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保育士実技試験【造形】おすすめ色鉛筆2023年版!実際に塗って比較検証してみました!


この記事は動画内容をより詳細に解説したものです。なかなかロングな記事ですので、時間にゆとりのある時にお読みください。なお、資料作成の作業はかなり大変でした。じっくり読んでいただけるとしろうずが大変喜びます。なお、感想コメントは今はつけられないのでYoutubeの方でぜひぜひお待ちしてます。

本記事はプロモーションを含みます。


検証色鉛筆一覧

*下線があるものはAmazonリンクを貼っています。なお工房しろうずは今回からAmazonアソシエイトに参加しました。リンク先からご購入いただけると微弱に収入が発生するのでご寄付と思ってご購入いただければ幸いです。

・トンボ 紙箱タイプ黄色缶 *紙箱も缶も、中身は同じものです
三菱ユニ880
ステッドラーノリスクラブ水彩色鉛筆(以下ステッドラーと表記)
ファーバーカステル赤缶水彩色鉛筆(以下ファーバーカステルと表記)
クーピーペンシル
・ダイソー色鉛筆
・ダイソー水彩色鉛筆
・カリスマカラー*
三菱ユニ アーテレーズカラー(*消せる色鉛筆)*今回検証は4色のみ
・ファーバーカステル ポリクロモス(今回検証では36色缶タイプの一部を使用*後述)

*カリスマカラーについては、60色セットをかなり昔に購入/今は12色24色48色72色があります。

上段中央は三菱ユニ880/下段は左アーテレーズカラー、中央カリスマカラー、右ポリクロモス

以前除外した色鉛筆も良いところがあることがわかったため、再度検証しています。主に低価格帯で求めやすいものを中心に、参考でやや高めの色鉛筆もご紹介します。
ステッドラーのノリスクラブと、ファーバーカステルの赤缶については、通常の(油性)色鉛筆が販売されていますが、硬いことが予測されるため検証からは外しています(硬いという予測がたつ上、お金が勿体無いのと時間が足りなかったのでやれなかった、のが本音です)。

今回の比較検証では、保育士試験での評価ポイントに関わる発色のよさや、重ね塗り・消しゴムで消えるか・芯カスのでやすさ、バラ売りはあるか、といった視点を検証に加えたところが以前の動画に比べて新しいところです。

色見本比較検証

検証対象の色鉛筆の色見本です。筆圧は強めにして塗っています。カリスマカラーについては、手持ちの60色セットの中から他のメーカーの24色セットに近い色を選んでいます。またポリクロモスについては、手持ちの36色セットの中から選んでいます。

色見本検証 タップで拡大

●濃さの順番

1 カリスマカラー
2 ステッドラー
3 ポリクロモス
4 三菱ユニ880
5 トンボ
6 ファーバーカステル
7 ダイソー
8 ダイソー水彩色鉛筆
9 アーテレーズカラー
10 クーピー

6位くらいまでは、保育士試験において使用に問題はないくらい、色がきちんと乗っている感じがします。それ以下は、保育士試験では若干薄く、採点において好印象を与えられない感じがします。背景になら使っても良さそうです。

●カラーバリエーションの特色

・トンボは使い勝手が良さそう
・三菱ユニ880はうすだいだい(旧肌色)が薄いが他の色は使い勝手が良さそう
・ステッドラーは全般的にはっきりと鮮やかな色を採用している傾向ですが、黄緑が若干落ち着きすぎている感じがします。
・ファーバーカステルは、うすだいだいがやや紫に傾いている、ピンクも紫色に傾いており、紫系のバリエーションが豊富な印象。黄緑については、やや緑色がかった鮮やかな色です。
・クーピーは、明度が高くパステル調な雰囲気。
・ダイソーは油性(普通のもの)の方が水彩色鉛筆よりも濃い。
・アーテレーズカラーは4本しかもってないため比較できず。
・カリスマカラーは流石に60色買えば保育士試験で不便なことはない(24色セットでは足りない色が何本かある。バラ売り購入がコスパ良し)
・ポリクロモスは36色セットでこれなので、24色だとさらに選べる幅が狭くなりそう

重ね塗り比較検証

重ね塗りの結果です。色の3原色(シアン・マゼンタ・イエロー)に近い、水色、ピンク、黄色で試しました。

重ね塗り検証 タップで拡大

●重ね塗りが得意な色鉛筆

カリスマカラー/ポリクロモス/ステッドラー/三菱ユニ880

●まあまあな色鉛筆

ファーバーカステル/ダイソー/ダイソー水彩色鉛筆

●微妙、不得意な色鉛筆

クーピー
アーテレーズカラー
トンボ

微妙・不得意な色鉛筆も全く重ね塗りができないわけではありません。実際に塗った時の比較検証で述べます。

消しゴムでの消え具合比較検証

保育士試験でよく使う色のうち、消えにくそうな、青・赤・輪郭線用に茶色の3つの色を選んで試しました。(*アーテレーズカラーは茶色・赤茶色・黄緑)

消しゴムでの消え具合 検証結果 タップで拡大

よく消えているのはやはり消せる色鉛筆の三菱アーテレーズカラーです。謳っている特色通りの結果です。
ほか、トンボの青・茶色がよく消えています。次にダイソーの2点。
意外に消えないのは、クーピーです。これは要注意ですね。
あまり消えないのは、三菱ユニ880の特に茶色
一番消えにくいのはカリスマカラー。汚れが広がって汚く見えています。
ちなみにポリクロモスは茶色がそもそも薄かったので消えたように見えるのではないかと推測します。

これらの特色から、輪郭線を何度も書き直す傾向がある方は、カリスマカラーや三菱ユニの茶色は使わない方がよさそう、ということが言えます。


実際に塗った時の比較検証

実際に保育士試験のような絵を描いてみての比較です。(アーテレーズカラーは4本で濡れるところのみ。ポリクロモスは、肌のところは、似た色がなかったため、黄色+ピンクで混色。また髪の毛も36色に茶色がなかったため近い色で塗ってあります。)

実際に塗った比較 タップで拡大できます

こうして並べてみると薄さが目立つのがクーピーです。背景でクーピーを使う方も多いですが、黄土色については背景で使うにしてもかなり薄い気がします。ただ、柔らかいあたりで塗りやすさは良いです。

●重ね塗りを比較してみる

エプロンの部分で重ね塗りを見てみます。三菱ユニがやはり綺麗にできている印象です。カリスマカラーやポリクロモスもできていそうな感じがしますが、薄めに塗ったため判断がつきかねます。高い色鉛筆は大丈夫なんじゃないかと思います。

あまり得意でないトンボやクーピーも少しくらいなら問題なさそうです。しっかりとは乗らないにしても、この程度乗れば大丈夫でしょう。

実際に塗った比較 タップで拡大できます

●輪郭線を描いた後、上から別の色で塗った時の崩れやすさ

下書き後、輪郭線や、目・鼻・口などの顔のパーツを茶色で描いき、その後うすだいだいを塗る、という手順が楽で、私は最近このやり方をとっています。その場合、下の茶色がどのくらいこすれるかを見てみます。

タップして拡大できます

どの色鉛筆でもさほど目立たない結果にはなりました。やや気になるのは三菱ユニ880とファーバーカステル赤缶、ダイソー水彩色鉛筆です。輪郭線や顔のパーツを上から塗る場合は、あまり力を入れてこすらない方がいいでしょう。この3つは重ね塗りができるため、顔のパーツは後から描くという方法でも良さそうに思います。
カリスマカラーは今回あまり目立ちませんでしたが、経験上、力強く塗った場合には、やはり擦れてしまった記憶があります。もともと濃い色鉛筆なので、あまり力をいれて描かない方が良さそうです。ポリクロモスは擦れる感じはなかったですね。やはり高いものはいいということでしょうか。

●塗りやすかった色鉛筆・塗りにくかった色鉛筆

1 カリスマカラー
2 クーピー
3 ポリクロモス
4 トンボ
5 ステッドラーノリスクラブ
6 三菱ユニ880

6位までのこの辺りは問題なく塗れると思います。1位のカリスマカラーはクレヨンのような柔らかい描き味が特色。ただし経験上ですが折れやすさもピカイチ。2位のクーピーはワックスっぽい柔らかい描き味。3位のポリクロモスはそれよりは滑らかさには欠けますがその分細かい描写がしやすそう。4位トンボもワックスの混入が少し多めなのか割と滑らかな印象です。6位三菱ユニはこの中ではやや硬めです。

逆に、やや手が疲れた色鉛筆はファーバーカステル赤缶。前におすすめしていたのに思った結果と全く異なってしまい、これまでの動画を見て購入した方には申し訳ない感じがします。すみませんでした……。

非常に手が疲れた色鉛筆はダイソー/ダイソー水彩色鉛筆、特にダイソー水彩色鉛筆は大変疲れました。これは保育士試験では絶対ないな〜って思います。

●芯カスが出やすい・出にくい色鉛筆

芯カスの出やすさは、画面の汚れやすさでもあるので、あんまり多いものは使いたくないかな〜と思います、ただ、まあ試験ではそこまで気にしない人も多いと思うのでマストな事項ではありません。

出にくい:
トンボ/クーピー(ただし重ね塗りでダマ)/ダイソー2点/
三菱ユニアーテレーズカラー/
カリスマカラー/ポリクロモス/

出やすい:
三菱ユニ880/
ステッドラーノリスクラブ水彩色鉛筆/
ファーバーカステル赤缶

検証結果一覧

検証結果一覧をつけておきます。参考にしてください。

おすすめ色鉛筆は

私はトンボを推します。理由は

・消しゴムで消えやすい(輪郭線の茶色が消えるのはかなり重宝)
・そこそこの発色の良さ
・塗った時のあたりが比較的柔らかい
・比較的折れにくい(とはいえ部屋があったかいと折れる時がある)
・芯カスがでにくい
・24色のバリエーションのバランスが良い
・バラ売りも一応ある

といったところ。ただ、発色についてはピカイチではない。発色や絵のメリハリでは三菱ユニ880に軍配は上がる。この辺りは好みです。
またカラーバリエーションが物足らない(紫が地味、青緑がない)方は他のメーカーを足すといいです。

トンボのAmazonリンク→(紙箱タイプ缶タイプ
*紙箱の方が安いです。


ほかの色鉛筆のしろうず評価

●三菱ユニ880について

低価格帯の色鉛筆のうち、とにかく塗った時の色の鮮やかさを求めるなら、色のチョイスがよい、三菱ユニがおすすめです。ただし、うすだいだいは、うっすーいです。うすだいだいだけトンボに置き換えるのはアリかも。ちなみに、私の好みですが、ユニのピンクがどぎつい感じがしていまして、このピンクだけは苦手です。三菱ユニの良さは、低価格帯の色鉛筆では抜群の発色の良さ、そして重ね塗りができること。デメリットは茶色が消しゴムで消えないところ。茶色がくっきり濃く出る分、やはり消えにくいことに影響しているのでしょう。

Amazonのリンク:三菱ユニ880

●三菱ユニアーテレーズカラー(消せる色鉛筆)について

やっぱり便利なところがいいですね。確実に消えます。硬さが気にならず、ある程度の画力がある方ならこれでもいいでしょう。ただねえ……消せる色鉛筆が必要な方って、画力が低めの方だと思いますので、そういう人は加点が期待できる他の色鉛筆を強くオススメします。あくまでも下書きに使ってください。茶色の輪郭線にしても描いた時、少し薄いですので、トンボの方がまだいい気がします。

Amazonのリンク:三菱ユニ アーテレーズカラー
下書きには:
アーテレーズカラー フレッシュ(単品)

●ステッドラーノリスクラブ水彩色鉛筆について

かなり発色が濃く、その点が良いところです。芯に折れにくい加工もしてあり、比較的おれにくく、塗っていて割と疲れにくい感じもします。茶色については消しゴムもまあ、消える方。さらっと描いてますが、割とオススメ色鉛筆です。バラ売りがないのが難点ですね。もし使い切ったらバラが手に入れやすい三菱ユニ880で買い足ししても良いと思います。

Amazonのリンク:ステッドラーノリスクラブ水彩色鉛筆

●カリスマカラーについて

発色の良さではピカイチです。とにかく濃い。色がはっきり出ます。そして柔らかく、広い面積が一気に塗れます。塗りで加点が期待できる色鉛筆です。かつて画力がさほどなかった私が(今ほどないという意味)45点取れたのは色鉛筆のせいではないかと思っています。紙の凸凹が出て味わい深いタッチになるのも個人的には好みです(これは好みがあるので一概にメリットとは言えません)。

弱点は折れやすさ。鉛筆削りの中で何度折れていたかわかりません。塗る時もしょっちゅう折れた色鉛筆。試験会場には同じ色を2本持ち込みました。幸いにも折れなかったですが。塗る時に力を入れずに優しく塗りましょう。グリグリ塗らなくてもきちんと色が紙に乗ってくれます。

アマゾンは24色セットだと保育士試験に使ううすだいだいっぽい色や、黄土色がないため、画材店での購入が良いでしょう。20本程度選んでおくといいです。1本200円ちょっとくらいです。5年ほど前は160円くらいでしたので、かなりお高くなってしまいましたね。アマゾンのセットは24色が5000円ちょいです。世界堂はオンラインショップありますから、画材店がお近くになければ、そちらでバラで買うといいですよ。

なお、Amazonで同じブランド(サンフォード)からプリズマカラーが販売されていますが、こちらは使ったことがありません。レビューなど見ると、どうやら違うもののようですのでオススメはしないでおきます。

Amazonのリンク:12色24色48色72色

●ファーバーカステル ポリクロモス

頭がピンクで違和感があるけど、、まあいいか。

塗りごごちとしては柔らかめですが、カリスマカラーほど柔らかくなく、細かい部分も塗りやすそうな印象です。色味のせいもありますが、タッチとしてほわっとした感じに仕上りました。キメが細かい感じです。

発色は三菱ユニと同じくらいの発色の良さです。ポリクロモスは耐光性が非常に良いとのことだったので、別の作品づくりのために購入しました。

もし、購入するのであれば、Amazonまたは画材店のバラ売りで購入した方がいいかと思います。今後買い揃えていきたいと思います。1本300円〜だそうです(世界堂)。アマゾンだと安くて24色セット5000円を切っていますので、セットで買ってバラで追加購入もありなのかな?

*追記
今回は36色缶タイプを購入したのですが、後で36色箱があることがわかりました。こちらの方がうすだいだい(旧肌色)に該当する色が含まれていました……ちょっとショックです…….。36色については箱の方を買った方がいいと思います。色見本はAmazonのリンク先で画像を参照してください。

Amazonのリンク:12色24色36色缶タイプ36色箱60色120色

●ファーバーカステル赤缶水彩色鉛筆について

これは今回からは勧めないことにします。ただ、買ってしまった方は決してそこまで悪い色鉛筆ではないので、使っていいと思います。Youtube45分ノーカットチャレンジでも何度か使用しております。その時は使いづらいとは思ってなかったんですよね。ですので余裕がある方のみ他の色鉛筆を買い直しでいいかと思います。リンクはもう貼らなくていいですよね……買ってしまった方、すみませんでした。

●クーピー

結構ファンが多いのですよね。紙へのあたりがスムーズで描きやすいからでしょうか。ただ、私はちょっと薄すぎるように思います。初心者の方は、加点のためにはここはやめておくのが吉かと。もし使うとしたら、ピンクまたは黄色を壁に使うくらいかな。床を黄土色に塗る場合は、色が薄すぎる(かつ重ね塗りできない)ので、影を濃くつけたいと思ってもあまり濃くつけられないかもしれないです。

私は勧めないですが、買いたいという方
→Amazonリンク:クーピーペンシル(24色)

●ダイソーは…やっぱりの結果

やっぱり安いのは良くないですね!ただ、破格の安さですから、これだけ塗れればいいのではないでしょうか。安全性については何も記載がないので、お子さんとかには使わない方がよさそげです。


ということで色鉛筆比較検証は以上です!いや〜疲れました!でも全部比較したことでスッキリしてよかったなあと個人的感想です。色々気づきにもなり、今後役に立ちそう。他にも、ステッドラーのエルゴソフトとか、カラトアクェレルも気になりますが、お金がいくらあっても足らないので、その辺りは皆さんで個人的に調べていただけるといいのかな〜と思っています。あ、ちなみに三菱ユニの水彩色鉛筆は保育士試験にはイマイチです。硬くて地味です。

長文、お読みいただきありがとうございました!

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