージが強かった。…