ニューヨーク911の紙一重

2001年9月10日(月)マディソンスクエアガーデンでの、マイケル・ジャクソン30周年コンサートの2日目。
来場者の取材を終え、http://www.razorfishstudios.com/の雑誌「bust」http://www.bust.com/のクラブイベントでレザーフィッシュの共同創設者のジェフ・ダッチ氏と面会し、元デジハリ関係者と一緒に飲んでいたら、もう当日の朝5時すぎ。

ワールドトレードセンターには、景気の悪化や日本企業の退出で、空部屋が多くなり、クリエイターやアーティスト向けに部屋を貸しはじめているとNYの知人に教えていただき、取材のアレンジをお願いしていました。いくつものドットコム企業の退出した後のガラガラの空間を撮影したかったのですが、帰国の予定と重なってしまったので、また次回にということになりました。

ラガーディア空港7時59分発のコンチネンタル733便には、早すぎるけれどこのまま寝てしまうとまずいので、空港で時間待ちをすることにして、ラガーディア空港に向かいます。到着したのが6時前。まだ早いけれど、とりあえずチェックインだけでもと思ったら、コンチネンタル733便は天候不良のためキャンセルとなったといいます。

米国の国内では突然のキャンセルや変更は日常茶飯事。しかし、ヒューストン経由の国際線なので、焦って何とかしてほしいと交渉した上、6時08分発ヒューストン行きコンチネンタル633便を確保してもらい、間に会えばという条件でラガーディアのゲート「A3」へ走って向かいました。

これに間に会わなければ、イベントまでに帰国できないのでがんばりました。ゲートA3へ到着した時には6時10分過ぎで汗まみれ。なんとかファイナルコールを終えて締めかけたドアに滑り込みです。安堵の想いで、19Cの座席に体を滑り込ませると、寝不足もあったので、そのまますぐに眠ってしまいます。ヒューストンに着地する振動で瞬間に目がさめました。熟睡していました。

さてさて、またこれからトランジットです。しかし、いつまでたってもドアが開きません。通常であればしばらくするとドアが開くのですが、到着したにもかかわらず、ドアが開きません。それにしても長い…。その間、何もアナウンスがありません。約30分間は足止めになっていたようです…。

朝9時すぎになってからようやく機内でアナウンスがありました。「ハイジャック…ワールドトレードセンター…クラッシュ…」しか聞きとれません。しばらくして、アナウンスが終わってから、機内でどよめきが起こりました。数人が一斉に携帯電話をかけます。携帯電話の情報が口伝えにアップグレードされていきます。

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