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ポケモン工芸展がマジで良すぎた話

とても恥ずかしい話なのですが、
自分は工芸品については本当に無知で、無知であるから興味を持つこともなかったんですね。
ポケモンのオタクなのでポケモンが何かとコラボしたり
イベントをやるとできる限り行こうとするんですが
今回も
「ほ~ん、ポケモンと工芸がコラボするのか~
よくわからないけど行ってみよ!」
みたいなノリでした。

とりあえずポケモンと聞いて金沢に来たオタク

リュックなど大きな荷物は持ち入り禁止なのでロッカーに預けます。
(万一リュックなどが当たって工芸品を壊したら取り返しのつかないことになりますしね)
何があるんだろ~とウキウキで中に入ると真っ先に出迎えてくれたのが
ブイズの模型たち。

細部のディテールもしっかり再現されている
銅の形でイーブイのもふもふを再現している
前からしか見られないけど(それが少し残念だった)横や後ろの作り込みもすごい

これがめちゃくちゃデカい。

デカい上になんとこれ、

全部銅でできている。

化学変化を駆使した伝統着色を用いて
青銅や金銀メッキ、緋銅などを使って組み立てているそう。
お目目の部分は七宝焼を使っているらしい。あまりの美しさに思わず引き込まれてしまう。
ポケモンの質感を表現するのに貼り合わせる銅の色だけでなく形も変えてひとつひとつ丁寧に組み立てていく。
きっと気の遠くなるような作業なんだと思う。
そんな途方もない作業に対してシルエットだけではなく質感やディティールにもこだわって
気を抜くことなく丁寧に命を吹き込んでいく。
だからこそ銅の一枚一枚に職人の執念、魂を感じる。

なるほど、これが。
工芸なのか。

最初のこの展示でポケモン×工芸の意義を感じ取れた気がする。
職人たちの持つ独自の技を使ってポケモンという一つのテーマに切り込んでいく。
しかし一つのテーマでありながら感じ取ったポケモンという概念の行き着く先も千差万別なのだ。

日常の風景に溶け込むかのようなアリアドス

着色などは使わず、色の違う木材を一つ一つ丁寧につなぎ合わせているらしい。

進化の瞬間を切り取った作品。ポケモンの神秘を感じさせる。
全て陶器でできたキングラー。躍動感・ディティールのこだわりに今にも動き出しそう。
実体のないものをどう表現するのか。「影打ち」という技のどこから攻撃されるかわからないという得体の知れない不気味さを表現した作品。
携帯型ゲームをほとんどやったことのない60代の方が初めてポケモン剣盾をプレイして作った作品。ポケモンに初めて触れて感じたであろう新鮮な気持ちをそのまま世界観として描いている。
ココガラからアーマーガアに変形する作品。変形するという奇抜さがありながらシルエットやディティールまでこだわり抜かれた、まさに職人の一品。
細かく揃えて張り巡らされた螺鈿でできたアンノーンが光によってそれぞれ異なる光を放ち、高度な技術を持つ超古代文明の残した遺産のようで見ている者の好奇心をくすぐる。
伝統的な模様に溶け込むマンタイン。しっかりとテッポウオもくっついているところがお気に入り。
壺とロコンが一体化した作品。焼き色がパンのようで美味しそうに見えてそこが新鮮だった。

他にも紹介したいものはたくさんあるけどキリがないのでこのへんで…。

同じテーマでありながらこうまでも表現の行き着く先が違う。
作品そのものの鑑賞ですでに楽しいのに、全員がポケモンに対する表現が違うのでそれを感じ取るのも面白い。
職人たちの独自の技術を駆使して作られた作品を
自分の好きなポケモンというテーマで見られたのが本当に良かった…。
普段工芸に触れる機会がないため、こういう機会でもなければおそらく一生知ることのない世界だったのかもしれないと思うと
自分の世界観を広げてくれたこの工芸展には感謝しかないです。

あとこの展示会を工芸の町、金沢で開いてくれたところも良かったです。
北海道の三笠のポケモン化石博物館に行ったときも思ったんですが
地方なら東京と違って人が多すぎないのでゆっくり見られるのと、
あとはその地域のことも知ることができるのがいい。
(日本科学未来館の時は人が多すぎてゆっくり見られなかった…)
集客などの大人の都合があるのは重々承知しながらも
ポケモンは東京や大阪だけでない地方イベントをもっと開いてくれると
自分も足を運んで知らない地域に行けるので嬉しいなと思います。

ポケモン×工芸展、本当によかったのでまだ行ってない人はぜひ行ってみてください!
6/11までとかなり長い期間やっているのでぜひ…!

https://kogei.pokemon.co.jp/


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