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山だけはダメ!

When I met you in the summer
To my heartbeat’s sound
We fell in love as the leaves turned brown
And we could be together, baby
As long as skies are blue
You act so innocent now, but you lied so soon
When I met you in the summer
Calvin Harris-Summer

数年前、友人と一緒に富士山に登りました。当時の僕はほとんど登山経験がなく、また装備についてもほとんど揃えていませんでした。今後も登山を続けるのであればモンベルで揃えたかもしれませんが、その予定はなかったので……。それでも富士山に登ったのは、この機会を逃すと一生登らないだろうなと感じたからです。今のところ、その予感は的中していますね。ブロックテックパーカ、ランニングシューズ、普段使いのバックパックといった非常に緩い装備で、真夏の富士山に挑みました。といっても、この装備そのものが足を引っ張ることはありませんでした。必須だったのは友人のストックでした。アレがなかったら登りきれなかったかもしれません。

一番のハードルはといえば、それは「山小屋」でした。ご来光を見るために山小屋に宿泊したのですが、奴隷輸送船のように寝袋が並べられた非常に密な空間で夜を過ごすのが厳しかったです。登山で疲れていたので定刻まで眠れると思ったのに、結果的に通しで2時間しか眠れなかったことには絶望しました。その後、スマホも満足に見られなかったのでいろいろなことを考えたり考えなかったりしました。なぜこんなところにいるのか、今抱えているタスクは終わるのか、あと少しとはいえ登り切れるのか……。山を登っているときのほうが、精神的には楽だったかもしれません。
頂上までの道のりは登山者で渋滞していて、こんなところまで来たのに人混みか……と感じました。しかし、これは社会から逸脱しても別の社会に取り込まれるということを考えれば当然かもしれません。結果的に、我々が9合目付近に差し掛かったところでご来光を見ました。普段感性が死んでいる(と評される)僕ですが、あの絶景を忘れることはないでしょう。周りに登山者が大勢いるのに、僕と太陽だけがそこに在るような感覚を覚えました。しばらくそこから動けませんでした。
頂上に辿り着き、さらにお鉢巡りをして真の頂上ー剣ヶ峰まで登りました。残すは下山なのですが、それも決して容易くはありませんでした。知人はダッシュで下山していましたが、最終的に足の指から出血していました。トータルで言うと何事もなく終えられてよかったです。登山の達成感は他の何かで代替できないな、と強く感じました。

Next Summitに臨むかどうかは今のところ決めていませんが、もし行きたくなったときのために心と体の準備だけはしておきたいですね。

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