見出し画像

あそどっぐインタビュー1日目 その3 「生き延びるためのM」

私は、あそさんを心底カッコいいと思った。
あそどっぐはどうやって今のあそどっぐになったのだろうか。
私たちは2016年に出会い、友人になった。手をつなぎ、デートもした。
飽き足らない私は、彼にインタビューをお願いすることにした。

あかほし(以下「ほし」): あそさんは性格変わったとかあります?
あそどっぐ(以下「あそ」): う〜〜ん、そんなにおおきくは変わってないかなあ。
ほし: あ、じゃ気がついたらMだった?(注1:文末参照)
あそ: う〜ん、かなあ。たぶんねえ。そうだと思うねえ。
ほし: ということは気がついたときからお姉さんはSだったってこと・・・?
あそ: 姉にはよく叩かれてたね。よく殴られてたね。
ほし: それはなんか理由があって殴るんですか?
あそ: うんなんか、すごくなんか、ケンカするからね。最終的には僕泣き虫やったから、殴られて泣いて、終わりみたいな。子ども同士のたたかいだから、言い争いではラチがあかなくなってきて。最終的に僕は手をあげられないから、唯一の武器としてツバをピッピってかけるっていう。そうするとフルボッコにされるんよね。うんほんとに。
ほし: 背水の陣でツバぺっぺするんですね。
あそ: ツバをぺっぺやると確実にフルボッコにされるね。
ほし: それはけっこうハードなボッコなんですか?
あそ: そう、けっこうハードよ。ビンタの跡がのこるぐらいに。漫画のビンタの跡ぐらいの。けっこうあれね、残るよ。
ほし: いくつ上でしたっけ、お姉さん?
あそ: 4つ。だからね、あらがえないよね、4歳差だから。
ほし: なんかあそさんのM体質に奥行きがでますね・・・
あそ: そうやろね。幼少の頃からつちかってきた。ポッと出のMではないので。
ほし: 生きるためのMですよね。いまお姉ちゃんと仲いいんですか?
あそ: いま仲いいよ、そんなふつうだとおもうよ。
ほし: あーじゃあ中高でお互い落ち着いてきて・・・?
あそ: そうだね、もうね、そのぐらいになるとね。
ほし: あそさんのキャラクターあんまり変わりがなかったってことは、気がついたときから人を笑わせるの好きだった・・・?
あそ: うん、子どもの頃からね、すごいおしゃべり。クラスでお楽しみ会とかあると、だれも望んでいないのに率先して芸をやるような子だったね。手品やるとか、なんやかんややってた。目立つのは好きだったかな。
ほし: どんな手品だったんですか?
あそ: え〜なんだっけなあ。覚えてるのは鈴。右手に鈴をにぎって、両方手をグーにして。右手をふって鈴がありますねみたいなことを言って、で、手を開くと鈴がなくなっているみたいな・・・のを。前の日からバレないように右腕の袖のなかに鈴を仕込んでおいて、ていうかんじでやったな。
ほし: ウケてました?
あそ: どうだろう?あんまウケてないんじゃないかな?ウケようがウケまいがやる。
ほし: てっきりその、進撃の巨人先輩からスタートしたのかと思ってたけど(注2:文末参照)。
あそ: あ〜でも、人前でなんかかんかやるのは好きだったね。

注1: あそどっぐはMです。コント「SM嬢ヘルパー」
注2: あそどっぐの高校にいたオールバックの先輩。養護学校のなかで、スタスタ歩きバドミントンのラケットぶんぶん振るなどして異彩を放っていた。進撃の巨人先輩が卒業するとき、その余興で「おまえ、なんかやれ」と名指しされ(断れず)、あそどっぐはお笑いに目覚めることになった。

次回、「実家では無口なあそどっぐ」

あそどっぐ
1978年佐賀県生まれ。熊本在住。お笑い芸人。
あかほしあまね
1991年東京都生まれ。『コバガジン』のライター。

前回の記事はこちら 「阿曽太一、誕生」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?