見出し画像

自走して、成長する力が足りない

古賀史健さんの「取材・執筆・推敲 書く人の教科書」を読んでいる。

ドキッとする文章はいくつもあるが、今日ドキッとしたのはこれだった。

一冊の本を通じて、人生を変える勇気があるか。
これまでの自分が受け入れてきた常識や価値観を、ひっくり返す勇気があるか。
これまでの自分を全否定して、あたらしい自分に生まれ変わるつもりがあるのか。
(同書、P80より)

「人生を変えた一冊は何か」と聞かれて昔読んだ本を思い浮かべてしまうのは、今よりも若かったときに読書体力があったからではない。自分を更新していく勇気がなくなっているからだと著者は指摘している。


最近、書く人としての成長が何をしても停滞している気がしていた。新しい仕事はやれているし、そのたびにいろんな人の目に触れてアップデートしている感覚があるから、成長がゼロではないと思う。

とはいえ、自分の技術として何かがすごく身についているわけではない。文章の上達方法が、ちょっとわからなくなってしまっている。

1年弱前は、自分を変えようと必死だった。勉強して、誰かとコミュニケーションを取って、肥やしにして、実践して。あんまり深く考えずに、何事も経験!と思って取り組んでいた。

なんとなく、それが裏目に出てきた気がする。


今の私は本を読んでも、web上で記事を読んでも、気になったものはとにかく読む!を繰り返していた。でも成長の実感がないということは、他人事で終わってしまっているのかもしれない。いや、絶対そうだ。この文章のいいところはどこか、もっとブラッシュアップできそうなところはどこか、考えずに読んでしまっている。

おそらく、私の読後感は記事の内容の感想ばかりだつた。今の私に必要なのはたぶんそうではなくて、「どう書かれているか」についての分析なんだな。いい記事だな、ではなくて、ちゃんと考えて分析することが必要なんだ。

書く人であることに、書くこと自体に、抵抗がなくなったからこそ、いい加減次のステップに進まないとならない。

いや、初めからやっておけよ、という話なんだけど。はじめ書くことを勉強した場所がコミュニティだったから、良くも悪くもおんぶにだっこ状態が抜けていない。


自走しないと、ね。成長していないと思ってしまう自分が嫌なんでしょ。成長する環境は、もう自分で作ろうね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?