豊臣秀頼役に向けて

ブログやnoteに挑戦するとしたら、推しアイドルへの沼落ちブログだろうと思っていた。にもかかわらずなぜか大河ドラマに関するnoteを書いていて、自分が一番びっくりしている。
今回初めてnoteを書いてみたのには明確な理由がある。

【「どうする家康」の豊臣秀頼役に作間龍斗さんが抜擢された】

これはやばい。よすぎる。事件だ。めっちゃ楽しみ。
語彙力が0になるくらいの嬉しさをかみしめながら、この文章を書き始めた。


大河ドラマとの付き合い

大河ドラマを見るのが好きだ。

全作チェックしているわけではないし、歴史に特別詳しいわけでもないのであまり大声では言えないのだけど。

同年代の友人に言うと「はいはい、歴女ね~」と軽く馬鹿にされる。
仕事関係だと年配のお客様が多いからか大河ドラマ好きの方は意外といて、話題の一つとして「先週の展開すごかったですね!」なんて話したりする。

初めて真面目に見たのは、「風林火山」。
何度も見返している作品は「真田丸」「鎌倉殿の13人」「軍師官兵衛」「八重の桜」。
ハードディスクに録り貯めていたのにある日跡形もなく消えてしまって、「どうする家康」より前の作品は配信で見返している。いろいろあって配信されていない作品も多いので、NHKさんにはぜひ出し惜しみなく配信していただきたい。
(録画したものが消えたとき、悲しくて寂しくてむなしくてしんどかった。みんな「え、そんなことで?」と言ってくるけど、私はあんなのもう一生味わいたくないな)

中でも好きなのは「真田丸」。三谷さんの作品だから面白いんだろうなと見る前から思っていたけれど、毎週リアタイしてしまうくらいにははまってしまった。
基本的にドラマは録画で視聴するので見る前に多少情報が入ってきてしまうことがある。でも「真田丸」に関しては毎週きっちり見ていたおかげで、築城回のタイトル演出では全身鳥肌が立つほど痹れてしまった。すごかった。

大好きな「真田丸」のキャストというと、上位に食い込んでくるのが豊臣秀頼役の中川大志さん。
そして元々私の中での秀頼といえば、「江」の太賀さん。
秀頼の名前は知ってはいたけれど秀吉の息子であることしか知らなかった。でも太賀さんの秀頼のおかげで、ドラマだけでなく歴史背景にも興味を持つきっかけになった。

「江~姫たちの戦国~」での秀頼

豊臣と徳川が戦って徳川が勝ったから江戸時代になった。
その程度の知識で「江」を見始めた。当時私はまだ学生だったけれど日本史はそこまで深くやっていなくて、なんとなく有名な時代のそんなに有名じゃない人が主人公なんだ、と思った記憶がある。
主人公である江は織田信長の妹であるお市の方の三女。父の浅井長政は過去に信長を裏切り切腹していて、江たちは織田方で後ろ指をさされるようなこともあった。
全体的に江の視点で話が進むので「本当にこんなことが…?」と思う展開も多かったけれど、最終的に徳川将軍の母になるし、夫は関が原に間に合わないし、史実をドラマとしてすごく楽しめた作品だったと思う。

そんな中で、秀頼。
太賀さんの登場は第39話からで、家康との対面のシーンが印象深い。
誠実で、胆力も気迫もある。まさか秀頼がこんな青年だとは思わなかった。多分全話の中でここが一番好き。

このとき私は「秀頼はどうしてこんなに誠実に育つのか」と母に聞いた覚えがある。いずれ関白になる存在として教育を受けてはいただろうが、秀頼はこのときまで大坂城を出たこともなかったというし、数々の武将に会いに来られる存在とは言えさすがに世間知らずになってしまいそうなもの。
「江」で淀殿を演じられていたのは宮沢りえさんで、責任感が強くて芯のある女性という印象。優しいし悪人ではないけれど、豊臣の世に固執するあまり判断力が鈍ってしまうようなイメージがあった。年々家康に追い詰められ、豊臣の世を、天下を徳川に奪われてしまうと危惧していた淀殿が、家康の前であんなに堂々としていられる子を育てられるのか?と。だいぶ失礼な話だと今では思う。
母は「悪いことやずるいことはすべて周りが引き受けてくれて、正しく立派に生きられるように人生を整えてくれてるからじゃないかな」と言っていて、これは今でもたまに思い出すことがある。(韓国ドラマ「トンイ」を見たときも、「悪役の禧嬪に育てられたのにどうして世子はこんなにいい子なのか」と聞いて、同じような回答をされた。)
トップとして必要な資質を身に着けられるような教育を受けているのだろうし、ほとんどの人は自分より身分が下なわけだから年上の家臣の前でも堂々としていなければいけない。そうなるべくしてなった、なるしかなかった、と言われればそうかと思ったのを覚えている。

「真田丸」での秀頼

「真田丸」で秀頼を演じられたのは前述したとおり中川大志さん。
「江」でのイメージが鮮烈すぎて、中川さんの秀頼を見るまで正直受け入れられるかが不安だった。当時、「私そんなに太賀さんの秀頼が好きだったのか」と自分でも驚いたのを覚えている。
だが結果として、中川さんの秀頼もやばかった。かっこいい。大勝利。またもや語彙力が負けた。

中川さんの秀頼は、すごくきれいだと思った。外見も中身もきれいで、まっさら。肝が据わった部分ももちろんあったけれど、純粋さがより際立っていた。
(せりふ回しや雰囲気などもっと具体的に伝えたいのに残念ながら手元にデータがない。DVD購入を真剣に考えています)
「真田丸」で淀殿を演じられたのは竹内結子さんで、天真爛漫でおおらかでつかみどころのない姫様だった。秀頼がこの淀殿の子、という感じはあまりしなかったけれど、そう見えるのは源二郎視点だったからかもしれない。

何はともあれ

秀頼に関しての資料はあまり多くないらしく、実際のところはどんな人だったかわからないけれど。
ドラマの中に生きていた秀頼はどちらも魅力的な人として描かれていた。

「江」は最終的には徳川に嫁いでいるが豊臣家にいたときも描かれているし、「真田丸」はそもそも豊臣方の話なので、どちらにもちゃんと秀頼が出てきている。
「どうする家康」は家康が主人公なので、きっと過去作より深くは触れられないと思う。けれど今作は、家康をはじめとして登場人物たちの従来のイメージをガラッと変えて描いている部分が目立つように思う。そういう意味では、新しい秀頼に出会えるのではとわくわくしている。

作間くんが出演している作品で見たことがあるのは、映画「ひらいて」。愛ちゃんを演じていた山田杏奈さんが鮮烈だった。「ながたんと青と」は未視聴だけど周りの評判がすこぶるいいので、秀頼登場までに見られたらいいなと思っている。

きっと誰が秀頼を演じるとなっても楽しみなのは変わらなかったけれど、落ち着いたまっすぐな青年役が似合いそうな作間くんだと知って、より楽しみになった。役者さんとして作間くんがどんな秀頼を演じてくれるのか、「どうする家康」後半戦がどういう描かれ方をするのか、見られるのを心待ちにしている。

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