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発音の発達_小さな種通信6

こんにちは、言語聴覚士&元保育士&子育て母のまりこです。

ご覧いただきありがとうございます!

だんだん蒸し暑さが増してきましたが、皆様、お元気でおられますか?

 さて、発音も発達していく、ということを、聞いたことはありますか。私は勉強するまで、全く想像もしませんでした。そもそも自分の発音を意識することも、なかったように思います。まして、子どもたちが、日本語の発音をどうやって身につけていくかなんて…!
お子さんの発音は日々耳にする為、気になる方も多いかもしれません。今回は、発音の発達に関わる力を、ごく一部ではありますが、紹介いたします。
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1.発音の前提に、聞く力(ことばの音を切り取る力)

① 環境音から言葉の音を切り取る

環境音から聞き取る

② 一まとまりの発言から、意味で区切る等…

 例:「○○ちゃん  お着替えしよう。ズボンに あんよね」         

意味の塊で切り取り

2.発音の土台は、0歳代の泣く、笑う、喃語(なんご、「アバババ…」など)から

喃語で言える音が、意味と繋がり、自分で使えるようになると、「言葉」になっていく(参考文献より)
例: まんまんまー→「まま」「まんま」など)

→ 声を出して遊んだり、コミュニケーションを取る経験が、話す力の発達に繋がる!

3.音によっては年長で身につくかも
         (ただし個人差、大! です)

下図は発音の発達順序・時期を大まかに表したもの。一番上の段の音は、獲得に時間がかかる音。これらの音は4歳頃にほぼ完成する子がいる 一方で、6歳後半頃までかかる子もいる(参考文献を用いて作成)。
 

発音の発達順序


 →その子の年齢発音の誤り方によって、成長を待つか、発音の支援を始めた方が良いか、また、いつ始めるかの判断が変わってくる。
(お子さん、保護者さんの想いや会話の難しさ等に応じ、4歳頃から発音を練習することもありますし、ことばの環境を整えつつ、経過を見ることもあります)


※発音が気になる時は、言語聴覚士に一度相談してみる事をお勧めします。

地域の子育て支援センター等で、無料のことばの相談日を実施していることがあります。私の住んでいる地域では、月に数回、事前予約制で受けることができるようです。お住まいの地域の保健センター、支援センター等で確認してみてはいかがでしょうか。

ご質問、気になった点などございましたら、どうぞお気軽にコメントください。 
次回のテーマは、「吃音(きつおん、いわゆる「どもり」)」の予定です。

※参考文献:  加藤正子、竹下圭子、大伴潔 「特別支援教育における 構音障害のある子どもの理解と支援」学苑社、2012年

サポートエリアまでご覧いただき、ありがとうございます…! ゆっくりペースですが、コツコツと続けていきたいと考えています。