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最後にもう一度、350人で息を呑む。THE FIRST SLAM DUNK 復活上映

「1・2・3! 勝ーつ!!」

わたしの35年の人生の中で最も忘れられない映画のひとつであるTHE FIRST SLAM DUNKの一日限りの復活上映が1/23(火)に敢行されました。
初日(12/3)と同様に1・2・3にしてくれたのが気持ちいいね!

ブルーレイは予約しているけど、どうしてもまた映画館で観たかった。
彼らの一挙手一投足や観客の歓声、バッシュが床を鳴らす音を映画館の大スクリーンで、良質な音響で聞きたかった。

チケット予約開始日にサイトを開いたにも関わらず、馴染みのある都や県の映画館は全滅。サーバーが落ちたなんて話も聞きました。
どの劇場も広いスクリーンだろうにすぐ満席なんて…人気とんでもないな!
血眼になって探したところ奇跡的に空いてる劇場があり、知らない土地だけど即チケットを取りました。ありがとう神様。

一番うしろの席だったので全体が見渡せて。
会社から走って駆け付けた様子のサラリーマン、家族連れ、カップル、バスケ部の学生、初老のおじさま、そしてわたしみたいなおひとり様女性。多岐にわたる人たちで350人収容できる大きなスクリーンは満席。

ここにいるみんなが必至にチケットを勝ち取った猛者だと思うと
「みんな肩組もう~~!今日は楽しもうなー!」と叫びたくなったね。
いい大人だからしませんでしたが。

泣いても笑っても最後の上映

ちなみにわたしは5回目のザファです。
※THE FIRST SLAM DUNKのことをザファと略すらしいね。初めて使ったよ。

友達からは「5回!?」と驚かれますが何十回も見ている人もたくさんいると知っています。わたしはまだまだピヨピヨです。

でも、回数を重ねるたび細部に目が届くようになってきて見るたびに新しい発見がある。

劇場で観れるのは最後だと思うと、1コマ1コマを目と耳に焼き付けてやる!と必死です。その結果、今回は「手」と「瞳の揺れ」が強く印象に残りました。

喧嘩のシーンで余裕そうにふるまってるのに実は手が震えている。それをポケットに押し込んで笑ってみせる。
複数人から暴力を振るわれてもリョータはミッチーしか見てないしミッチーにしかやり返さない。このときってどういう気持ちなのかな。とか。

追い込まれてタイムアウトを取る直前、リョータとヤスが視線を交わすシーンが一瞬あって。
その一瞬のやりとりに二人の関係性が表現されていていいな、とか。

「この俺が切り込み隊長だってさ。俺はずっと、尻込みばっかりだ。」
「どこが?めっちゃ喧嘩っ早いじゃん。」
「心臓バクバクだ」
「うそ、知らなかった。いつも余裕に見えてるよ」

このやりとりもさ、
リョータは自分のことを(兄とは違って)尻込みばかりの人間だと思っているんだなってことがわかる。でも周りからはそうは見えないし、むしろ余裕に見えていて。

それってつまり偉大すぎる兄がかつて言っていた「キツくても、心臓バクバクでも、めいっぱい平気なふりをする」を実践できているってことなんだよね。
リョータのバスケの中にはいつもソーちゃんがいたんだな、と改めて思って泣いた。そして『そう見えてるよ』と教えてあげるのが彩子さんっていうのも素敵。

試合中、ピンチなとき一瞬リストバンドをぎゅっと触る描写があったりして、ソーちゃんの言葉がよぎる。リョータにとってソーちゃんがどういう存在なのかが至るところに、静かに描かれている。

前にも巻物くらいの長さで書いたけど、
先輩から「問題児」って言われてたリョータが花道に「待ってたぜ、問題児」っていうところ本当にすき。
コンマ何秒の花道の"瞳の揺れ"がさ、今まで誰かに期待されることのなかった花道が今この瞬間どういう気持ちでコートに立つのかを表している。

そして、かつてゴリからそうされたように花道に期待をかけるリョータにも泣いたよ‥。

なんで同じ映画を何度も観るの?

意味わからない。飽きないの?と言われることもあるんだけど、ザファに関しては観る度に面白さを更新しているんだよね。

1回目はざっとストーリーを追って、圧倒された。

2回目は試合パートに注目して動きをじっくり観察した。

3回目と4回目は、演出や表現、台詞まわしからキャラクターの心情や過去との結びつきを読み解こうと注力した。

そして今回の5回目は
今までの自分の解釈を踏まえてさらに細かい表現に注目して味わいつつ、
石井ちゃんたちと一緒にベンチから必死で5人を応援する気持ちで楽しむことができたよ。

ぐひっ… 湘北に入ってよかった……!



携わったみなさんに足向けて寝れません。
最高に心が震える作品をありがとう。



オタクの熱量で大好きなシーンを語りまくっている巻物はこちらです!まとめるのに半日以上かかりました!(楽しかった)


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