金庫の声 【30秒で読める怪談】
仕事の関係でとあるホテルに宿泊したHさん。
そこで運悪く火災に巻き込まれてしまった。
あの、昭和史に残る大火災というと分かる方が多いかもしれない。
上階からあがった火の手が徐々にHさんのフロアにも近づいてきていた。
廊下ではガードマンに先導され宿泊客らが非常階段へ向かっている。
Hさんも早く逃げなければと廊下を走る。
その時、どこからか「助けてー!」「開けてー!」と、叫び声が。
見ると従業員用の部屋と思われるドアがあり、中に入ってみると什器や備品が所狭しと並ぶ奥に大きな金