20/02/04
A社との面談を控える中で
彼が少し不安を感じていることが2つある。
ひとつは、自分の気持ちを明確に言語化する準備が足りていないこと。
長い時間をかけて自分が出した結論に彼は自信を持っているが、
それを企業側にうまく伝えられるかどうかはまた別の話だ。
幸いまだ時間があるので、
週末にじっくりと言葉にする作業を彼は行うつもりでいる。
ふたつめは、一社入魂のきらいが残っていること。
A社が良い会社であることは
彼自身間違いないと考えているが、
今の彼はA社に対する気持ちが強いあまり
他の会社をしっかり見切れていない。
A社が不採用になることも十分ありうるため、
可能性を狭めないようもっと多くの会社を見なければいけないと彼は考えている。
一方で、多く見過ぎてどれも中途半端になる危険もあるため、
やはり3社程度が並行して見ることができる限界だと彼は考えている。
夜、彼は地方勤務時代の同期と久しぶりに会った。
自然と転職の話題になったが、同期は会社に残ることを決断したようだった。
彼は自分が転職を決意したことと、
今見ている業界や志望理由を説明したが、
言葉にすることで想いと覚悟を再確認することができた。
かつての自分であれば、同期が会社に残ると言えば自分も残る方向にブレていたかもしれないが、
そうならなかったことでここ半年の内省が無駄ではなかったということを彼は確信した。