NHK朝ドラ「カムカムエヴリバディ」が、4月8日で最終回を迎えます。朝ドラ史上初めて3世代のヒロインが登場。初代ヒロイン安子(上白石萌音さん)の岡山編、安子の娘・るい(深津絵里さん)の大阪編、るいの娘・ひなた(川栄李奈さん)の京都編と、ヒロインも舞台も移り変わりながら、100年の物語を展開しました。
劇中で「兵庫県」が舞台になることはありませんでしたが、ロケ地としては何度か登場していたことをご存じですか?
岡山編で、安子の幼なじみが活躍する野球シーンでは、洲本市民球場(洲本市)などがロケ地に。大阪編で、るいが後に夫となる錠一郎(オダギリジョーさん)らとドライブに出掛けるシーンは、淡路島の南海岸で撮影され、美しい海岸沿いの道路や砂浜が、重要なシーンを彩りました。
今回は、早くも「カムカム」ロスになりそうな記者きんぎょばちが、歴代の朝ドラの中から、兵庫県を舞台にした作品、兵庫県内で撮影された作品について紹介します。
「風見鶏」(1977~1978年)
40年以上前に放送された「風見鶏」。朝ドラの放送開始後、閑静な住宅街だった北野の異人館街には、観光客が押し寄せたそうです。
「甘辛しゃん」(1997~1998年)
篠山(現・丹波篠山市)と神戸の灘五郷が舞台となった「甘辛しゃん」。作中では、阪神・淡路大震災も描かれます。
記事に登場する「愛染窟(あいぜんくつ)」は、現・丹波篠山市の多紀連山にあります。多紀連山には市内最高峰の御嶽(793メートル)があり、かつて修験道が栄えた場所。今はクリンソウの群生地としても知られます。ロケ時は、そんな山に地域の人たちが集って撮影に協力したんですね。
「わかば」(2004~2005年)
こちらは、阪神・淡路大震災から10年の節目に合わせて放送された「わかば」。ヒロインは震災遺族でした。
観光客だけでなく、園芸を学びたい生徒まで増えるとは、朝ドラの影響力はすごいですね。ロケを引き寄せた淡路景観園芸学校の熱意にも驚きです。
「べっぴんさん」(2016~2017)
神戸でおなじみの「ファミリア」ゆかりの朝ドラ。神戸市内各地で撮影がありました。また放送中、JR三ノ宮駅構内にある神戸市総合インフォメーションセンターには1日あたり数件、「ロケ地に使われた場所に行きたい」「ファミリアの本社はどこか」などの問い合わせがあったそうです。
物語の舞台そのものが兵庫県でなくても、「カムカムエヴリバディ」にように、兵庫県がロケ地になった朝ドラもたくさんあります。
▲吹上浜(南あわじ市阿万吹上町)。「まんぷく」(2018~2019年)のオープニング、安藤サクラさん演じるヒロイン福子が海辺を歩くシーンなどが撮影されました。
▲あわじ花さじき(淡路市楠本)。「あさが来た」(2015~2016年)。最終回、波瑠さん演じるヒロインあさたちが、菜の花畑でピクニックするシーンが撮影された。
近年、朝ドラや映画のロケ地として多く採用される淡路島については、淡路フィルムオフィスを取り上げたこちらの記事どうぞ。
▲八徳山八葉寺(姫路市香寺町)。「ごちそうさん」(2013~2014年)で、杏さん演じるヒロインめ以子の少女時代のロケ地です。子役の豊嶋花さんが、お供え物のイチゴを食べるシーンなどが撮影されました。
昨年20周年となった「姫路フィルムコミッション」についてはこちらの記事をご覧になってください。
そして朝ドラの次回作「ちむどんどん」は、沖縄出身のヒロインが東京で料理人を目指す物語…だそうですが、兵庫県がロケ地として登場することはあるのでしょうか? 楽しみですね。
<きんぎょばち>2008年入社、大阪市出身。初めて見通した朝ドラは「ふたりっ子」(1996~1997年)でした。近所にある普通の公園がドラマに登場して興奮したのを覚えています。最近では「ごちそうさん」が好き、と思ったけど、もう8年も前の作品だとは…。
#朝ドラ #風見鶏 #甘辛しゃん #わかば #べっぴんさん #カムカムエヴリバディ #ごちそうさん #あさが来た #まんぷく