7/22の雑感

今年の上半期は5月以外のすべての月に本番があった。今はそのアーカイブ作業をしているけど、どう思い返しても周囲に迷惑をかけすぎていて苦しい。苦しかったけどやり切った、みたいな美談に全くしたくないけど、周囲の方々が楽しかったと言ってくれるのはありがたい。リップサービスかもしれないけど。

他分野の人と演劇を作っていると、すごく刺激を受けて楽しい反面、自分のアイデンティティについて常に問われている気分になる。この人はこの人としてこの座組に関わっていて、他の誰にも代えられない(ように思える)けど、私はどうだろうか。俳優、制作、宣伝美術、演出助手、最近ちょっと衣装、私にできることなんてこのくらいだけど、驚くべきことに全部の分野で私の上位互換がいるんです!しかも、身近に!
そんな状況でも私を雇用する理由って「安いギャラで目いっぱい動いてくれる」くらいしかない気がして、怖い。

去年の夏に「代えがきかない存在」についてのお芝居に出演させてもらって、その話をよく思い出す。

疲れてるのかわからないけど、本番が終わって自分のスキルに全く自信がない状態で毎日過ごしている。思えばやりたい!という気持ちだけで自分じゃなくてもいいことばっかりやってきた上半期だった。やりたい!という気持ちだけでやらせてもらえる環境はありがたいけど、ふと冷静になると私じゃない方がうまくいったんじゃないか…みたいな不安でいっぱいになってしまう。多分、全部自信がないことに起因している。

理不尽な対応をされると、例え自分に非がなくても「私がいけないからこんな対応をされるんだ」と思い込む、考え方が癖になってきてしまってよくないな~と思っている。思っているだけで直らないし、直す気がそんなにない。そう考える方が楽だから。相手に「その対応はないんじゃないの~」と軽くでもいいので一言言えたらそれが一番健全なのかもしれないけど、なにぶん大人になって理不尽な対応が直らない人っていうのは人からどうこう言われたところで直さない。そんな人といちいちやりあってたらこっちの気力も持っていかれてしまうだけだ。自分自身のせいにしてしまえば楽……だけどこれも自信のなさにつながってしまうかもしれない。そもそも私が理不尽だと感じているだけで、客観的に見れば当然の対応なのかもしれないしな。

この間のWSで、俳優同士で相談して一つのシーンを作るワークをやったのがすごく楽しくてびっくりした。演じるってこんなに自由なんだ、と思った。演出の気を伺いすぎてたな、とも思った。
そもそも演出という存在は怖い。作と兼ねている場合はもっと怖い。なにか気に障るようなことをしたら、出番が超増えたり超減ったりするかもしれないし。そんなひどいことされた経験はないんだけど!出演するときもスタッフのときも、演出に「お伺いをたてる」感じになっていた。よくよく考えると、相手を信用してないみたいで失礼なんじゃないか?どうしてこんなことになってしまったんだろう。

おもしろい作品を、最高の状態でお客さんに届けることが最優先なのはわかるし、本当にそうしたいと思ってるけど、じゃあこの苦しい気持ちはどうしたらいいんだ!!ガー!!と泣きたくなるときもある。あってもいいよな、この感情は?理屈では説明できないことは全部必要ない、わけないよな?

というかもう、自信のあるフリだけしとけばよさそうな気もする。それなりに場数も踏んできてるし、個人として嬉しい言葉をもらったことも何回かある。それだけで充分じゃないか……

当たり前のようで言葉にすると恥ずかしい話なんだけど、一緒に創作をしてくれる人たちのことが大切になりすぎてしまって、揉めてたりするのを見ると本当にしんどくなる。全員シルバニアファミリーになってあかりの灯る大きなお家で暮らしててくれ。仕事なんてしなくていい。(※この場合の「シルバニアファミリー」とは俗世とは離れた誰からも愛される存在のこと)

好きな知り合い全員がシルバニアファミリーになれて幸せだったら演劇しなくてもいいかもしれない。そういえば前に友達と、知り合いだけでシェアハウスするときの最高の間取りの考察をして物件探すところまでいったことがある。超楽しかった。でっかいこたつを買ってみんなでマリオパーティーをするんだ。

笑いの起こる舞台に出るのがとにかく好きだ。コントに出たい、コメディーでもいい。かわいくもかっこよくもなくていいし、なんなら私を認知しなくてもいいからお客さんが笑って、あーくだらんねと劇場を後にしてくれれば最高だ。私は笑い声を浴びることができたらそれでいい。それでいい、と書いたけど結構贅沢な欲求だとも思う。

愛を信じたい!と言いつつも傷つくのが怖くて距離を取ってしまうことばかりの最近だった。信じる!信じるぞ!信じて対話をします!みんなで愛を信じませんか!?

もやもやと考えてたことを試しに書き出してみたらすっきりしたので、またやるかもしれません!


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