コロナの打撃を食らっても独立できたのは、努力×信念×YouTubeにある
”美容室ぎらい”だった僕が、スタイリストを目指すまで
中学生だった頃。僕は美容室がきらいでした。
校則に引っかかり、長髪をバッサリ切ってもらおうと美容室に駆け込んだら……まったく違う髪型にされてしまい、トラウマになってしまって。
ただ、ある日を境に、”美容師”という職業に興味を抱くようになりました。
とある美容師さんがめちゃくちゃ素敵な髪型にしてくれて、これまでの固定概念をぶっこわしてくれたんです。
「美容室なんてぜってえ行くもんか」から「僕も美容師になりたいな」に変わったんです。人生わからないもんです。
「美容師になりたい」という想いは、その後も消えませんでした。
高校3年生の進路先は、問答無用で”美容学校”を選択。
僕はサラリーマン家庭で育っています。手に職をつけて働くことに、きっと憧れや安心感もあったのでしょう。
いろんな想いが重なり、美容師になること以外、考えられませんでしたね。
最短でスタイリストデビューを果たすも、アシスタントから再始動
専門学校卒業後、とんとん拍子に物事が進みました。
都内の美容室に就職し、最短の2年目で、念願のスタイリストデビュー。指名もどんどん増え、先輩や上司にも期待されました。
順風満帆かと思いきや、心のどこかで違和感がずっとあったんです。
「あれ……ここで学べることって、もうないのかもしれない。ここにいても、停滞してしまうかもしれない」。
昔からそつなくこなせるタイプで、コツを掴むのは早い方でした。
ゆえに、上手くこなせてはいたものの、肝心の「技術」が身についていない気がしたんです。
不思議なことに、お客様との時間が不安でいっぱいでした。スタイリストデビューを果たしたのにもかかわらず、です。
自分の直感を信じて、環境を思い切って変えることに。
とにかく技術を磨きたかった僕は、厳しい環境に身を置くことを決意。
美容師仲間に「トップクラスのサロンってどこだと思う?」と、かたっぱしから聞きました。
口を揃えて「あそこはヤバイ」と太鼓判を押すサロンがあったので、まずは偵察。
たしかに、全然違う。風格や技術、接客など、なにもかもレベルの次元が違うんです。
速攻応募して、面接で、思いの丈をぶつけました。これまで感じてきた違和感や、将来の夢も包み隠さずお伝えしました。
僕の想いが届いてよかったです……無事に内定をいただきました。
そこからは下積み生活がはじまります。ちなみにアシスタントから、再スタート。
店長経験が教えてくれた”チーム作り”のむずかしさ
ゼロから学び直したので、「これまでの時間はなんだったんだろう……」と、くじけた時もありました。
だけど僕の選択は、決して間違ってはいなかった。
見違えるほど成長したのが自覚でき、自信もついてきました。なにより、お客さまとの時間がたのしかったんです。
だからこそかもしれません。もっと高みを目指したくなりました。
「いつか自分のサロンを持ちたい」という夢があり、実現するためには、マネジメント経験がどうしても必要不可欠。
ちょうど新店舗の人員募集があったので、迷わず応募。ここから店長として心機一転しています。
失ったあとに、気づけたもの
「サロン店長」は、美容師とは違った角度で、たくさんの失敗や学びがありました。
いちばん苦労したのは「チーム作り」。はじめは、売上ばかりに気を取られてしまったのです。
メンバー気持ちに寄り添えず、不満を抱いているのにも気付けず、人の入れ替わりも激しかった。当然の結果です。
ここで一旦、売上のことは頭の片隅に置き、メンバーと向き合うことに徹しました。
「冷静に考えると、みんなのことをなんも知らなかったなあ」。
と同時に、自分のことも全然話していなかった。こりゃあダメだ。
そこから、チーム・メンバーに相談したり、「うまくいけるか不安だよ」と弱音を吐いたりして、自己開示していくことからはじめました。
すると次第に……メンバーが心を開いてくれるように。結束力が高まり、チーム全体の雰囲気がポッとあたたかくなりました。
めちゃくちゃ不思議なんですが……ここから売上も右肩あがりに伸びています。やっぱり、お客さまにも伝わったものがあったのでしょう。
ほんとうに貴重な経験をさせてもらいました。未熟な僕についてきてくれてありがとう!
コロナ禍に開設したYouTubeが背中をおしてくれた
その後は、仲のいい先輩に「2号店の店長をしてほしい」と誘っていただき、従事しました。
……でもやっぱり僕は、自分のサロンを持ちたかった。独立を諦めきれず、テナント巡りもしています。
そんなときに、新型コロナウイルスが突如やってきました。サロンは営業自粛。開業準備もしづらい状況だったのです。
こんなにまとまった時間がうまれたのは、美容師人生ではじめてでした。有意義な時間にしないと、もったいない。少し焦りました。
もともと、来店できないお客さまにも、お力添えしたい気持ちがありました。
そこで、「髪のお悩み解消」をコンセプトにした『エイチャンネル』を開設することに。
本業の合間を縫って地道に更新し、気がつけばチャンネル登録者数が37,000人を突破(2022/5/26 現在)。
同時に、「フリーになっても、きっと大丈夫」と確信を持てました。絶妙なタイミングでシェアサロン『サロンビレッジ』を知り、独立に至ります。
サロン名『ノアトウキョウ』は「ノアの方舟」からきています──”髪の悩み”から救いたい、僕が”助け舟”になりたい、という想いが込められています。
いまは自分のブランドを”育てる”フェーズに来ました。
僕の施術やYouTube発信で、ひとりでも多くのお客さまを”髪の悩み”から解放できたら、この上うれしいことはありません。
これまで通り、地道にやっていきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。サロンビレッジへのお問い合わせは下記にてお待ちしております。
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