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あそどっぐインタビュー7日目 番外編 「あそどっぐ、ライブデビューする」

かくして、あそどっぐはあそどっぐとなった。
・・・はいいが、ライブできる場所がなかった。
今回は、そんなあそさんが舞台にでるまでのお話。

(2020年4月22日収録分)

あかほし(以下「ほし」): あの〜、あそさんが出演してるライブ会場。あそことのなれそめは・・・
あそどっぐ(以下「あそ」): あの〜・・・なかなか出られるお笑いライブが見つからなくて、いちばんさいしょに出させてもらったお笑いライブ・・・が、あの「寝たきり疾走ラモーンズ」にうつってたステージなんだよね。(注1:文末参照)
ほし: あぁ〜。
あそ: うん。それまではバリバラか、あとはもうニコニコ動画・・・だけだったんだわ。
ほし: あ、そうなんか。
あそ: で、それだけだとぼく、芸人として先がこう・・・見えなくて。で、ようやく出させてもらったところがあのライブだったんだよね。
ほし: へええ〜。
あそ: だからもう5年ぐらいなるかなあ、あんときからもうね。
ほし: 長いですね。じゃ私があそさんに会ったとき(編注:2015年)は、すでにあそこで、あそさんはネタやってたんだ?(「『あまねさんの握手は・・・アツいよね』」)
あそ: や・・・・ってたね、うん。

ほし: はじめは、メールかなんかで「会いに行っていい?」ってきいたんですか?
あそ: いや、もう毎月やってるライブだったから・・・え〜っと、どういういきさつだったかなあ・・・う〜〜〜ん。とりあえず「出たい」っていうのは前もってメールかなんかで言ったのかな?
ほし: うんうん。
あそ: 「1回見にいく」って言って、ぼくがライブ見にいったんだよね。おわったあと、挨拶させてもらって・・・その日は帰った。で、後日連絡がきて「ネタをみせてください」っていう入りだったかな。
ほし: あ、審査みたいなのがあったってこと?
あそ: うん、そうそう。いまはもう毎回はやってないんだけど、「ネタ見せ」っていうのが当時はあって、それ通過しないと出させてもらえないんだよね。
ほし: そうなんだ!
あそ: うん。で、ぼくは県外だから動画送るように言われて。
ほし: うんうん。
あそ: で、まあ、送ったら「1回出てみましょう」みたいな。
ほし: へええ〜。じゃ、ぶっつけ本番だったってことか?その〜・・・「来てね」って言われて、行って・・・
あそ: 行って午前中リハーサル。
ほし: おお。
あそ: で、午後から本番だね。
ほし: お〜そうなんや。
あそ: で、まあ〜、ぼくが出るようになったあと、そこのグループに入れてもらって。
ほし: うん。
あそ: で、まあこういう経緯で出てもらうことになりましたっていう・・・「こういう人が来てるんですけど、こういうネタなんですけど、どう思いますか?」って出演者とスタッフ全員の意見をFacebookで求めて、「むずかしいと思う」っていう意見とか、「ネタはおもしろいから出した方がいいと思う」とかいう・・・そういういろんな意見がこう、わわわーとあったなかで、最終的に、出させてもらうことになったかんじかな。
ほし: へえ〜〜。そんなかんじなのか・・・知られざる世界。
あそ: うんうん。ホントあれはね、あの舞台は大事な舞台だね、ぼくにとってはね。
ほし: うんうん。
あそ: すごくね・・・あ、吸引するね。(編注:あそさんは「しゅしゅしゅこ」でヘルパーさんの手を借り、定期的に痰をとる)
 
あそ: はいはい。
ほし: うん・・・生だもんね。
あそ: うん、ホント、生だからね。
ほし: あ、でも「バリバラ」も収録のとき、生っちゃ生か・・・?(注2)
あそ: まあでもお客さんがね、だいたいいないからね、バリバラんときはね。
ほし: あ、いないんだ?
あそ: うん。ほんとねあの、最初ぼくが「SHOW-1」(注3)出たときはお客さんいなかったね。いまはお客さんいれてやるけど。
ほし: あ〜そうなんだ。
あそ: で、「SHOW-1」以外の収録は・・・だいたいお客さんはいないね。
ほし: あ、へえ〜・・・テレビで見てるぶんには、まったく気づかんなあ。

注1:あそどっぐのドキュメンタリー映画「寝たきり疾走ラモーンズ」では、ライブ会場とそこに出演する芸人仲間などとすごすシーンが多く映っている。
注2:あそどっぐがときどき出演しているNHKの番組。バリバラは「バリアフリーバラエティ」の略。
注3:「バリバラ」が主催する、日本一おもしろい障害者パフォーマーを決める「SHOW-1グランプリ」のこと。あそどっぐは2位の常連。

次回、 「あそどっぐと進撃の巨人先輩

あそどっぐ
1978年佐賀県生まれ。熊本在住。お笑い芸人。

あかほしあまね
1991年東京都生まれ。『コバガジン』のライター。

前回の記事はこちら 「あそどっぐにとっての、自分の身体とことば


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