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#小橋家の庭

5年前に地元に帰ってきて、お婆ちゃんが住んでた空き家を引き継ぐことになった。そこには小さな花壇があって最初は何もなかったんだけど、殺風景だから近所のホームセンターで適当に買った植物を植えるようになった。

アパートに住んでた頃は観葉植物を置いたり、当時流行ってた多肉植物の寄せ植えをしてたので、植物は好きな方だったと思う。ただ観葉植物は季節によって大きく表情が変わることがないので少し退屈だった。外で土の上に何か植えたいと日頃から思っていたので、このタイミングで花壇を持てたことはラッキーだった。

最初は何もわからないから、とりあえず買いやすい価格のものを買って植えてみる。土が合わないのか、肥料が合わないのか、枯れるものもあったが生き残るものもある。季節がくれば花を咲かし、それが嬉しいからスマホで撮ってインスタに投稿するようになった。

初期。8割は枯らしてしまった
木蓮。持って帰ってくるの大変だった
ハナミズキ

自分の庭の花を撮りだすと、他人の庭にも興味が出てくる。怪しまれないように観察し、気になる花があればアプリで調べるようになった。綺麗に整ってる庭もあれば、放置気味で荒れっぽい庭もある。住んでる人の趣味嗜好や性格までわかってくるので、道をただ歩いてるだけでも楽しめるようになった。

3年目。植えすぎてしまった

2021年の夏に一眼ミラーレスのカメラを買った。息子を撮りたいという夫婦の理由から買ったのだが、僕は花の写真をカメラで撮れることにワクワクしていた。少し経って操作に慣れてくると、植物を求めて公園や空き地に行ったりと、近所をぶらつくようになっていく。お気に入りスポットも何個か確保することができた。こういうの、子供の頃から変わらない。

ピンクノウゼンカズラ。一眼初ショット

我が家の花壇は試行錯誤の日々が続く。たくさん枯らしたし、繁殖力が強過ぎて抜いてしまったものもある。まったく思い通りにいかないが、嫌いになることはない。むしろ愛着が湧いて、ますます好きになってしまった。息子以外に成長を見守るものができたのは嬉しい。

毎年決まった時期に咲く花を見ると安心する。そして、去年との違いに驚かされる。家を出る時に見ると元気になり、帰ってきた時は香りで疲れを癒してくれる。花のない時期は葉っぱを楽しみ、冬は土の中で成長する根を想像して楽しむ。花壇に集まってくる虫も愛おしくなった。奥さんは嫌がっているが。

植物がある生活はとても楽しい。最後に僕が学んだ大切な事を一つだけ記しておく。

『どれくらい大きくなるのかちゃんと調べて買いましょう』

#小橋家の庭 #植物 #花

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