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映画「WILL」

マツコデラックスが産声をあげた、「5時に夢中!」というニュース番組があります。
番組のプロデューサーである大川さん(男性)の局部はとてもちいさいらしい(酔うと脱ぐ)。それをレギュラー出演者がいじり、大川さんも共に笑う、たいへんほがらかな番組です。

そんな番組をかなり初期から愛聴してるのが、我が母なのですが
「ゲストで東出昌広きて、『またきて!』と言われてたけど、苦笑いして首を横にふってた」
とのこと。へ〜と思い母がのこした録画を見ました。
すなおさがユニークな人だな、と思った矢先にみた「福田村事件」の蔵三がとてもよかった。
で、彼はどうも森達也のファンでもあるらしい。
すなおで、森達也がすきな人が狩猟やってんだったらきっとおもしろいだろうな〜と思い見にいった。

わたしがここでベラベラしゃべって伝わるおもしろさじゃないので、気になる人は見てほしいんですが、「動物を殺すなんて!」みたいな人類独特のヒステリーと、スキャンダルに乗じて未だ会わぬ人を殺さんとする衝動とは、おそらく根を同じくする、という映画の主訴(?)にはすごく共感しました。
(矮小な自己弁護のためだけに撮られた映画ではないと思いますよ。念のため)

人工的な世界に飼われ続けたストレスが、同種殺しを喚起してるのは、ホントそのとおりだろなと思います(「イジメはちいさな水槽で起こる」というさかなクンの説ともきれいに重なる)。

人間のせかいを生きるのしんどいな〜と感じてる人にはいい映画だと思います。ひるがえせば、いまの人間のせかい最高〜って人には不都合な内容かもしれません。
わたしは、見てて息がしやすくなりました。ちょっぴり狩猟に興味がわいた。
人間の世界でダメになったら山いこっかなと思えた。たすかる映画でした。

・・・が、他人事ではありながら、これ、杏さんが見たらどう思うんだろう、とヒヤヒヤするところはあった(彼女とは育児してる、という超おおざっぱな共通項しかないけど、そこに立脚して)。制作者も出演者もみごとにメンズだらけだったので、そこは盲点になっちゃってんのかなア、という印象。
当事者じゃないので、だからどうということはないけど、かといって、メンズたちが描き出す東出さんの宇宙人っぽさに酔い、杏さんの存在を無視して両手をぱちぱち叩くのもなんだかグロく、はばかられるので付記しときます。

第三者がケンカにわりいってお祭り騒ぎするのはちがう・・・わけも知らぬままケンカを止めんとする人もまた、ある意味お祭り連中とおなじく、ほんとうは、じぶんの溜飲をさげることが目的なのかもしれない。どちらにもならぬことのむずかしさ。
それでいて、「理解した」と言わず、理解しようとし続けることのむずかしさ。理解ってなんだ。
一周回って、だれの味方にもならない決意こそが、平和をつくる(ケンカがミニマムになる)のではないかと思ってしまうけど、どうなんだろうな・・・
でももし、目の前でオッサンが赤子をブン殴ってたら、しのごのいわず止める以外ない。一方的な暴力に「やめろ」と言うだけなら、連帯してもいいのかな。オッサンには腕力で勝てないからな。でも数で圧倒すると、きっとやらんでいいことまでしちゃうよな。それってオッサンのやってる暴力と同質だよね・・・ああ、よくわからねえなあ。

https://will-film.com/?fbclid=IwY2xjawE-PTRleHRuA2FlbQIxMQABHbnb99qtWdGk_UT1ZurXfa6Bjl-HykJN09SY5-CVn6UUQBF7Exx-b6BlYg_aem_K6mXNWSERK0czHNTWhBfZA

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