見出し画像

国際会議と白髪頭

(はじめに)


 
国際会議は、古い友人に会い、新しい若い友人を作る非常に良い機会です。
 

1.    白髪頭の古い友人に出会う


 
 先週(2014年)2月27日、東京工業大学で開催された第2回自己組織分子半導体国際シンポジウム(第2回SOMS)で、ブリュッセル自由大学のYves Henry Geerts教授にお会いしました。 2002 年にディスコティック液晶発見 25 周年記念会議のためにイタリアのトリエステで会って以来、12 年が経っていました。 最初、私は彼の白髪頭を一目見ただけでは彼だと分かりませんでした。私たち二人とも、頭も真っ白になり、最初はお互いを認識できませんでした。
 シンポジウム冒頭の基調講演は東工大のH教授で、その座長はYves Henry Geerts教授でしたが白髪頭で、昔と見た目が全く違い、私は見ただけでは彼とはわかりませんでした。しかし、彼が自己紹介したので、ようやく、彼だとわかりました。 H教授の基調講演が終わった後、私はYves Henry Geerts教授に歩み寄って、
「イブ、私はカズです。また会えてよかった!」
「ああ、覚えていますよ。私たちがイタリアと出会ってから11年が経ちましたね。」
と彼は答えました。
私たちはお互いに真っ白な頭を見合いました。私は、 笑いながら告白しました。
「あなたのその白髪頭を一目見ただけでは、あなたと最初わかりませんでした!」
「私もです。 C'est la vie! (これも人生だよね!)」
 

2.    新しい若い有能な研究者と出会う


 
また、この国際シンポジウムで、私は、新しい若い有能な研究者とも出会いました。その人は、昔フランスで知合った先生の、お弟子さんでした。
 私は1986年から1987年の1年間、フランスパリのESPCI(物理と化学の専門大学)のJacques Simon(ジャック・シモン)教授の最初の博士研究員として働いていました。 27年前(36年前)のことです。そのパリに滞在中に、共同研究の為、ストラスブールへ出張して、Skoulios(スコウリオス)教授にもお会いしました。
 今回の国際シンポジウムで、私は、パリ分子化学研究所の若いフランス人研究者、Dr. Fabrice Mathevet(ファブリス・マテヴェ博士)に、会いました。彼は非常に素晴らしい話をしたので、 彼の講演の後、私は彼に歩み寄って、お互いに自己紹介をした後、研究についって話しました。
 驚くことに、彼の自己紹介から、彼はストラスブールのSkoulios教授最後の博士課程の大学院生であったことがわかりました。パリ滞在中、私はSkoulios教授にお会いするためにストラスブールを訪れた事があったので、私たちは多くの共通の知り合いがいました。 世界は狭いですね。
 

(おわりに)


 
このように国際会議は、古い友人に会えたり、新しい若い友人を作れたりする非常に良い機会ですね。
 
 
平成26年(2014年)3月2日 随筆
令和5年 (2023年)11月7日 加筆
 
*なお、冒頭の国際会議のイラストは、下記のURLのフリー画像を使わせて頂きました。
https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=1760190
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?