佐藤赳

書き留めたエッセイ、日常を気ままに。

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最近の記事

ことばのおもみ

"一生好き"と"好き" って同じ"好き"なのに大きく意味が違うことに 自分は未だに納得がいっていない。 "一生"が持つ不確定且つ、不確かで儚くて、抽象的な言葉。 そんな言葉がつくことで好きより大きい意味になることにずっと納得がいかない。 夢がないなって思うかもしれないけど 僕はそんなことよりも好きなものに順番や大きさがあることに納得いかないのだ。 ただこの前、焼肉に行った時に レバーが嫌いな友達にどうしても食べて欲しくて、 レバーの良さを知って欲しくて、 『お願い、

    • イヤホン

      ワイヤレスイヤホンが嫌いだ。 何故か音楽と少し距離を感じるからだ。 何も繋がない代わりに何も繋げない気がしてならないのだ。 だから今だに僕は有線のイヤホンを使っている。 最近はいちいち変換しなきゃいけなかったり なんならイヤホンジャックがなかったりと僕みたいな人にとって不便で仕方ない事も多々。 有線はいつも絡まる。 ポケットの中で、カバンの中で、ポーチの中で。 しっかり結んであげないとしっかり絡まるのだ。 いつも急いでいる時に限って コードが絡まってる時はないだろうか?

      • ユニットバス

        "ゆず"や"コブクロ"、"B'z"に"Kinki Kids" 有名なユニットはなるべくして引き寄せられたものだと思う。そして僕はこれらが好きだし、よく聴く。 しかしこの世で一番許せないし、合ってないと思うユニットがいる。 それはお風呂とトイレのユニットだ。 あれはない。絶対に売れない。仲が悪いから。 特にお風呂の方はカーテンなんかつけちゃって絶対にトイレのことを嫌っている。 それなのに"ユニットバス"と名付けられているのがとても許せないのだ。 そして調べてみたら ユニ

        • メンタムリップ

          僕は乾燥にあまり強くない。 暖房をつけっ放しで眠るだけで次の日喉は痛いし、顔はカサカサだし、手も足も指の間に砂が挟まってるのではないかと思うくらいガビガビしている。 特に唇が乾燥に弱く、すぐヒビ割れたり、酷い時は口角炎になったりもする。 その為、昔からメンソレータム薬用リップは欠かさずに持ち歩いている。 家では代々、"メンタムリップ"とそれを呼んでいる。 でも何故だか不思議で、それを最後まで使い切った記憶が一つもないのだ。 必ずポケットに一つは入っているのに だ。 買

        ことばのおもみ

          友人

          一人暮らしを始める僕の友人が植物育てたいと言い出した。 僕は家を空ける事が多いから家で何かを育てる気にはなれなかったし、あまり興味もなかったので良いんじゃない?と軽く受け流した。 友人は買ってきた植物を沢山愛でてあげているみたいだった。綺麗な花を咲かすに違いないと。 そして1ヶ月が経って、友人から引っ越し後の荷物もまとまったし、うちでご飯でも食べようと連絡が来て、少々のお酒とつまみを買って電車に揺られた。 友人の家に着くとベランダにポツリと買ったであろう植物が室外機の

          ビックリマンシール

          僕は収集癖だなとつくづく思う時がある。 漫画は集めるなら全巻、一巻欠けた状態で本棚に並べる事はまずない。 フィギュアは一体買ったらそれに共通するキャラクターを何体も並べないと気が済まない。 食器も同じ柄のものがあれば全て欲しいくらいだ。 そして僕は特に、光ってキラキラしてるものに弱い。 その中でも群を抜いて僕をワクワクさせるものがビックリマンシールだ。 あれは全種類集めたくなる。ウエハースが好きな訳ではない。ただキラキラ光ってるシールを全種類欲しくなるのだ。理由はきっと

          ビックリマンシール

          香水

          匂いはその人を思い出す為の一つの要素だと思う。 例えばすれ違った時、自分の知っている匂いがすればきっと僕は振り返るだろう。 でも元来自分の匂いとは自分ではあまりわからないものだ。曖昧で、それでいて一番遠くて。 他人に僕の匂いがすると言われて初めて自分はこういう匂いがするのかと自覚する事が多い。 たまに言葉を交わさなくても、匂いだけでその人の事を解った気になってしまう事がある。 うまく言葉には出来ないが、何となく。 香水というものは薄手のカーディガンを一枚羽織るのと一緒

          じゃんけん

          大人数の飲み会が苦手だ。 だから多くもなく少なくもない"3人"が自分にとって ベストな人数である。 地元の友達と3人で呑みに出かけた時に 5つ、お皿に乗せられた唐揚げが到着した。 『じゃんけんで勝った2人が唐揚げ2個ね』 これは良くあることだ。 僕は別に唐揚げが2つ欲しい訳ではないのに胸が躍った。 『じゃんけん...ぽん!』 僕は負けて友達2人は唐揚げを手に取る前にこう言った。 『俺いらねえよ唐揚げ、あげる』 『いや俺もいらねえよ』 『いや俺もいらないよ』 3人と

          じゃんけん

          駄菓子

          小学生の頃、『馬部商店』と呼ばれる駄菓子屋があった。 バベショーってみんな呼んでた。 今でもリバイバルか何かで 駄菓子が沢山売り出されているコーナーを見ると バベショーを思い出す。 何故か友達の家と僕の家の丁度真ん中辺りにバベショーはあって、集合場所はいつもそこだった。 20円の糸飴と10円の当たり付きガム。 これを買ってトンネル公園に自転車で向かうというのが いつもの日常だった。 それから時が経って僕は27歳になった。 この前ふと新宿のデパートに寄ると 3階に駄菓

          扇風機

          僕は扇風機が好きだ。 一定のリズムで右へ左へ。 煩くもなく、でも緩やかなそんな音が自分にとってはとても心地が良かった。 時代は変わって扇風機もいろいろな形が現れた。 音の出ない静かな扇風機。 風量が自動で調節される扇風機。 プロペラのない扇風機。 きっと誰かさんの "これじゃダメ"が時代に追いついたのだろう。 僕は 強・中・弱 たった三つしかないボタンを眺めて思う。 このままでいいし、 このままでいてほしい。 誰かに合わせる扇風機よりも これだって決まった物事の中で

          喫茶店

          喫茶店は面白い。 一つとして同じモノのない唯一無二さが好きだ。 スターバックスやタリーズ ドトールは探せば沢山あるが 喫茶店はその場所に一つしかない。 何より そこにいる人の喋る声量 店員さんの対応 料理の味の濃さ 店の雰囲気と明るさ どれをとっても自分のタイプなのだ。 喫茶店みたいな女性がこの世にいるのなら 付き合って結婚したいと思う程に。 たまたま仕事で愛媛に出掛けた時に出会った喫茶店がある。 そこは自分にとってとても大切な場所の一つだ。 そこのマスターは74