VOICEROIDキッチン動画を作ってみたい人へ贈るnote
「ボイロキッチンの動画、作ってみてぇな……でもなんか大変そう……」と思っている皆さんこんにちは!
こちらは料理経験や動画の制作経験があまりなくても、とりあえずこれをなぞればボイロキッチン動画っぽくなるんじゃないかな?というnoteです。
このnoteに書かれている方法は一つの例です。実際にやってみて不要に感じる手順もあるかもしれません。その場合はぜひ自分のやりやすいようにアップデートしていってください。
普段自分はこんな感じの動画を作っています。特にジャンルは決めずにゆるく自由に作っております(投稿祭ばかり参加しているから)。割とスタンダードな料理動画投稿者ではないでしょうか……。
「VOICEROIDキッチン」とは
合成音声キャラクターを使った料理動画につけられるタグ、名称のことです。厳密に言うとVOICEROIDを使った料理動画を「VOICEROIDキッチン」、包括的に合成音声キャラクターを使った料理動画のことを「ソフトウェアトークキッチン」と呼びます。合成音声のソフトウェアがかなり増えた現状、ソフトウェアに関係なく単なるジャンル名として「VOICEROIDキッチン」「ボイロキッチン」という呼称が使われる場合もあります。本記事ではソフトウェアを問わずジャンル名として「ボイロキッチン」を使用します。ご了承ください。
1.ネタを考える
特にネタがない方は投稿祭の参加がおすすめ
さて、まずはどんな動画を作るのかを決めましょう。「特に作りたい料理とかネタはないんだよな……」という方は「投稿祭」に参加してみるのはいかがでしょうか。投稿祭はユーザーがお題やレギュレーションを決め、日程を合わせて一斉に動画を投稿する、ニコニコ動画特有のイベントです。最近は公式が「ニコニコ投稿祭・誕生祭スケジュール」というサイトにまとめています。こちらに掲載されていない投稿祭も多々あるので、「ボイロ企画告知」「ソフトウェアトーク企画告知」などのタグをチェックするのもおすすめです。
キャラクターは好きな子で
ゆかりさん、あかりちゃん、ささらちゃん、つづみちゃん、タカハシ、ヒメミコ、ナコレコ、ずんだもん、つむぎちゃん、フリモメン……数多のキャラクターが存在しますが、動画に使うキャラクターは是非好きな子を使ってください。声が好き、見た目が好き、なんか好き……どんな好きでも構いません。「このキャラクターの動画を増やしてぇ!」でも「この人の立ち絵が素敵だから使ってみたい!」もよいと思います。制作モチベーションの上がるキャラクターで作っていきましょう。
動画のジャンル、内容によってキャラクターを分けている方もいますが、そこもお好みで。投稿者としてのカラーを固定させたい方は、キャラクターと立ち絵を固定している方が多い印象です。私の場合はVOICEVOXのキャラクターを色々使ってみたいというのもあり、春日部つむぎちゃんを中心に色々な方に出てもらっています。
ソフトウェアとボイスの規約にもよりますが、自分のオリジナルキャラクターに合成音声を当てるのもよいですね。表現の幅がグッと広がりますので、チャレンジしてみてもいいかもしれません。
2.投稿日を決める
続いて投稿日を決めましょう。「今から撮影して、いつかできたら投稿しよう……」では動画はほとんど完成まで至りません。締切がないと動画は完成しません!!!特に社会人の場合、休みの日も時間に追われ、その中から新たに編集時間を捻出するのもなかなか大変。締め切りを先に決めてしまうことで自らを奮い立てましょう。本を書くために同人誌即売会に申し込んでしまうのと同じです。
先述した投稿祭への参加をおすすめした理由はこちらにも関係します。投稿祭へ参加するとなると、自動的に投稿日の目安が定まります。おすすめは投稿祭の初日を目指して制作すること。投稿祭は3日間〜長いものだと1ヶ月ほど開催しているものもあります。その間に投稿できればよいので、最悪初日に間に合わなくてもバッファがあります。バッファがあっても完成しないこともありますが……。
3-1.台本をざっくり書く
続いて台本を書いてみましょう。何もないのに台本を?と思うかもしれませんが、ここまででとりあえず「どのキャラクターで」「何の料理を作るか」までは決まったはずです。私は普段はGoogleスプレッドシートで台本を書いています。
撮影初心者であれば特に、料理の手順だけでもざっくりと書き留めておいた方がよいです。ワンオペで料理をしながら撮影の画角も気にして、味の感想も記録して……と意外と撮影中にやることは多いです。しかも(再走しない限り)撮影は一回限り。その一回で撮影漏れのないようにするには、手元で見る用の台本だと思って書いておいた方がよいかと思います。
3-2.(可能であれば)試作する
材料と時間に余裕があれば、一度試作しておくことをおすすめします。特に計量がシビアなスイーツ系などは1回作って流れを把握しておくとよいでしょう。いざ本番で固まらない、うまく焼けないなどのトラブルがあっても慌てずにすみます。動画のネタにしてしまうこともできますが、慣れないうちは失敗しないに越したことはありません。
4.撮影する
何を撮影するか、どのような手順で撮影するかが決まったら、早速撮影に取り掛かりましょう。カメラはスマートフォンでもデジカメでも、使いやすいもので大丈夫です。動画を撮影するとなると固定するためのアームや三脚が必要になりますが、安い三脚なら100均でも購入できますし、手持ちで都度撮影しても大丈夫です。アングルや撮影の仕方は様々なカラーが出るところですが、自分は下記の点に気をつけて撮影しています。
ライトや自然光でなるべく明るく
料理を美味しそうに見せるために大事なのは明るい環境で撮ること。なるべく午前〜お昼頃の自然光で撮影するようにしています。夕方以降であれば部屋の電気をつけて明るくしています。「スマホ 料理撮影」などで検索すると、スマホでもできる撮影テクニックを紹介している記事もいくつか出てきます。
見せちゃいけないものは見えないように
怖いのがボウルや瓶、ガラスの蓋の反射で自分の姿が入ってしまうこと。後々編集でもモザイクなどをかけられますが、なるべく入らないようにしておくと気が楽です。また、画角によっては写って欲しくないものまで写ってしまう可能性があるので、なるべくカメラの画角内には余計なものを入れないようにしましょう
衛生面は気をつけて
まな板はきれいに、肉を切ったら調理道具と手を洗って……などなど、衛生面には普段以上に気をつけましょう。食中毒にならないためでもありますが、コメントで突っ込まれることもあるのでご注意。
5.台本をしっかり書く
撮影ができたら、そのデータを見ながら台本を書いていきましょう。キャラクターの魅力、料理のおいしさ、知識、食レポ、色々と詰め込んでしまえば完成です。ただ、料理をする中で「ここで調味料を一つ入れるのを忘れた……」や「飾りつけの時に崩れてしまった……」などのちょっとした失敗をしてしまうこともあります。というか結構多いです。ただ、その失敗もポジティブに捉えれば一種のネタとして動画に華を添えることができます。ニコニコならコメントでのツッコミどころにもなりますしね。
食レポについては下記の動画も参考になるかも。
6.キャラクターの音声を作る
台本ができたらキャラクターの音声を作っていきましょう。こちらについてはソフトウェアによって使用方法が大きく異なるので詳しくは掲載しません。しっかり触ったことがあるのがVOICEVOXだけなんです……すみません……。
基本は台本からコピペしてキャラクターに読ませ、違和感のある部分は声を調整していきます。文章として違和感がある場合は台本自体を修正します。文章で見ていたときは自然に読めていても、読み上げ音声になると冗長に感じたり引っ掛かりを感じる部分も出てきます。そこは臆せずガンガン直していきましょう。
制作時に気をつけている点は以下の2点です。
ちょっと早口で読み上げてもらう
デフォルトのスピードだとややゆっくりと喋っている印象になってしまいます。少し早口でテンポよく読み上げてもらうと、映像に対して間延びしません。うちのつむぎちゃんの設定はこんな感じ。
調声にこだわりすぎない
調声、沼です!こだわろうと思えばどこまででもこだわれるし、理想を高く置いてしまうと永遠に辿り着きません。自分で自由に声を作れる面白さ・楽しさもありますが、まずは完成させることを第一に考えて、なるべく必要最低限で済ませるようにしています。ちょっと機械っぽいところもチャーミングだし。
7.映像を作る
いよいよ映像制作です。これも流派が様々あるので深追いはせず……。
自分は基本的にこんな感じで進めています。
音声を置き、動画を置いていく(絵を見せたい場面は調整)
立ち絵を仮置き
テロップを入れる
BGMを入れる
立ち絵の表情を調整する
エフェクトを追加する
効果音やBGMを調整する
最後、全体を通しで見て完成!
テンポのよい動画にするために、基本は音声に合わせて映像を編集していきます。あまりこだわりはないのですが、下記のようなことを意識しながら編集しています。
「伝わるか」を考えながら、映像を取捨選択する
例えばカレーを作る動画で、途中20分煮込む必要があるとします。その際に20分の動画を丸々入れる必要があるかというと、自分はなくてもよいのではと考えています。煮込み始めた最初と煮込んだ最後を入れて、セリフで補えば20分煮込んだことは伝えられます。
また、何かを切る時にもたもたとしているところはサッと切って、「大体このくらいのサイズに切るのね」というのがわかるようなカットを選んで使用しています。DELISH KITCHENやクラシルなどの、短い尺で料理を説明する動画を参考にしています。
テロップは大きく見やすく
料理ジャンルで投稿していると、大体スマホとPCの割合が半々くらいになります。(ちなみに男女比は8:2くらい)PCで編集しているため、スマホからどう見えるか想像しながらテロップを入れましょう。気持ち大きめに、見やすいフォントや色にすることを意識しています。
音量のバランスには注意
最後にBGMと環境音、セリフや効果音のバランスを調整しましょう。結構BGMを大きくしてしまう方が多い印象があります。
8.サムネイルを作る
動画の顔とも言えるサムネイル。ニコニコはYouTubeなどに比べて小さく表示されることが多いので、入れる情報はなるべく絞ってシンプルにした方がよいかと思います。料理動画では右にキャラクター、左に写真と料理名を入れる方が多い印象。好きな方の動画やいいなと思ったサムネイルを真似してみるのも一つの手です。
ニコニコの場合、左上と右下は広告枠と動画時間で置いたものが隠れてしまう箇所になります。位置を確認するために、下記のような素材を使って確認しておくとガッカリしません。
ギャラリーサイトも参考になるかも。
9.投稿する
いよいよ投稿です!タイトルと投稿文を作って投稿しましょう。動画に合わせたタグもお忘れなく。タグのありなしで動画への流入が大きく変わってきます。「VOICEROIDキッチン」「ソフトウェアトークキッチン」+「アプリケーション名」「キャラクター名」+「作った料理」のタグを入れることが多いです。また、投稿祭によってはタグロックを必須としていることも多いので、忘れずに設定しましょう。
また、コンテンツツリーの登録もお忘れなく。使った素材、合成音声キャラクター、立ち絵、AviUtlのプラグインなどなど……。よく使う素材は事前にスプレッドシートやマイリストなどでまとめてしまっておくのもアリです。
VOICEVOXに関しては有志の方が親作品をまとめてくださっています。ありがたい。
10.宣伝する
投稿!おめでとうございます!!せっかくなのでXやMisskeyなどのSNSで宣伝しましょう。投稿祭であれば主催の方に見つけてもらえるかも!感想もいただけるかもしれません。
お疲れ様でした。これで立派な料理動画投稿者です。おめでとうございます。少しでも参考になれば幸いです。アップできたら教えてください。見に行きますので。よろしくお願いします。
「もっとここを知りたかった」などあればコメントやSNSで反応いただけると助かります。また、普段から動画投稿をされている諸先輩方はぜひ自分の動画の作り方を文章にしていただけると!すごく気になるので!助かります!!
noteで参考になりそうな記事も置いておきます。
では!よき動画投稿ライフを!
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