なんてことない日々

「明日出社？だったらこないだの中華屋さん行かない？行ったばっかだけど。」

そう同期からお誘いがきたので、２人でお昼にいった。
数日前会ったとき彼はかなり参っていたようだったけど、ランチのたった一時間でも「少しすっきりした！」と言ってくれていた。でも向き合わなければいけない環境がすぐに好転するわけではないし、きっと毎日ずっと闘ってるんだろうと思う。

かくいうわたしも最近は元気になってきたとはいえ抱えている仕事の悩みは解消されないまま燻っているし、ランチの直前のミーティングでもモヤモヤすることがあったので少し落ち込んでいた。

だけど、中華料理店でわたしたちはずっとワンピース（漫画）について喋って笑っていた。

「こむちゃんはベタなイケメンがすきそう」
「特定のだれかを選ばなければいけないなんて辛いよ…でもローはかっこいいよね…」
「ロー好きそー！『"ROOM"されたい♡』とか言ってそー！」
「言ってそうｗｗ」

お互い何か悩みを抱えていることは明白でも、こうしてくだらない話題で時間が溶けるのっていいよなぁってぼんやり思った。

ちなみに「ワンピースとコナンの最終回を見届けるまではシねないな」って会話をしたことがあるのだけど、もしわたしに何かがあって早くに逝ってしまったらお墓参りに未読分のコミックスを持ってきてくれるらしい。

もしも、が起こってしまったとしても気の置けない友のおかげでこの世への未練が少しだけ減りそう。