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秋風と共に生えしか初白髪 夏目漱石の「匂わせ」とイスラエルの陰謀


朝貌や咲いた許りの命哉

 夏目漱石の嫂・登世が二十五歳の若さでこの世を去った際に詠まれたこの句で始まる十三句の一つ前に、

秋風と共に生えしか初白髪

 …の句はある。明治二十四年、二十四歳で白髪は少し早すぎる気がしなくもない。

 いや、これは漱石の白髪だろうか?

 初白髪は大抵人に言われて気が付くものである。三島由紀夫も楯の会の隊員から指摘されて本気で怒った。三島が四十代でのことである。

 と思えばさらにその一つ前の句、

 朝貌に好かれそうなる竹垣根

 …が写実か仮想か途端に怪しくなる。わざわざ朝貌を使う。朝貌は桔梗である。いや、桔梗なのか。登世を抱いて二階へ運んでやったという金之助のひそかな自慢が現れてはいまいか。いわゆる「匂わせ」というやつではないのか。

【附記】書いてあるのに意味は分からない事

 一寸した手術をしたので、禁酒している。手術の怖いのは痛いのが一回では終わらないところ。毎日通院して膿を絞り出したり(激痛)、その後も色々あってまだ縫合が完全に終わらない。抜糸はいつになるやら。

 気を紛らわせる為にサントリーの「のんある晩酌 レモンサワー ノンアルコール」を飲んでみた。なかなかよくできている。レモンサワー感が確かにある。

 どんな原料なのかなと見ると、最初に「レモン果汁(イスラエル製造)」 次に「焼酎エキス(ノンアルコール)」とある。イスラエル産のレモンではなくイスラエル製造レモン果汁? それに焼酎エキスなのにノンアルコールの焼酎? それ焼酎? 

 何かが書いてあるのに何が書いてあるのか解らないというのはどこにでもあることなのだ。




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