マガジンのカバー画像

日本絵画(近世まで)

174
運営しているクリエイター

#絵巻

虫めづる日本の人々:1 /サントリー美術館

 虫が、苦手である。  だからといって「日本美術における虫の表現」にスポットを当てた本展…

23

西行 語り継がれる漂泊の歌詠み:1 /五島美術館

 白洲正子さんの著書『西行』をお供に、五島美術館の「西行 語り継がれる漂泊の歌詠み」展へ…

"Life with ネコ":1 /港区立郷土歴史館

 歴史・考古・民俗の各分野を総動員した〝猫の日本文化史〟ともいうべき展示。最も多用された…

断簡の 断簡なりの美しさ

 もうちょっとだけ、断簡のことを。  アーティゾン美術館の館蔵名品展「はじまりから、いま…

攻める、アーティゾン美術館 :2

(承前)  石橋美術館別館が閉館するとの報に接したとき、リニューアルの資金調達のため、東…

出逢いはいつも突然に 藤牧義夫の回顧展:2

(承前)  《隅田川絵巻》は木版画でなく、筆一本・墨一色で描いた「白描画」。下絵の類とも…

動け歩道 国宝 鳥獣戯画のすべて /東京国立博物館

 東博の鳥獣戯画展の会期が20日間も延長された。  鳥獣戯画は何度も観ているから、今度はいいかなと思っていた。全巻を通期公開、修復後の姿といったセールスポイントに魅かれはするのだが、いかんせん、人混みが嫌いである。平成館の特別展と聞けば、大混雑は必定。つい逃げ出したくなる。  それでも逡巡していたのは、ベルトコンベアーのせいだ。  今回の展覧会では、来場者はベルトコンベアー、通称「動く歩道」の上に乗せられ輸送されながら、鳥獣戯画を観ていくのだという(甲巻のみ)。  わたしが思

バトンタッチ /身延山久遠寺宝物館

 身延山久遠寺の宝物館で興味をひかれたのは「日蓮一代記絵巻」であった。未指定品で、書籍で…