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仕事が嫌になった時に観るドラマ


なんだか最近、言われた側の気持ちを考えずに
いい加減なことを言う人が多くてつかれちゃったな

Twitterで話題に上がっていた
カスタードアイスの入ったシュークリームを買って自分の機嫌をとってみる

うーん、おいしいけど感動はしない
今の私のガサガサの心はハードルをかなり高く上げてしまっている

そんな時にNetflixのマイリストに入れていた『ペンションメッツァ』を思い出す


『パンとスープとネコ日和』も手掛ける
松本佳奈監督のWOWOWオリジナルドラマ、主演はやっぱり小林聡美さん

1話20分くらいで試しに観てみたら
もう始まりの窓を開けるシーンでこれは良いやつだ…ってなる
そのまま一気に7話ぜんぶ観ちゃいました

一番印象に残っているのは1話の常木さんエピソード
こういう最後におぉってなるストーリー、大好きです

こちらのインタビューも拝見したら
1話を最後に撮っていたそうで、納得の完成度

あとは『パンとスープとネコ日和』と比べると、なんというか…
インテリアにそこまで力を入れていない風で実は個性があって、日常に寄り添っている絶妙なバランス感を感じた

『パンとスープとネコ日和』の時はお店だったし少し作り込んだ
おしゃれなキッチンという気がしていたけど書きながら思い出した
アキコさんの家のキッチンはリアルな狭さで本当に住んでいるような品揃えだったなと振り返ると今作のテンコさんのお家の中もそんな感じ

どのエピソードもおいしそうなご飯が出てきて共感できるセリフがあって、
特に最終話なんて今の自分に言われているようでハッとした

ずっと同じところにいると、動くか動かないか考える時が来る
じゅわじゅわ沁みる言葉



インタビューの話に戻ると、この作品が撮られたのがちょうど一度目の緊急事態宣言が解除されたタイミングだったのだとか

この情報のおかげで、もたいさんの距離感に納得しつつ
よくぞ作ってくれましたと本当に拍手を送りたい
なかなか撮影が難しい期間だっただろうし、人との距離感が難しかったからこそなのか、こんな自然豊かで素敵な作品が作られて観られて、嬉しい限り


長野県の富士見町行ってみたいな
周辺に行って見たかった「素透撫 stove」というフランス料理屋さんもあるし


最後に、この作品に欠かせない小林聡美さんの演技
もうほんとーーーに好き

私は普段そんなに邦画を観ない
脚本が気になってしまって「なんで今この台詞を言ったんだろうな、この言い回しなんだろうな」を考えちゃって集中できないから

それを微塵も感じさせない自然体な演技をする方がこの小林聡美さんだと思う
感動したのは3話の旧友が遊びに来るエピソード

夕飯にカレーを作って一緒に食べる時、ビールを並べている食卓で
手酌を始める小林さん演じるテンコさん
それをみた旧友フキさんが「あっ注ぐよ注ぐよちょっと…」
テンコさん「いいのいいの、自分でやるのこういうの」

無理やりテンコさんのグラスにビールを注いで泡まみれになりつつ
フキさんも急いで注いだからか自分のグラスも泡まみれに

6割くらい泡でこれは普通カットしてやり直しするのでは?という状況のグラスにテンコさんが一言「すごいね泡が」

もうこの一言が自然すぎてこのシーンが完成されていた
普通ドラマは綺麗に入れたビールだったり、うまくできたものを見せがちだけど
日常ではビールの泡が6割になることなんてザラにある

そういう誰でも経験したことがあるちょっとした失敗を入れているから
このドラマのふんわりした、決めすぎていない空気が作られているんだと思う


動画配信サービスのマイリストに入れた作品は
基本的に観たらすぐ消してしまうのだけど、
お気に入りなものはなくなるまでずっと入れておくタイプ

この作品も仲間入り

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