塩谷結

舞踏やコンテンポラリーダンスを見ているとき手元で書いた言葉メモを載せていきたいと思いま…

塩谷結

舞踏やコンテンポラリーダンスを見ているとき手元で書いた言葉メモを載せていきたいと思います。 誤字脱字以外は直していませんので自分もわからないことあります。 本人は詩と思想や現代詩手帖の投稿欄にいることもあります。

最近の記事

第8回横浜トリエンナーレ

時間以外、が層になり 時間が空白となる 人間と人間性 空白と空白性 どちらかが横顔で どちらかが盲目 耳の聞こえなさが降ってくる、 絶後の雪、の 爆発 ここに誰もいなくて (私も貴方も彼らも) 遠くの爆発の火事を 心臓としてしまうこと、 いない私たちで円になって 上空の火の粉 見ている ことは見られていることが先 先は早い 早さは鼓動、 時間が入り乱れることを 「唯一」と呼ぶ、 呼ぶ者の耳が 潰される、 世界の消失点 彩色されたくちびるを心臓に心臓をアパートのストーブ

    • 英訳Katarzyna Pastuszak, Natalia Chylińska『2nd floor anatomies』@Nitehi works Sueyoshi-cho

      ダンス評論家の竹重伸一さんによる舞踏メモの翻訳です。 ありがとうございます。 * Between the arm and the other arm - the angle of the diagonal of the parapet is equal to "them". * 「The arm that moves away.」. The sign of 「the arm that moves away」. * The profile of the confes

      • 「路上の身体祭典H!」新人Hソケリッサ!東京/横浜路上ダンスツアーファイナル@桜木町駅前パフォーマンス

        空中のf (繰り返される空中) 「のf」の中に含まれるー * 相互に繰り返される歴史の中で 本質は「の中で」の方にある、 * 甘い甘いラブソング、 の中途で出た自死者の空白さ が相まってピンク色なのだ、 * 永い苦しみの中 流れる甘いラブソングの「必然性」、 影がそのもののそれを担保している、 そのもののそれとして 空白を影が (ラブソングが) 担保し、 まだ苦しみの中途 「まだ苦しみの中途」 * 裸足の音符の足裏の痛みと 手のひらの冷たさ の話をしている、

        • 工藤丈輝(butoh) Sophia Noel(dance) 伊藤啓太(bass) 藤ノ木みか(percussion)@神保町視聴室

          両者/ の片方が光を浴びている、 * 夜空に背中があるとしたら、 これは傷跡だ、 彼女は傷跡だ 彼は痛みだ 空の背中が後ずさる、 銀河/ * 比喩として銀河のことを この馬小屋にすることもできる、 高さ 空の 低さ(と言うこともできる) 空の いつも垂直な産声 痛みしか理性はない、 * 笑っている女の顔 のポスターを丸める、 ことを暴力だと言うのなら 不在の被害者の美しさを 女の顔に担保しすぎた、 痛み も担保しすぎて、 (痛みは、有るから) * 垂直に 理性

        第8回横浜トリエンナーレ

        • 英訳Katarzyna Pastuszak, Natalia Chylińska『2nd floor anatomies』@Nitehi works Sueyoshi-cho

        • 「路上の身体祭典H!」新人Hソケリッサ!東京/横浜路上ダンスツアーファイナル@桜木町駅前パフォーマンス

        • 工藤丈輝(butoh) Sophia Noel(dance) 伊藤啓太(bass) 藤ノ木みか(percussion)@神保町視聴室

          舞踏駅伝2023

          双方の視線が交わるところ 八つの視力が交差するところ がずれていって 沖/ 沖へ 全員の眼が交接するところ /水平線 統べていって * デカルコマニのようにー デカルコマニの四つの眼が 老女のスカーフのキリンの眼が合う、 我々もこの海の反対側へ 我々の恋愛もコピーされて この沖ごと反対側へ、 キリンが目を瞑る、微かな痛みも また違う次元で展開されている、 * 美しさが邪魔である、 この夕暮れに 美しさを取り除く、 この夕暮れに 残った夢のアバラによりかかり 死は消えた

          舞踏駅伝2023

          有代麻里絵『Borderland』@あかいくつ劇場

          一つ、一つ、 (一つ、二つ、) 一つ、一つ、 (三つ、四つ、) その違いをー (「3と7の違いは何?」) 片方が片方に乱暴をし 被害者は燦然と輝く、 * 水平線は見える、舞台の上に 水平線が見える、抽象画に 水平線が崩れていくのがわかる、駅裏の喫煙所に 水平線のー 上下が逆さに狂い 耳鳴りが止まらない、 水平線は一人の女 女の死が 舞台に画に喫煙所に 同一の女の多様な死が * 砂漠の月 喫煙所の白い花 高架下の落書き 私お顔のほくろ 落下していく、来世に 来世に ー同

          有代麻里絵『Borderland』@あかいくつ劇場

          川口隆夫『グッド・ラック』@あかいくつ劇場

          脚が 独立した国家の歩みとなるとき 十字架の協会が (彼の手が)見える 部屋で 被害者の最後の記憶 * 地面に(すれすれ)近い 死の(そのものの)死に近さ あなたを抱きしめているのに 抱きしめる気持ちが (私に)近すぎて 近さゆえに 抱きしめられているような気持ちになるとき 狭い ー狭間を風が吹く 風が吹いている、しっかり組み合わさった手と手の間をー * 乞うているのは 彼が 彼に 自らの肉を食み もっと飢える、 やじろべえの退屈をロボットは知らない、 ロボットも自ら

          川口隆夫『グッド・ラック』@あかいくつ劇場

          カタジナ・パストゥシャク、ナタリア・ヒリンスカ『2階の解剖学』@似て非works末吉町

          腕ともう片腕との間に ー欄干の斜線の角度が “それら”と等しい、 * 「遠ざかる腕」 「遠ざかる腕」の気配、 * 告解をする横顔が遠くの山脈の裸体のように 奥行きの部分が濃い、 * 奥のキッチンは 遠くの山脈だ 「遠さ」と「近さ」と言い換えることもできるから 遠くのキッチン 記憶の中の近くの山脈 写真の中の * 頭の左端で行われる記憶が 昔、在ったキッチンのタイルの模様を 裸体の女のように現実のものにしている、 * 裸体の女、しか“現実味”があるものがない

          カタジナ・パストゥシャク、ナタリア・ヒリンスカ『2階の解剖学』@似て非works末吉町

          COoMOoNO、Von・noズ『うやむや』@ルデコ

          両手の間(間)の距離に「世界の外」がある、 * 「間」(それは両腕の間の)で 開かれる(あけびの実)パーティー の終わり方、とは 「腕の間の距離は世界の外」と等しい * 「絵は上下より左右の方が大事だ」 蘊蓄を垂れる他人と 私はその抽象画に地平線を見るが 彼も他人で あなたも他人で おかあさん(地平線)も他人 であることが頁をめくっているとき 横たわった両目が 左右上下 狂っていく (水平に) * 路地裏に置かれた酒瓶の発光が 絶望の最中見た白い小さな花の燐光 に

          COoMOoNO、Von・noズ『うやむや』@ルデコ

          辻たくや、峯岸一水「One Gesture, One Tone」@両国門天ホール

          右側からする気配 を 「左側からする気配」 と翻訳することもできる、 (3と7の違い)、 私の声 を あなたの(森の奥の)耳 に 翻訳することもできる、 森の上空で神が見ている、垂直に 3が7を食らう(読み取り不可)が 交わって、 新たな私の口とあなたの耳(同一の)が生まれる * うずくまった形で、 うずくまった形で 陰影が しっかり組み合わさった手のこぶしのように 現れ(また違う次元で洗われ)ている、 ゆっくり立ち上がることは 両手がほどかれることのメタファー 相互に

          辻たくや、峯岸一水「One Gesture, One Tone」@両国門天ホール

          「龍が、見える。」間島秀徳展イベント大倉摩矢子(舞踏)河崎純(contrabass)

          赤色の予感 の予感 がしている、 遠いところで 遠さ/を 近さと言い表すことは可能か * 女までの遠さ/女までの近さ が互いに拮抗してー 雨だれ が平行に伸びる * 天を仰ぐ顔にしたたる雨粒が涙の温度 * 白く塗られた肌の血液までの近さ 予感がしている、 ほとばしることの予感がしている、 真っ暗な * 「思い出せない」ことの真っ暗さが 血液のようにあたたかい * 閉じ込められた血液 が闇の中で 脈打って動いている、 * 記憶 は現在のものしかない、とき

          「龍が、見える。」間島秀徳展イベント大倉摩矢子(舞踏)河崎純(contrabass)

          「龍が、見える。」間島秀徳展イベント三浦一壮(舞踏)池上 秀夫(contrabass)

          右裏から近づく “右裏から去る気配”がー 沖/に至る、 * ずっとずっと一つのものを見ている、 死の向こうに 生があるように、 思い至るまで見ている、 針葉樹の影を顔に浴びて、 消去された記憶のなかの顔 と 今内側から開かれた目と その目が(私の顔はうんざりするほど化粧が厚く)追っていた神楽坂のネズミ、 通過するものを愛した、 この、石の、上を、我々は そこ から最早遠い * 若い女が衣装を一つ一つ身に纏う、 老人がゆっくり帽子を取る、 子供が右から左へ 視界からいな

          「龍が、見える。」間島秀徳展イベント三浦一壮(舞踏)池上 秀夫(contrabass)

          マドモアゼル・シネマ、プロジェクト大山、鯨井謙太郒『ダンスブリッジ2022』「3つのボレロ」@神楽坂セッションハウス

          (潜伏) 舞い降りた言葉、がー (水滴が、上がり) スワンのように羽ばたく、 「抱きしめられた形」があるように 失った形で尚も失い続ける ことを 可能にするのはその言葉の接続詞 水滴が水面に着地してから 白鳥の形に 空に 還されるまで 未だ失い続けている、 * 自らの手の影を顔に浴びて 穴がつながり その地下 連綿と階段が下る、 「愛していない」証拠 に その証拠以外を記してくれ 愛している 証拠に * 互いに 「喧嘩に発展する」、 寛解へのプロセスvs寛解へのプロセ

          マドモアゼル・シネマ、プロジェクト大山、鯨井謙太郒『ダンスブリッジ2022』「3つのボレロ」@神楽坂セッションハウス

          天狼星堂舞踏公演10月『つづれ織』@テルプシコール

          跳躍する花の影が 確かなものを(読み取り不可)して くらやみでも 雛祭りのあられのように 在る、 * 水門の前で すれ違う仕草 が 抱き合っているのかと思った、 デカルコマニのように展開される両翼の蝶々 籠に積まれた果実が一周して伸びる影により、 日時計(はやじろべえの役割をなし)のようにー だんだん甘くなっていく、記憶の中で 振り返った、一瞬の 永遠/ 水門の展示には地層の断面もあった、 その断面の一番甘いところ、 (影も動作なく) 行われている、停止した恋愛 *

          天狼星堂舞踏公演10月『つづれ織』@テルプシコール

          榎木ふく ソロ公演「父の死」@テルプシコール

          垂直の線の前を吹く風 を見ている、 目の前の死体に気づかないでいることを基点として ◯◯は私を見ていた、 没後100年、 語呂合わせが最早 辻褄合わせだ、 * 死体を遺体と呼ぶような丁寧さでしか君を愛せなかった、 光が(塩と)昇る ことを信仰にして 信仰以外を軽蔑すること も 信仰として ぶれて二つの目にある基点 が 死体を遺体と呼び、 片方はいやいやしながら信仰ゆえに光を愛と呼びながらー 「(愛して、いない)」 「(優しさでしかない)」 * 片側から差してくる光を 

          榎木ふく ソロ公演「父の死」@テルプシコール

          辻たくやソロ舞踏公演「沈む骨」@テルプシコール

          舫われることで 舫われることで 上空/の 手の下の/ 残忍になる 平等 * 私が息を殺していると私は不在となり 殺された息の  蘇ったあとの 微笑み 惨状を 予感していたのだ、 〇〇を差し出すことにより * ホルマリン漬けのピエタ がまた終わりからもう一度始められる、 時間が平等だとしたら その仮定を母胎として もう一度生み落としてくれまいか、 * 影が母胎となり もう一度私を生み落とすとき、 三者(父と子と精霊と)も等しく空腹になる 「夢の、アバラ、」 言っただ

          辻たくやソロ舞踏公演「沈む骨」@テルプシコール