終わらない死刑囚の刑期 執行後も社会から切り離されて
3月13日、従来から冤罪事件と指摘されてきた「袴田事件」の再審が決定した。検察は特別抗告を断念したという。センセーショナルなニュースで驚いた人も多かったのではないか。
死刑という、国家が国民の命を奪う制度が根強く残る日本。その是非についてもさることながら、警察の拷問的な取り調べや検察の起訴処分=有罪という前提裁判が原因となって数々の冤罪事件が起きてきた。袴田巌さん(87)は、警察による捏造やマスコミの「犯人」吊し上げ報道を受けた末に半世紀もの時間を奪われた。無実の罪で死