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7/31 Knock Presents [路上]の日 告知その③

毎度お世話になっております、m&s Knockスタッフ・さしみです。

今週からコロナの感染拡大が爆発的に進みました。心配です。

そんな中ではありますが、とうとう明日7/31、イベント当日を迎えます。
この中でイベントを執り行うことに、不安や後ろめたさも当然ありますが、もはや引けません。
祈りながら、粛々と、やるべきことをやっていきます。

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パンフ

☆Music&Salon Knock Presents [路上]の日

 山梨県甲府市中央1丁目20−20 Music&Salon Knock 1F
 2021.7.31(土) 16:30開場 17:00開演
 入場料 ¥1,000+1drink

-出演
 YKと東京センチメンタル馬鹿野郎(東京)
 オケラ2号(静岡)
 Zakk(東京)
 さしみ

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note告知最後の今回は、イベントタイトルと、僕がこのイベントにかける思い、今の気持ちなど綴ってみようと思います。
たかが田舎の小さなバーの小さなイベントでしょうが、僕にとっては、必死に積み上げてきた、大事なイベントです。よろしくお願いいたします。

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①イベントタイトルについて
「路上(on the road)」は、50年代アメリカの作家、ジャック・ケルアック著の小説。戦後のビート・ジェネレーションを代表する名作として知られている。
イベントタイトル「[路上]の日」は、この作品から引用させていただいた。

この作品は、主人公サル・パラダイスが破天荒な友人ディーン・モリアーティに導かれて、アメリカ全土を縦横無尽に旅する物語だ。
ここにはない何か、美しい瞬間を求めて、旅から旅へ。その中で恋をして、新たな友人と出会い、家庭さえ持ち、それでも旅をやめられない。狂騒と享楽の日々を続ける彼らは、とても純粋で、愚かで、切実で。
その様に強く引き付けられた。

このイベントは「甲府の路地裏の、ボロボロの居ぬき物件を、自分でもわからないほどの執念でスタジオに改装した男が、愛するミュージシャンを集め、わざわざこのご時世に執り行うイベント」だ。
改めて自分を顧りみると、正直意味が解らないし、愚かだとすら思う。

あまりにも愚かで純粋な、自分。
それに賛同し、参加を決意してくれたミュージシャン達。
みんなで集まって、甲府の隅っこの秘密基地で、パーティをする。

そんな自分たちの姿を想像したとき、ふと「路上」という作品が浮かんできた。そして、とてもすんなりと、自然に、名前が決まった。

このイベントはきっと、僕と友人たちの旅のようなものなのだろう。
本当に幸せだと思った、この瞬間に死んでもいいと思った、そんな最高の夜が、誰の人生にもあると思う。僕らもそうだ。
そんないつかの夜の、その先を探しに行く。そういう、素晴らしい日になればいい。
そう思う。

②イベントにかける思い
これはもう、上で語りつくしてしまった。
とにかく、最高の夜を作りたい。それを、お客様と分かち合いたい。

素晴らしいミュージシャンが、路地裏に集まって、演奏をする。
手作りの秘密基地に、みんなで、酒と楽器を持ち寄って。
そんな瞬間を共有する体験はきっと、観る人の心にも、何かを残すと思う。たぶん、子供の頃に憧れたことを今にして叶えるような、センチメンタルに似た、なにかだ。
そしてそれはきっと、ふとした拍子に思い出されて、僕らは泣いたり笑ったりするのだろう。

明日、この場所に来てくれたみんなで、忘れえぬ夜を作りたい。そんな願いを込めて、僕は準備をしている。

③心境
はっきり言うと、怖い。

このご時世に、狭い空間で、県外からの演者様までお呼びして、イベントを行う。感染の可能性は否定できない。
お客様に、演者様に、そして僕ら自身に、つらい思いをさせてしまうのではないだろうか。

また仮に、演者様が気を付けてこられて、クリーンな環境でイベントが出来たとして、お客様はいらっしゃるのか。わざわざお越しいただいた演者様をがっかりさせてしまわないか。

そして、クリーンな環境で、お客様もそれなりに入ったとして、皆が楽しめるイベントになるのか。僕の個人的な思いや人脈で興したイベントを、皆は楽しんでくれるだろうか。
そもそも僕も出演することになったが、アリなのか。別に上手くもないし集客もないのに。エゴではないか。

本当に、本当に、不安ばかりが募る。

特に、ここ山梨県は、保守的な風土の場所だ。
地元の人間ががっちりとコミュニティを形成し、よそ者や、何かアクションを起こそうとする人間には、決していい顔をしない。遠巻きに眺め、揶揄し、うまくいけば妬み、しくじればこけおろす。そういう様を、もう何度も見てきた。
さらにこのご時世だ。何かあったらすぐに噂が広まる。
そんな場所で、このご時世に、文化的に意味のあることをやろうとするのは、無謀だ。リスクが大きすぎる。
自分でもそう思う。

ただ逆に、山梨でなければ、DIYで好きなように弄れる空き店舗を格安で借りるなど出来なかった。イベントを開けるのは、ここが山梨だったからだとも思う。

とにかくもう、やるしかないところまで来た。

明日、会場に集まってくれるすべての人へ、僕は心からの感謝と敬意を表する。
その人の人生の全てを肯定する。
そういう気持ちだ。


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というわけで、いよいよ明日7/31、knock presents[路上]の日が開催されます。

素晴らしいミュージシャンの演奏と、精いっぱいのおもてなしで、皆様をお迎えいたします。
何卒よろしくお願いいたします。

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