見出し画像

「パルワールド」をオールドゲーマーが始めて、「なぜ腹は減るのにキャンプファイヤーは消えないのか?」と悩んだ話


クラフトサバイバルゲームといえば、子供にねだられて買った「マインクラフト」を小一時間で投げ出した程度の経験しかない私が、「パルワード」を始めて最初につまづいたのは、「突っ立ってると死ぬ」ということでした。

どこの世界でも、常識はいちいち説明されないもので…

分からねーんですよ、この世界というか、このカテゴリの常識が。こちとらドラクエとかのRPGで育った世代で、RPGは初期位置で突っ立っていても、だいたい何も起こらない代わりに死にはしません。とりあえずキャラメイクしてゲームをスタートさせ、徐々に操作を理解していく、というのが基本パターンになるわけです。

ところが、サバイバルゲームだと、ゲームをスタートさせてからまごまごしていると、サバイバル失敗ってことで死にます。マイクラで最初何していいか分からず、攻略サイトを読んでも欲しい情報は初歩的すぎてなかなか見つからず、どうも「最初は棒(斧?)を作れ」とか「机を作れ」とかで、それは面白いのか? なんの意味があるの? と思ったことを思い出しました。

そういう状態からプレイを続けられたのは、マイクラと違ってパルワールドは自分が能動的に買ったゲームだったのと、わりと丁寧なチュートリアルがあって、それに従っていけば一応死を回避できたためでした。

夜になって低温+空腹+暗くて何も見えない、の地獄絵図

それでも、始めてから3日ぐらいは、「なんで時間経過で腹が減り、武器は使うほど損耗してくのに、キャンプファイヤーは作った後無限に燃え続けるのか?」と、この世界の物理法則に納得がいかず、あまり楽しめませんでした。

サバイバルゲームとしてある面ではリアルにシビアにしつつ、面白さに寄与しない部分はざっくり簡易化したり省略したりするのが、ゲームデザインの妙でしょう。そして、パルワールドはかなり初心者にも分かりやすいよう、親切に作られていると思います。

そのパルワールドで「これが当たり前。説明不要」としているということは、有機物の命は手を入れないと尽きし、無機物の中でも武器や防具は損耗するけど、火はほっといても永遠に燃え続ける、というラインでの割り切りが正解であり、ことさら説明する必要もない常識と考えられているからなんでしょう。

結局、私はこのルールが「腹落ち」することはありませんでしたが、ある程度プレイしていたら慣れて、特に違和感を持たなくなりました。まあ、「焚火には薪をくべ続けなくてはならない」もサバイバルの重要なポイントではあるけど、さすがに面倒くさすぎる気はします。

暖かさに気を使いすぎて、出かけるたび燃える家ができた

あまりピンと来ないルールといえば、作業台がないと手に持つ系のアイテムを何も作れないとか、キャンプファイヤーだけでなく松明でも同じように暖を取れる(感覚的には全然エネルギー量が違う)とか、道に落ちている木の枝(木材)を10本ぐらい拾うと家が建てられる(木材増えすぎ!)とかも、感覚的にはスッと入ってきませんでした。

家を暖かくした方がいいと思って、初めてプレイしたときはキャンプファイヤーのすぐ近くに家を建てたところ、毎朝ドアを開けて出るときにキャンプファイヤーを避け損ねて燃えるという、ひどいレイアウトになりました。取り壊す方法が分からなくて(小さいオブジェクトだから、ターゲット設定がけっこうシビアで)、結局ワールド作り直しましたね、このときは…。

そんなこんなで、この手のゲームの常識が分かるまでは結構苦労しましたが、それでもプレイしたいと思える魅力があり、いろいろ分かってきてからは、久しぶりに睡眠時間を削るレベルでハマりました。よくできたゲームですよこれは。

自分が流れ着いた土地で生き延び、仲間(パル)を増やしながら生活基盤を発展させ、やがて地元のヤクザと渡り合えるほどの戦力になっていく、という感じが、すごく楽しいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?