動画を3倍面白くする3サイズ撮影法とは?
先月から、YouTuberを目指しているお友達の動画編集を少しお手伝いしているのですが、どんなふうにやったらいいのかなーと、自分が好きなゲーム実況動画を見ながら勉強していて気づいたポイントがいくつかありました。そのうちの一つ、調べていたら「3サイズ撮影法」といわれるテクニックらしいことがわかりました。3サイズ撮影法とは、ロング、ミディアム、アップの3つの距離感を取り入れることで、画面の動きにメリハリをつける方法です。
ロングとは、空間全体をとらえた「広い映像」のこと。アップは「被写体に寄った映像」のこと。「アップの写真」とか「どアップ」など、聞きなれた言葉だと思います。そしてその中間がミディアムです。
ミディアムは被写体全体が映る距離感で、遠すぎず近すぎず主役を映すのに最適です。
一方で、アップは被写体を映すというよりは印象を映すといったイメージです。映し出す情報を極力制限することで、見る人の視線を一点に集中させることができるため、もっとも伝えたいシーンを映すのに効果的です。
なぜこの3サイズ撮影法を知っておくとよいのかというと、理由は3つあります。
①作者の見ているものを疑似体験できる効果があるから
①ずっと同じ距離感の映像は見ていてつまらないから
②撮影、編集するとき、何を伝えたいのかを考えるようになるから
まず一つ目。ロング、ミディアム、アップを駆使すると、視聴者に作者の見たものを疑似体験してもらうことができます。例えば、どこか初めての場所に訪れたとき、人はまずそこから見える景色全体を視野に収めるでしょう。これがロングです。そしてある建物やオブジェクトが目に入り(ミディアム)、近づいてよく見ようとします。これがアップです。いきなりアップを見せられても視聴者はその世界に入り込めませんし、ロングだけをひたすら見せられても作者が何を伝えたいのか、そこでどんなものを見たのかといったメッセージが何も伝わってこないのです。
そして二つ目。ずっと同じ距離感の映像は、基本的に見ていてつまらないです。次の2つのうちどちらが見ていておもしろいでしょうか。
1、ずーっと同じ一つのカメラがスタジオ全体を映していて、その画面の中でそれぞれの出演者がコメントしている生放送。
2、出演者がコメントするたびにカメラが切り替わり、スタジオの雰囲気と出演者一人一人の表情が伝わってくる生放送。
言うまでもなく後者のほうが見ていて面白いでしょう。内容が同じでも伝わり方がまるで違うことは容易に想像できるでしょう。人は見たいもの、注意すべき対象に目を向けるわけですが、動画編集においては、それを人為的にやってあげないといけないのです。
三つ目は、動画編集をする人のスキル向上につながることです。何を伝えたいのか考えるようになるというのは、場当たり的で一貫性のない動画編集からの脱却を意味します。どういうことかというと、何を伝えたいかを考えることはすなわち何を伝えないかを決めることになるからです。つまり、能動的な情報の取捨選択により、密度の高い映像作品が作れるようになるわけです。おもしろい動画というのは、このロング→アップの緩急をつけることによって、見せたいシーンをしっかりキメるというのが徹底されています。はじめのうちは、ついつい「せっかく撮った映像を削るのがもったいなくて」、「いろいろ映ってたほうが喜ぶだろうというサービスのつもりで」なんでもかんでも画面に入れ込みたくなってしまうものですが、この伝えたいものを決めてそれを際立たせる、そのために不要な情報はとことん削るというのが動画編集には必要なのです。
いかがだったでしょうか。今回は動画編集テクニックの基礎である「3サイズ撮影法」についてまとめてみました。自己流でやるのもいいですが、とにもかくにもすべて王道の型を身に着けてからというのが成功への近道だと『もしドラ』が教えてくれています。
※アフィリエイトではありません。ただただ自分が読んで人生変わった本の紹介です。
最後に、今回の3サイズ撮影法のテクニックがふんだんに使われていておもしろい、私のお気に入りYouTuberの動画を紹介しておきます。
※プロモーションではありません。ただただ自分が推してるYouTuberの紹介です。
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