上北沢ダイハード
東京にはたくさんの個性的な街がありますが、その中でも「下北沢」はかなりメジャーな街と言えるのではないでしょうか。古着、演劇、音楽、アートなどのサブカルチャーで有名であり、古くから若者の憧れの地となっています。あの名作アニメ「ひなこのーと」の舞台にもなっていますね(最近は作者の暴走が怖い)。しかし、その下北沢と対を成す「上北沢」については大半の人が知らないのではないでしょうか。上北沢とは、世田谷区の町名です(ちなみに、下北沢という住所は存在しません)。上北沢の東側には桜上水という太宰治にゆかりのありそうな名前の駅があります。玉川上水は流れているので、まったく関係がないとも言えないですが……。言ってしまえば、取り立てて特徴のない街です。
なぜこの上北沢を紹介するかというと、私とその知人たちが利用していた「アジト」があったからです。新宿からのアクセスが良いというのもあって、飲み会や緊急時のホテルとして頻繁に利用されていました。女の子がたくさん出てくるタイプのアニメをみんなで見て、お互いの好きなヒロインを(自主規制)呼ばわりして殴り合いになったことなどが懐かしく思い出されます。物理的な場を共有することが難しくなった今となっては、その時間が価値あるもののように感じられますね(錯覚)。そのアジトは管理者が不在になってしまった(都落ちした)ので、今では使われていません。他の用事もないので、ただ記憶の中の上北沢を時折思い浮かべるだけとなっています。
上北沢は特徴のない街ですが、そういった街のほうが住むには良いのではないかと最近感じられるようになりました。結局生活からは逃れられないし、「行く」ところと「住む」ところは違います。どうしても毎日サーフィンをやりたいとか、パーティーに出て踊りたいとかでないなら、あえて平均的な街に住んでみるのもいいかもしれないですよね。それはそれとして、長崎とかに住んでみたいと思っていますが……(こうやって書くくらいなので、近いうちには実現しないでしょう)。
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