詩 さようなら

秋のひかりは終日夕暮れみたいな色だから
秋の夕暮れは、それはそれはさみしく入り込んできて
たまらなくなる

薄暗い照明のつくる影に潜んでいる
孤独、孤独、孤独、静かな笑い
誰も声を出さない
生活音
……
また音のない笑い

逃げたい訳じゃない
この苦しさを、身体が抱えきれなくなったんだ
落下した花瓶から水がこぼれる
ごめんね


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