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転生モノが流行る理由
こんにちは。小林嘉明です。
先日質問をいただきました。
『転生モノが流行っていますが、なぜでしょう?心理的な考察をお願いします』
とのこと。
コンテンツを考えるのにちょうどよかったので、そのときの回答を転載しますね。
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ズバリ“書きやすさ”と“受けやすさ”のスピード感でしょう。
あなたも『〇〇ならいいのになぁ』と考える事はありますよね。
最強の能力を手に入れてバッタバッタと敵を倒したり、すごくモテモテになったり……
そこまで中学生みたいな妄想でなくても、腹の立つ上司にバッチリ言い返してやったり、胸のすくような仕返しをする妄想はするでしょう。
いわゆる“安直”な妄想です。
誰しもが妄想をするため、書き手は書きたいと思うし、読み手は共感しやすい。つまり読まれやすい。ただし、これを作品にしようとすると難しい致命的な理由があります。
世界観がおかしくなってしまうのです。
例えば、ガンダムの世界ではリアルぽさを大切にしつつも、ミノフスキー粒子などの架空の存在がまことしやかに語られます。そのため、ガンダムの世界観を壊さない範囲でしか物語を展開できません。
ガンダムを倒せるのは、よりマシーンとしてスペックが高い機体であり、かめはめ波が打てる孫悟空では無いのです。
つまり、しっかり世界観を構築しようとすると『世界観のルールに従った進化の系譜』を考えないといけません。
すると、世界観をかなりしっかり語らなくてはならない手間がかかる割に、飛び抜けた異彩を放つキャラクターは立てづらくなってしまいます。
だったら、異世界から連れてきてしまえばいいんです。
神様や、超常の力によって別世界から連れてきた存在なのであれば、進化の系譜を無視することができます。つまり飛び抜けた存在になりやすい。
この書きやすさと、読み手の手間の軽減が噛み合っているんですね。
小説、漫画に限らず、娯楽作品はスピード感がどんどん上がっています。試しに数十年前の文学作品を手に取ってみてください。世界観の説明に、すごく長い時間をかけてから本編に突入します。
『いつになったら主人公が登場するんだよ!』と思わず言ってしまうことでしょう。そして、これが読み手側の答えです。
私たちは、時間をかけず、面白く、刺激のあるストーリーが好きなんです。
その点、『剣と魔法のファンタジー世界』と言われれば、ほとんどの人はドラクエのような世界観が想像できるでしょう。むしろ、それ以外の言葉は説明不要なほどです。
説明をガッツリ省き、いきなり面白い大トロ部分を味わえる。だからこそ転生モノは流行っている。理由の一つとして考えられますね。
参考まで。
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文章を書くときも、結論を引っ張るとスピード感がなくなります。
いろいろなコンテンツに共通して言えることですので、あなたのコンテンツ作りの参考にしてみてください。
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