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【#08】『オッペンハイマー』レビュー

どうも、コバーニャです。

先日、映画『オッペンハイマー』を観てきました。
なのでせっかくなので感想など。

ちなみにこの感想はあくまで暇を持て余した
素人の中年おじさんの個人的な感想なので、
暇つぶしくらいに読んでもらえれば!

レビュー

オッペンハイマーは皆さんご存知、
クリストファー・ノーラン監督の作品です。
(ちなみにコバーニャはノーラン大好き!それノーラン!ノーラン!)

最近では第96回アカデミー賞で7冠受賞ということで注目ですね。

「原爆の父」として知られる物理学者、
ロバート・オッペンハイマーの生涯を描いた伝記映画ということで、
内容が内容なので日本での公開はだいぶ遅れての上映になりました。
(正直、なぜ遅れさせたのか僕にはわかりませんでしたが)

率直に言えば、この映画、、、

『面白かった』です。
が、色々と『思うところもアリ』。

下記に詳しくまとめまっす。

ストーリー

ざっくりと映画の内容をネタバレせずに話すと、
物理学者オッペンハイマー(キリアン・マーフィー)中心の
「核分裂」パート(カラー)と、
原子力委員会委員長ルイス・ストローズ(ロバート・ダウニー・Jr.)中心の
「核融合」パート(モノクロ)の2つの視点が、
大きく分けて三つの時間軸
(物理学者なりたて時代・原爆開発時代・戦後の赤狩り時代)を
行ったり来たりするノーラン監督お得意の
分かりづらい構成になっております。
それノーラン!ノーラン!

後半はちょっとした陰謀が暴かれたりとサスペンス要素もあるんですが、
一番びっくりしたのは長めのラブシーン(Wow!)があること。
ノーラン監督の長編映画としては初なのでは!

映像

オッペンハイマーがみる「宇宙の幻影」として、
原子を彷彿とさせる抽象的な映像がカットインされたり、
カラーとモノクロを行ったり来たりする映像は、
まさにノーラン監督の集大成といえるのではないでしょうか。
こーれは映画館で観る価値ありですよ奥さん!
それノーラン!ノーラン!

音楽

ノーラン作品でお馴染みのハンス・ジマーとは
ダンケルクを最後にお別れしてしまったようですが、
(余談ですが僕の『あつまれ どうぶつの森』の島の名前は
ハンス島(じまー)です)
TENETから参加のルドウィグ・ゴランソンの音楽が素晴らしいです!
映像とあいまってシンプルで緊張感のある音楽が映画を盛り上げます。
アカデミー作曲賞も納得ですね。
それノーラン!ノーラン!

キャスト

青い瞳が印象的なキリアン・マーフィー。
この人もノーラン作品でお馴染みですね。
僕とマーフィーの初めての出会いは
ダニー・ボイル監督の『28日後…』でした。
同じくダニー・ボイル監督の『サンシャイン 2057』もよかったです。
ずっと応援してたのでアカデミー主演男優賞受賞嬉しいです!

アイアンマンでお馴染みのロバート・ダウニー・Jr.も良い味だしてました。
申し訳ないんですがまじでアイアンマンの印象しか無いですが、
『スキャナー・ダークリー』とか『ゾディアック』にも出てましたね。
良い役者さんですがマーベルの印象が強すぎて強すぎて!

そしてチョイ役で出てたデイン・デハーン!
お前生きとったんか!
本当に好きな役者さんの1人です。目つきの悪さは相変わらずでした。
たまにメジャーな作品でるんですが、
なーんか大衆にハマらないんですよね😢
本人があんまり有名になりたくなさそうなのでアレですが、
もっと注目されて欲しいです。
『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命』は、
ライアン・ゴズリングとデイン・デハーンを堪能できる最高の作品です。
内容も素晴らしいです。未視聴の方はぜひ。

個人的に『アレ〜』だった点

著名人のレビューなんかを読むと、
「広島・長崎の惨状が詳しく描かれておらず残念」という意見を耳にします。

これは映画はあくまでオッペンハイマーの主観(現地を見たわけではない)という認識だったので、
これは個人的には気にならなかったっす。

さらに言えば、監督自身も、
社会派の映画なのか・娯楽としての映画なのか、
で難しい判断だったのかなぁと思います。

ただ、この落とし所がこの映画の中途半端になっている理由でもあるようにも思えました。

自分が作ったものがどれくらい恐ろしいものなのか、
という描写がないので、
後半のオッペンハイマーの苦悩が説得力のないものになってしまい、
なんだか薄っぺらい正義感を振りかざしているように感じました。

さらに言えば、、、

上記の点もあいまって、オッペンハイマーが美化されすぎて見えてしまい
(女好きで不倫しまくっててもなんだかんだ良いヤツ、みたいな!)、
個人的にはもう一つの視点のルイス・ストローズの方が人間味のある魅力的なキャラに見えました。
おじいちゃんのロバートダウニーJr.もカッコいいんだコレが。

ですが、ルイス・ストローズを滑稽に描いている点もあいまって、
彼のオッペンハイマーという人物に対しての感想が、嫉妬から出る「妬み」みたいな印象になってしまい、
客観的な視点としてあまり説得力のないものになっているように感じます。

そして唐突に暴かれる陰謀が急だな笑と思いました。
ある科学者の告発、何か前フリがあったのかな。
自分はなんでコイツが急にある人を糾弾したのか、「?」でした。

総評

というわけでこの映画、面白いか面白くないかで言えば、
間違いなく「面白かった」です。

ダンケルク、TENETと、個人的には「うーん」という感じが続いた
最近のノーラン作品ですが、
久しぶりに楽しめました!

ですが!ですが!
何度も観たいかというと、「NO」という印象です。

伝記映画にそんなに興味がないからかもしれませんね。

いろいろとありますが、確実に進化するクリストファー・ノーラン監督。
次の作品もやっぱり期待でしかないです!
それノーラン!ノーラン!

というわけで、映画って本当に素晴らしいものですね。
それではみなさん、また会う日まで。

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