神戸の野鳥 06月~07月の見どころ
この季節、ぜひ見ておきたいものを中心に紹介します。
鳥たちは繁殖期後半、梅雨のうっとおしさ、暑さも日に日に厳しくバードウォッチングには快適とは言えない季節を迎えます。特に7月に入りセミたちが鳴き始めるとますます鳥の気配を感じにくくなってしまいます。
でも鳥たちがいなくなっているわけではなく、この季節ならではの見どころがありますので、めげずにフィールドへ出かけましょう。
■標高の高いところへ行こう
暑くなってきたら涼しいところへ行きましょう。市内でいえば六甲山地の標高が高いところ。900mを超える場所は、単純計算で市街地よりも5℃以上気温が低いことになります。市街地から山が近い神戸市ならではの利点です。
■渡りはほぼ終了
遅い渡り鳥たちの通過もほぼ終了ですが、全く可能性がないわけではありません。
写真は6月中旬に記録されたクロハラアジサシです。まさかこの時期に見られるとは思いませんでした。水田にも思わぬシギ・チドリが現れることもありますので時々はのぞきに行ってみましょう。
■繁殖も後半戦
鳥たちのファミリーに会うことが多くなります。巣を離れても親鳥は子供たちの世話をしばらく続けます。幼鳥は成鳥と模様や色が違う場合も多く、じゃまにならないように観察してみましょう。
■タカに注目
初夏から夏…この時期に生息しているということは繁殖している可能性が高いということになります
タカの仲間(ハヤブサの仲間を含む)は神戸市より冷涼な地域、言い換えると北方の地域、もしくは標高の高い地域で繁殖するものが多く、以前は市内で繁殖するのは留鳥のトビ、夏鳥のサシバ、ハチクマだけでした(ハヤブサも少数あり)。ところがこの何年か、新しい繁殖確認が相次いでいます。今現在、繁殖を確認している(もしくは可能性が高い)タカ類は、トビ、ハチクマ、サシバ、ノスリ、ツミ、ミサゴ、ハヤブサ、チョウゲンボウ、なんと8種類もいるのです。夏だから面白いタカはいないと思わずに、上空を注意して見てください。新しい発見があるかもしれません。
■田園地域では
神戸には広いアシ原はありませんが、池や川沿いの小規模なアシ原ではオオヨシキリが元気にさえずっています。もう少し草丈が低いところではセッカ。暑い時期に元気な2種です。