勝たなきゃいけない?上手くないといけない?

ずっと思っていたことを、最近読んだ本とか大学の先生と話したこととかこの前ビリー君と話すことができたこととかを参考に書いてみるか~と思ったので書きます。
今回書いている際の「なわとび」はダブルダッチやシングルロープを含んだ広義の「なわとび」です。
また、普及という視点を多く含んで書くと思います。

跳ぶこと回すことをたのしむ

跳ぶこと回すことをたのしむとは、すなわちなわとびを楽しむということなのだが…。
これできている人少なくない?っていう話です。

「なんのためになわとびしているのですか?」と言われたとき、あなたはどんな回答が浮かんできますか?
・ジャパンにいきたいから
・世界大会で勝ちたいから
・みんなと一緒にいたいから
・青春したいから
どれもスポーツがもつ、なわとびがもつ魅力です。

ただ、それだけになっていない?どうなん…?というところを感じます。

普及という観点から考えると、表面で普及しているだけで、中学卒業、高校卒業、大学卒業など、なにかのきっかけでパタンとやめてしまう状況を創り出しており、好ましくないと思います。
本来はなにかの人生の転機があっても、スタイルを変えながらもなわとびをする、関わってもらう状況をつくる必要があります。
そのためには、環境の良し悪しではなく、跳ぶこと回すことというなわとびの基本をたのしむという考えが必要です。

例えば、以前大学周辺地域であるサッカーチームのメンバーにインタビューをしました。小学校低学年の男児に話を聞き、

なんでサッカーやっているの?
「勝ちたいから!」
勝てなかったらサッカーやらない?
「やる」
じゃあなんでサッカーやってるの?
「ボール蹴るのがたのしいから。からだ動かしたい!」

という会話をしました。
このサッカーチームではこんな声が多く、監督は設立時からこのような思いでチームをつくってきていたとのことで、自分がなわとびを教える際の参考になるなと思っていました。
どんなスポーツもですが、なんでそれをしているのかという理由をそのスポーツがやりたいからだ!と思ってもらうことは重要だなぁと感じました。

どうやってその考えを持ってもらうか

では、跳ぶこと回すことをたのしむという考えはどうやって伝えていけば…。そんな感想になりますよね。
私は今ある状況のなかで変えた方が良い考え方があるかなと思っているのでそれをここで共有します。

まず、大会、勝ち負け、みたいな考えを弱くしていきましょうという話です。
勝ち負けはスポーツの魅力でもあります。しかし、それが前面に出てしまうとつまらないものになってしまう場合もあります。
勝ち負けがないとつまらないだろうという考えも理解できるので、そこを否定するものではなく、ただ意識がそっちに行き過ぎてない?というところを意識しようということです。

具体的に例はあげずらいですが・・・笑
やるなら勝つ、やらないなら大会でない!みたいな雰囲気ないですか?
そしてそれはずっとその状態でいなさい!みたいな。
もちろんチームスポーツの場合もあるので、実力面で組みたくないとかあるかもしれないのですが、勝ちたいだけならもうそれだけのチームつくって勝手にやってろよと思ってしまいます。サークルやクラブに参加しているのにそこに区切りをつけてしまうのはとてももったいない話です。
これは勝てない状況でもみんなとりあえず勝ちを目指さなければいけないという雰囲気からくるものではないでしょうか。
どのサークルにもこのような雰囲気はあるでしょうし、クラブをみていても、表は多様なたのしみかたを提案しているようにみえても、結局勝ちとか大会をすごく意識しているなと感じるというところは多いのではないでしょうか。

こんなとき、勝ちを目指さないと上手くならない。上手くないとたのしくないなんて言っていませんか?
本当にそうなのですかね。これ。
スポーツって本来余暇なわけで、できないから、くだらないから真剣にやれるし、だからこそおもしろく、上手になってしまうものなのではないでしょうか。
もし、自らがそうであった場合でも、なわとびを普及させたいという思いがあるなら、勝ちたいより、なわとびしたいをサポートできるような雰囲気、声かけができるといいのかなと思います。

つぎに、同じような内容なのですが、上手くても大会でない選択肢や下手でも大会にでるという選択肢を持ちましょうという話です。
大会に出る人が上手いのか、上手いから大会に出るのかわかりませんが、もっと大会に対していろんなスタンスを持って良いのだという雰囲気をつくりませんか?
すぐ上手い人をみると大会出ましょうと誘ってしまうのは私もなので、すごくわかるのですが、大会に出ることすべてがなわとびをするということではないのです。そこの意識がどうしても普及=大会参加者といった認識になってしまい、無駄に選択と集中をしてしまっている気がします。
もっとなわとびを広くみて、普及活動していきましょう。

すくなくとも以上のことを意識することでなわとびをたのしんでもらう考えを伝わるきっかけになるのではないでしょうか。

最後に

なにを伝えたかったのかというと、今プレイヤーとして勝ちたいという思いが少ないのに勝ちたいと言わざるを得ない人がいるならば、その環境は変えていく必要があるし、本当にやりたいことをやってくださいということです。
環境をつくっている側の人は自分の発言やスタンスを振り返りましょう。私も反省することばかりです…。

みんながなわとびを、跳んで回すことをたのしめるように。




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