「Last Summer Daydream」歌詞考察
気持ちも落ち着いたので、改めて歌詞考察を再開していきたいと思います。今回は予告通りのラスサマです。決して「LSD」なんて略し方をしてはいけません!
今回もキーワードは「アイドルとオタクの物語」として、歌詞を考察してきたいと思います。
開幕いけない世界にトリップしてますね。LSDとイジられるのも納得な…と思いきや、「君がいなければ~」のフレーズで一気に流れが変わります。
おそらく、この詩の主人公はつまらない日常を過ごしていたのでしょう。それが「君」=おそらく推しのアイドルと出会うことで、こんなにもファンタジーな世界があるのか、と気づかされました。
風邪をひいてしまいそうな急展開です。人生を変えてくれた推しがあっさりと卒業してしまいます。まどマギ3話でいきなりマミさんが死んでしまったくらいの衝撃です。「海に潜って~」は無理心中を連想させますが、ここは君の思い出を深い海の底に沈めてしまいたい、という心境でしょう。
気まぐれようなレスで主人公の心を奪い、将来は横アリで、武道館でライブしよう、絶対行くよ!などと一緒に夢を見ていましたが、それは叶わなくなってしまいました。
推しの卒業ライブの後日、主人公がふと空を見上げると、雲一つない青空でした。しかし、空とは対照的に推しとの思い出を何度も思い返してしまい、気持ちがモヤモヤしていました。推しが見せてくれたファンタジーな世界も感じられなくなってしまっていました。
いつの間にか多くの月日が流れてしまいましたが、振り返れば推しとの思い出はいつでも目の前にありました。
だから、記憶の中の推しの手を取って、楽しかった時代を回顧してしまいます。最高の記憶と、未練たらたらの最低な自分が、何度でも推しの記憶を追い求めてしまいます。
「銀色の空」は雲一つない空に対して、雲=推しとの思い出だらけの空という比喩かと考えられます。緑の龍から赤い龍と色が変わっていることについては、自信はありませんが緑=安全、赤=危険という色のイメージがあります。思い出にまみれて少し危ない世界へトリップしていることを表しているのではないでしょうか。
現在と推しがいた頃には、絶望という深い溝があります。しかし、主人公はその記憶にしか希望を感じないようになってしまい、何度でも記憶の世界にすがってしまいます。
ここで主人公は(オタク的な意味で)他界を考えてしまったのではないでしょうか(=一瞬の発想)。他界すれば、最高の記憶も最低な自分も消え去ってくれるだろうと。だから、笑顔でサヨナラするのです。
いつか、推しが言ってくれた前向きな言葉があったのでしょうか。推しのいたグループのライブに戻ってきてしまいました。寸前のところで思いとどまったのです。
残されたメンバーの歌う姿に推しを思い出し、思い出の世界にトリップしてしまうのは今までと同じ。それでも、昨日までにはなかった前向きな気持ちが芽生えていました。
推しとの楽しかった特典会(二人だけの世界)は記憶の中に永遠に生き続けます。思い出を忘れるのではなく、悲しみを乗り越えるのでもなく、共に生きていく。そう決断することで少しだけ前を向くことができたのではないでしょうか。悲しくも明るい雰囲気で曲は終わります。
今回のみょんちゃんの脱退にまつわるファンのツイートなどに引っ張られて、恣意的な解釈をしてしまった感は否めません。難解な歌詞でした。
推しのアイドルが主人公に前向きな言葉を言ってくれて、それがカギになるというのは完全に僕の想像ですが、1番のAメロから想像するに、その可能性は決して低くないと思います。
色々な意見があると思います。ぜひ賛否聞かせてください。
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