天皇賞・秋 気になる馬達

秋の東京競馬場

詳しくは上記の毎日王冠の記事を見ていただくとして、春の東京とは違い、洋芝でも走れるタイプが活躍する秋の東京。
春のアメリカ血統よりは少し欧州血統があった方が有利。

3歳馬のためのGⅠ?

菊花賞を回避してきたイクイノックス、ジオグリフ、ダノンベルーガにとっては菊花賞に替わる3歳クラシック最後の一戦(仮)。

去年もエフフォーリアが勝っており、今年もレベルの高い3歳勢は侮れない。
欧州で言えば、セントレジャーではなく愛チャンピオンズSに出走してくるようなもの。
今後も天皇賞秋が最後の3冠(2000m)みたいな立ち位置になるのかもしれない。

クッション値は先週の日曜が9.1

11レースのリステッド2000mの勝ちタイムは1分58秒1。
1000m通過が59.1秒で1,2,4着が4コーナー11番手以降の差し追い込み。
勝ったのはゴールドスミス(ステイゴールドxケープクロス)
2着ラストドラフト(ノヴェリストxディープインパクト)、3着トゥーフェイス(モーリスxディープインパクトxホワイトマズル)
欧州色の強い馬達が上位に入った。
中山でも好走歴のある馬達。

7レースの1勝クラス2400mでは勝ちタイム2分23秒8
勝ったレッドミラージュはキンカメxディープインパクト

クッション値の割には非常に速いタイムが出る今の東京競馬場。
今週も雨が降らなければGⅠレベルなら1分57秒前後の決着になってもおかしくない。
特にパンサラッサが最近の天皇賞秋では見ない速いペースを演出するとなれば…

パンサラッサが最近の傾向をぶち壊す!

速いイメージのある天皇賞秋ですが過去10年の良馬場の前半1000m平均59.69秒は稍重を含む皐月賞59.23秒よりも遅い。
前半に5.3mの上り坂のある中山競馬場の方が前半は下り坂の東京競馬場よりも1000m通過タイムは遅くてしかるべきなのにだ。
最近の天皇賞秋のペースは甘すぎる!
好位で競馬できて決め手がある馬でないと勝負にならないのが最近の傾向だ。

一昨年なんてクロノジェネシスとフィエールマンが32秒台で追い込んで届かないとかそれなんて無理ゲー。

しかし!今年は福島記念57.3秒、中山記念57.6秒、宝塚記念57.6秒、ドバイターフ約58.3秒(日本式57.0)で逃げたパンサ君が目の覚めるようなペースを秋の天皇賞に刻む!

位置取り関係なく底力がある馬しか勝たん!
そんな天皇賞秋に今年はなる。

過去1分56秒台で決着した年

2011年トーセンジョーダン
1分56秒1は日本レコード
シルポートが大逃げして1000m通過が56.5秒。
中団待機の馬達が上位5頭。
トーセンジョーダンはジャンポケxノーザンテーストxクラフティプロスペクターxセクレタリアート
2着ダークシャドウはダンスインザダークxダマスカス系xダンチヒ
3着ペルーサはゼンノロブロイxブラッシンググルーム系
トーセンジョーダンは札幌記念勝ちでダークシャドウは2着。
ペルーサも札幌日経賞勝ち。

2018年レイデオロ 1分56秒8
中団待機が1,2着で逃げ馬が3着
レイデオロはキンカメxシンボリクリスエスで母母母がウインドインハーヘア
2着サングレーザーはディープインパクトxデピュティミニスター
3着キセキはルーラーシップxディープインパクト
サングレーザーは札幌記念勝ち

2019年アーモンドアイ 1分56秒2
好位の2頭が1,2着で逃げ馬が3着
アーモンドアイはロードカナロアxサンデーサイレンスxヌレイエフ
2着ダノンプレミアムはディープインパクトxインティカブxデインヒル
3着アエロリットはクロフネxネオユニヴァースxヌレイエフ
アエロリットは札幌クイーンS勝ち。

ジャンポケ、ゼンノロブロイ、ダンスインザダーク、キンカメ、ディープインパクト、ルーラーシップ、ロードカナロア

種牡馬を見るとほとんどが東京のGⅠ勝馬。
残る2頭も
ダンスインザダークはダービー2着だがタイム差なし。
ルーラーシップはダービー5着(0.3)、天皇賞秋3着(0.3)、JC3着(0.4)

そして札幌での好走歴がある馬多い。

今年で言えば、

ジャックドール(モーリス)
札幌記念勝ち
パンサラッサ(カナロア)
札幌記念2着

評価

勝ち負け
イクイノックス 位置取りが後ろ過ぎなければ
カラテ    勝ってほしい!    

2着候補
ジャックドール 札幌記念のように自分のペースを保てれば
ダノンベルーガ 成長しだい

3着候補
ポタジェ   ハイペースでこその馬
ノースブリッジ 叩いた効果もあるし流れに乗れれば


掲示板
パンサラッサ 直線の坂がどれだけ影響するか
アブレイズ  

馬達

イクイノックス
キタサンブラックxキングヘイローxトニービン
父は東京G1勝ち馬
母系はトニービンもあり欧州色〇
この秋東京でも東スポ2歳Sで強さを見せている。
今年のダービーでもデシエルトのハイペースを追い込んで上り33秒台で2着。
自在性のある馬だがルメール騎手は後方待機を選択するか。
後方待機なら32秒台で上がれるが、果たして1分57秒前後で走る前を捕まえられるだろうか?
騎手は福永先生だったが、2019年のフィエールマンになりそうで怖い。
能力は勝ち負け

ジオグリフ
ドレフォンxキンカメ
皐月賞はイクイノックスの後ろで最高の展開。
共同通信杯とダービーの直線の走りからは東京はベストの舞台ではない。
小回り2000m向き。

ダノンベルーガ
ハーツクライxティズウェイ
全輪駆動系の馬で馬場不問。
皐月賞でも馬場の悪い内側をしっかりと走っていた。
ダービーは素直に相手も強かった。
今回もイクイノックスには敵わないだろう。
ダービーでもまだ上半身がブレていたのでまだまだ良くなる。
夏を越してどこまで良くなっているか。


ジャックドール
モーリスxアンブライドルズソングxニジンスキー系
1000m通過はウェルカムS59.9秒、白富士S59.4秒、金鯱賞59.3秒、大阪杯58.8秒。
大阪杯はしかも最初の34.6秒と自己最速で速かった。

あれは藤岡騎手のミスもある。
藤岡佑介騎手のコメント
「いつもほどダッシュがきかず出して行った分ペースが速くなりました。右トモを落鉄していて、影響があったのかもしれません」

ジャックドールのダッシュがきかなかったのではなく、他の馬が速くて比較して遅かっただけでジャックドール自身はいつも通りのスタートダッシュだった。
ジャックドールの最初の1ハロンを比較しても大阪杯の12.3秒は自己最速。
それを見抜けずに相対的に『遅い』と感じでしまった騎手の判断ミス。
そして必要以上に速いペースで走ってしまい後半失速。
まぁ、落轍もあったけどぉ

札幌記念はそのミスを踏まえてあくまで自分のペースで先行する競馬をした。
外側からユニコーンライオンに前に出られても無視できた。
もう大阪杯のようなミスはしないだろう。
あれもこの天皇賞秋のための布石だとすればよし。

大きなストライドで走る馬でどの枠だろうが外目で先行するだろう。
最初のコーナーまでゴチャつかない真ん中から外がいいと思う。
内枠だと前が狭くなることもあるし少し危険。

カラテ
トゥザヴィクトリーxフレンチデピュティ
父トゥザヴィクトリーは東京競馬場にいい思い出はない。
母母母のゴールデンサッシュは今の東京に合う。
パンサラッサが逃げた中山記念は位置取りが後ろ過ぎた。
個人的には勝てた可能性のあるレース。
その後はマイルでふがいないレースが続いたがあれは年を取ってマイルの速いペースについていけなくなったから。
かつてのノームコア様と同じ。
そして2000mへの距離延長は待ってましたというレース。
距離が問題でマイル路線になったのではなく、爪が丈夫になった時期とマイルで結果を出した時期がかさなったがためにマイル路線を歩んだ。
洋芝色の強い冬の東京新聞杯でいいレースをしているのでこの天皇賞秋の馬場でも力を出せる。
春の安田記念とは違う。
2000mなら新潟記念のように好位で競馬できて33秒台の上りも使える。
東京でも33.5~34.0秒で上がれる。
このメンバーでも上位に入る力はある。
前がオーバーペースだったりイクイノックスが位置取り後ろすぎれば1着もありうる。
というか勝て!

パンサラッサ
カナロアxモンジュ
宝塚記念の最初の600m33.9秒は控え目に言っても暴走。
それでも2000m通過は約1分57秒9
札幌記念は時計のかかる馬場だったので時計は遅いが速いペースで逃げている。
それでジャックドールとタイム差なしは評価できる。
ただ、今回は直線に坂の有るコース。
この馬は平坦が得意なので今回は直線の途中で失速し始める。

ノースブリッジ
モーリスxアドマイヤムーン
前走の毎日王冠は出遅れて後手を踏んだ。
去年のウェルカムSでも出遅れて後方待機を試したが速い脚を使えないこの馬には向いていない。
それでも毎日王冠は速いペースで進んでくれたのでこの馬の得意な持続力の活きる展開で0.4秒差。
決め手勝負では劣るが、2000mでのハイペースからの消耗戦になればこの馬は上位に入る力がある。
穴馬

ポタジェ
この馬もタイプ的にはノースブリッジと同じ。
去年の天皇賞秋はぬるま湯のペースから33秒台の上りが必要なレース。
それではこの馬の良さが出ない。
ハイペースになった大阪杯のようなレースがこの馬の理想。
宝塚記念は大外枠から悠長に構え過ぎた。
スタートして全然ポジションを取りに行く気がない。
あれでは高速馬場のレースの流れに乗れず無理。
毎日王冠はノースブリッジより斤量で2キロ重くてクビ差。
3着候補

アブレイズ
キズナxジャンポケ
前走府中牝馬は速いペースで先行して失速。
ポジションを取りに行ったら思いのほかペースが速かった。
VMでは後手を踏んで上り最速で届かずだからポジションを取りに行ったのだろう。
結果的には少し速かったか。
2000mのペースなら無理にポジションを取りに行かなくても中団で競馬できてこの馬の末脚もいかせるかもしれない。
叩いた今回の方が良さそうでもある。
混合GⅠでは厳しいかもしれないが面白そうだ。
トム・マーカンド騎手は今年のイギリスでビュイック、ホリー・ドイルに次ぐ3位。
勝率14%
GⅠもベイサイドボーイでアスコットのQEⅡ、シーラロサでオペラ賞など

マリアエレーナ
クロフネxディープインパクトxキンカメ
小倉で圧勝したが東京では勝負どころから緩い上り坂でコース設定が逆。
血統的に高速馬場は得意そうなので勢いで乗り切れるかもしれないが。
牝馬で過去に馬券になったのはGⅠ馬というかGⅠ複数連対馬


シャフリヤール
ドバイSCは1800m通過が1分53秒0というスロー
レースの上り33.88秒の瞬発力勝負で前有利。
しかもデットーリ騎手はパイルドライバーが前壁でなければ差し切っていたと関係者にコメントしている。
その後のプリンスオブウェールズの凡走を含めて本当の意味での強さはない馬。
東京競馬場でならある程度力は出せるだろうが3歳春が全盛だったタイプだと思う。できれば買いたくない。

ユーバーレーベン
2000mは忙しいだろう。

レッドガラン
母父シンボリクリスエスは消耗戦に強いので着を拾って5~8着にいそう。


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