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新しい服を纏う

心ときめく服を買った。

見つけた瞬間、マスクのなかで「可愛い!」と言ってしまった。私のなかでは大きい値段だったけど、直感で買うだろうなと思った。

レースがあしらわれたボトムス。幾何学模様といえばいいのだろうか。ギザギザやドットの模様が布の外側にデザインされていて、裾はレースのみになっている。少し涼しげ。

色はベージュ一色。シンプルだからこそ、レースの模様が際立つ。ウエストはゴムだから楽だけど、見た目はオシャレ。いわゆる"高見え"というやつだと思う。

一応試着はしたけど、やっぱり買った。心がときめいた瞬間だった。


服へのこだわりは、ないほうだと思う。ないからこそ、ときめいた服は買おうと決めている。

すべてではないが、私がときめく服はシンプルななかにも個性があるもの。今回みたいにレースの模様だけ幾何学的とか、ほかにもポケットのデザインだけ目を引くとか、一部の色が鮮やかとか。

コーディネートしやすいのがいい。重ね着しなくても、それなりに服が好きな人に見える。高度なテクニックがなくても、自分を表現できている気持ちにもなれる。すれ違った見知らぬ人にも、「イケてるな」と思ってもらえたらちょっと嬉しい。


でもそれ以上に、ここでしか、今この場所でしか、出会えない服にビビッと反応している気がするのだ。「今!」と脳が判断しているような。

場所もそうだが、そのときの自分のコンディションによっては、視界に入ってもスルーしているかもしれない。今この場所で、この瞬間の私だからときめいているのだとしたら。

そう思うだけで、こだわりはなくとも愛着を持って服を纏い、服を味方にして1日過ごせそう。こんなこと考えているのは、私だけだろうか。


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