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子離れ=自己内省という気づき

いやはや。子離れを意識するようになってから、避けられない事実には気付いていました。「自分」と向き合わざるを得ないこと。「自分」単位で生活を、人生を考えること。いやはやだって、すっかり忘れてたことなんです。なんたって8年間、避けて通って来れちゃったことなんです。「子育てと家事と仕事で精一杯の自分」は、十分、自己肯定、できちゃっていたんです。ああ、恐ろしい。

子育てを理由に、2回目の育休復帰で、キャリアチェンジをしたのは5年前。20代を全力で捧げ、1回目の育休は半年で復帰して駆け抜けた夢の職種から一転、誰にも迷惑をかけずに必ず定時で帰れる、完全なバックオフィスの部署を希望。それはでも、自分が納得して決めたこと。当時、常に海外勤務の可能性があった夫にコミットを期待した家庭運営はリスキー。だから、私が、やるしかない。2人目出産後は8ヶ月間ワンオペを余儀なくされた背景もあり、社外関係者の多い前部署の仕事では、職場に、仕事相手に迷惑をかけてしまう怖さが勝ったのもあった。何よりそこで絶対的に生じる自分のストレスに、耐えられる自信がなかった。

判断に後悔はない。ただあの時から自分の中で、仕事と家庭の優先順位が、完全に入れ替わったのだと思う。2人の命を守るため。家庭をヘルシーに運営するため。そういう自分の選択を、正とするため。

そしてそれは、言い訳にもなり得た。仕事に全力を出せない言い訳。キャリア形成からイチ抜けた言い訳。いくらでも言い訳できた。だって、大義名分が大きすぎる。誰にも文句は言わせない。誰も、文句は言えやしない。それで特に不満もなかった。実際、毎日、必死だったから。仕事は暇でも、家庭は戦場。私のメインの踏ん張りどころ、頑張りどころは、会社から家庭になったんだ。

あっという間の5年間。気づけば子供のお世話は激減し、子らは一人で色々できるようになっていて、ついには一人で寝ると言い出したというわけで。朝の食事!身支度!保育園!と気が狂うような切羽詰まった時間はどこへ。夕方のお迎え、食事、お風呂に寝かしつけ!と必死に時計と睨めっこの時間はどこへ。母ちゃん一人でポカン状態。えっとー・・なんでだっけ。なんでこの仕事、してたんだっけ・・・。

元来、新しいことを学ぶのは好きだし、矛盾や非効率は正したいタイプ。事務仕事でもそれなりに知識を吸収して、限られた時間の中でも、役に立てるように頑張っていた。時間がほしくて異動したけど、存在異議を全く感じられない仕事なんて嫌だったから、そこは前向きに取り組んで、そこそこ評価もされてきて、お?っという間に、想定外の肩書がつく立場にはなっていた。

でもここで、ハタと立ち止まる。そもそも今この場所にいるきっかけは、子育てだった。家族活動をなるべく優先させるため、だった。私はこのままここで、子が、家族が、母を今までのように全力で必要としなくなってからも今この場所で、働くを続けていくのだろうか。

評価もされながら何を贅沢なと思われるのか。いや、人がどう思おうが関係ない。なら元の夢の職場に異動願いを?いやちょっともう、自信がない・・。時間の経過とともに変化の速度も加速していて、5年、育休を入れたら6年のブランクを埋めるのは至難の技。

気持ちが、なんだか、宙ぶらりんになってしまった。

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