病気と診断されて今思うこと

約2年半前。

「自律神経失調症」

これがわたしに初めて与えられた病状の名前。そこからいくつかの精神科に通うことになり、

「パニック障害」「嘔吐恐怖症」「広場恐怖症」などの名前を与えられた。今通っている病院はもう2年くらい通院しているが、そこでは「適応障害」とつけられた。

こんなにもいろんな名前を言われ、正直自分が何者なのか分からなくなった。

これは精神疾患を抱える人々にとって考え方が割れる部分ではあると思うが、わたしの場合、精神病だということを意識しない方が症状が良くなる。

わたしとは逆に、病名をきちんと知っておく、そしてそれに対し適切に対処する。あるいは、自分が病気である旨を前提に考えることで自分を肯定できるようになる人もいると思う。

わたしの場合、病名がいくつかあって、最終的にどれで判断すればいいのかが分からないので、だったら病名はあくまで治療の建前として使うだけでいい。

実際病気なわけで、だからわたしはお薬を毎朝服用する必要がある。ただ最近、自分の中で考え方に変化が起こった。

今までは、「自分の病気=精神病だから、心がどこか弱っているんだな。」と思い生活していたし、実際周りの人たちには「自分は心が不安定で弱い」と説明していた。

現在は違う。病院の先生がわたしにこう話した。

「血圧が高い人が血圧のお薬を飲んで体調を管理し、日常の生活を送れるようにしているのとあなたは同じで、このお薬を飲むことで体調が改善し日常生活を送れるようにしているだけ。そこに何の区別もない。」

その言葉がわたしの考え方を変えた。今までは「精神科に通い、精神疾患持ちとしての生活を営んでいる」という概念に囚われ、さらに病名も自分の中であやふやなため、自分はいったい何に苦しんでいるのかが分からなかった。でもその言葉を聞いて、お薬をずっと飲むことに対する抵抗や苦しみも無くなったし、今の自分の身体にちゃんと必要なもので、それが精神病だろうがそうじゃなかろうが、それで体調が良くなって日常生活が送れるようになるのならそれが1番いいと。自分が何者なのかいまいち分からなかったわたしにとってはとても安心した。

精神疾患は、たとえ同じ病名でも人によって症状や服用するお薬、もちろん症状が軽い重い(自分がどう感じるかも違う)、そして考え方まで、一つとして同じであることはない。難しい話題だが、だからこそ自分の意見も提示していきたい。


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