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佐川遼vs久保隼 見解

こんにちは。
日本ウェルター級王者の小原佳太です。
 この記事では2022.4.12.に行われた佐川遼対久保隼のフェザー級8回戦の僕なりの見解を話します。

事前予想

 元日本Fe級王者:佐川遼vs元SB級世界王者:久保隼のフェザー級8回戦の事前予想です。

 総合力の佐川と距離感の久保。
佐川の特長とすればオールラウンダーの好戦的ボクサーファイターですが自信のある右のスイングが単調になりがちです。
しかし、今回から取り入れたあのトレーニングでジムワークの集中力は増して良い練習しているはずですが最近の練習見ていません。
 対する久保は距離を把握してヒット数でポイントを取る左ボクサー型。
相手の打つ距離を外しながら戦意を削ぎ、自分の距離で左ボディ・左ストレートでポイントを取ることが得意だと予想しますがyoutubeに載っていた1つの試合しか見ていません。

 両者アマチュア出身なので距離の奪い合いからスタートすると思いますが位置取りだけでは久保有利、パワーパンチと運動量で佐川がどう崩すか。
そして、どちらも利き手のボディアッパーを得意とするのでボディから顔へ攻撃にどう繋げるのか。
そして、距離が近付いた際に油断したほうがパンチを受けるでしょう。

 佐川側視点から見ると久保の距離を測るジャブと踏み込んで左に繋げるジャブの違いを読めるか、久保の上半身の動きを止めて顔にパンチを当てられるか。

 久保側からすると佐川のビックパンチを読み、先にポイントを取り焦られて出てきたところにカウンター、油断した際にビックパンチを決められるか。
で流れが決まるでしょう。

 攻撃でいうと佐川のあのパンチは当たるはず。
久保は相手の攻撃を読んで下がる距離感、ボディアッパーが決めてだと予想します。

勝敗予想は佐川遼の判定勝ち

試合結果

 試合結果は佐川遼の3R KO勝ち
判定勝ちと予想していたところ外しました。

試合後見解

 事前予想で当たるはずと書いたのは踏み込んだワンツーストレート。
理由は僕が事前に確認していた試合では相手のワンツーを久保が余裕を持って上半身で躱していましたが、足を止めて上半身を後ろに傾け避けていたので踏み込みが速い右ストレートは避けきれないと読んだからです。

 試合が始まり1Rはお互いジャブやボディ、立ち位置を変え距離を探っていました。
ここでの印象は久保の身長の高さ、リーチも長いので足を使うと距離感掴むのが大変そうだと思いましたが久保があまり前後の出入りを使わずに正面向いて構えていたので佐川がよりボディを打てている印象。
佐川が時折見せる触る程度のジャブボディは何のために打つのか不思議でしたが、後程写真で確認すると相手の反応を見ていますね。

 反対に久保も相手が踏み込んでくるタイミングでアッパーを合わせていましたが力を感じないパンチだったので何の意図があったかわかりません。
そして、前後左右のフットワークが少なく久保の良さが見えない試合だったので佐川は危なげなくボクシング出来ていました。

 3R、佐川の1発のパンチで久保は倒れてKO決着。
踏み込んで右ストレートか、下を見せてのフックかはわかりませんでしたが焦らず相手の動きを確認してから右を振り抜いた佐川遼のメガトンパンチ一撃で試合は終わりました。

 佐川が勝った理由は佐川が強かったから。
久保が負けた理由はフットワークと立ち位置を変えることが出来ずに足を止めて構えすぎたことにより先手が取れなかったことだと思います。
仮に入ってくる際にアッパーを狙うとしても相手が動いてからではなくて、先に誘う動きを見せてからアッパー合わせるべきでした。

試合放送

 試合前に佐川は身体の不調があったようですが、距離を把握して相手の動きを読んでから得意の攻撃に繋げた佐川の圧勝でした。
判定勝ちの予想を良い形で裏切ってくれました。

試合放送はFODで放送され、関東のフジテレビでも放送ありますのでご確認下さい。




僕の知識がボクシングが好きな人に届きますように。