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成功事例に騙されるな

おはようございます。
ボクシング日本2階級制覇、プロ戦績32戦26勝(23KO)5敗1分の現役プロボクサー小原佳太です。

 現在このNOTEには僕のボクシング競技歴20年間で勝つために試行錯誤したボクシング理論や経験を投稿していて、更に詳しい小原佳太の拳闘理論はメンバーシップ限定にて公開しています。

 今回の記事では【成功事例に騙されるな】というタイトルで1部の成功事例を見て間違えたスタイルや練習を行うことへの警告をします

 下記では自分の能力、スタイルに合わない他人のスタイルを真似ることで結果を残せない選手を多く見てきたことを批判覚悟で記事にします。

成功事例の真似(良)

 成功事例を真似ることは基本的に良いことだと思いますので良い選手の真似をしてみて自分に取り込めることはどんどん取り入れてください。
 ボクシングの練習を1つとっても自分だけで考えるより強い選手や多くの選手が使っている技術を真似て自分のスタイルに合うようならば取り入れ、自分のスタイルに落とし込むことが重要だと考えています。

 大切なのは自分の能力、スタイルに合うかどうかです。

成功事例の真似(悪)

 上記のように良い成功事例の真似とは【自分の能力、スタイルに合う】モノを真似ること。
 反対に悪い成功事例の真似とは自分の能力、スタイルに合わない他人のスタイルに固執することです。
当たり前に聞こえるのですが、それができていない選手が多くいます。

 それでは【なぜ合わないスタイルを真似るのか】というと、勘違いです。
強い選手を真似ることは良いことなのですが各個人の骨格や能力、特徴を考えず絶対的な成功の形があると思い込んでしまい勘違いが起こります。
 もう一つは他人からのアドバイスを疑わないこと。

絶対的な成功の形はない

 ある経営者の言葉、「成功はアートだ」が答えです。

 「プロボクシングで成功するにはこの形だ」という形はないです。
・村田諒太のようにガードを固めて前に出る
・井上尚弥のように飛び込んで打つ
・内藤大助のように変則的な動きをする
など世界チャンピオンの戦い方を見てみても選手によって戦い方が違う

 このように世界チャンピオンを模倣しようとしても選手によってファイトスタイルが違うので「プロボクシングで成功するにはこの形だ」という指導が成り立たない
ならばどうするのか。
 当たり前の答えになりますが、得意を伸ばして苦手を隠す。

 僕が目にしてきた失敗例でいうと、アマチュアボクシングからプロボクサーになる際に
「プロボクシングは足を止めてガードを上げる」
と勘違いして、アマチュアボクシングで培ったフットワークを用いた距離感覚やパンチの打ち方を変えて初めからボクシングスタイルを作り直そうとする人。
・プロボクシングは足を止めてガードを上げる
ひとつとっても、このスタイルで成功した選手はいるが貴方が成功するかは別問題なのです。
 仮にそのスタイルが合うようならば続ければよいが、自分に合わない成功事例に固執して真似続ける必要はありません。

 アマチュアボクシングからプロ転向して3年で日本チャンピオン、6年で世界挑戦、9年で日本2階級制覇した僕からのアドバイスはアマチュアの技術はプロでも通用するので順応しろ

他人からのアドバイスを疑え

 もうひとつの勘違いは「他人からのアドバイスを完全に信用する」。
もちろん、アドバイスをしてくれる人に悪気はありませんがそのアドバイスが合うかどうかは別。
アドバイスの内容が自分に必要かどうかを疑わないと自分に合ったボクシングスタイルに近付けません。

 指導している人が勘違いしている可能性は2つ。
・自分の成功体験が全ての人に合う
・そのことしか知らない

 勘違いしている【自分の成功体験が全ての人に合う】とは、選手本人と指導者側の得意不得意が違えばファイトスタイルも変わってくるのにもかかわらず指導している人の理想だけを指導しても成功はありません
なぜならば骨格や能力から見て合わないモノの練習を続けても伸びないので結果に繋がらない。
 この解決策はお互いにしっかりコミュニケーションを取り合い目標を決めること。

 もうひとつは【そのことしか知らない】。
これは指導側の知識量と経験が少ないことを棚に上げて練習内容を決めてしまうこと。
 指導側の知識量が少ないならば提案する作戦自体が弱く結果に繋がらない。
無知は罪なのです。
 この解決方法は指導者競技者共に学ぶ姿勢を持つこと。 

実例

 実際の例として井上尚弥がスティーブン・フルトンを倒したパンチは井上尚弥の能力ありきなので反応速度や予測力が足らない選手が使う技ではなく、小原佳太の拳闘教室では教えない映像を載せておきます。
 井上尚弥のKOパンチを真似ることは良いですが、これが多くの選手が使える技術だと指導することは間違えです。

批判覚悟

 はじめに書いた「批判覚悟」は、
【絶対的な成功の形】がないので【選手の特徴を無視した指導】を僕は反対。
【そのことしか知らない】のに押し付ける【知識量の欠如】に注意。
に当てはまる指導側からの批判が来ることの可能性を感じたので記しました。

小原佳太の拳闘教室

 小原佳太の拳闘教室では1部の超人を育てる突飛な練習方法ではなく、誰でもボクシングを上手くなれるバランスの良いスタイルを伝えていますので是非ボクシングレッスンを受けてみて下さい。

 また、直接パーソナルトレーニングを受けられない場合でも小原佳太の拳闘理論全てをこちらのメンバーシップにて紹介しています。
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僕の知識がボクシングが好きな人に届きますように。