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書こうかどうか迷ってたことを書く

どうも、寶雨です。


今回は、先日千秋楽を終えた『タイムマシンで行けたら行くわ』について言わなかったこと

そして座組の人たちに思ってることを全部書いていこうかなと思います。(これは多分次の記事で)


これ投稿しようかどうかずっと迷ってたんですけど、迷ってるくらいならもう書いちゃえ!って思って、ようやく書き始めました(笑)。



まずは作品について。


作品タイトル及びあらすじを知ったのは台本をいただく2ヶ月前、12月末に行われた年末発表会の時でした。

その時は"あ、やっぱりこういう系統のタイトルで来たか"って思ってました(笑)。

1期生→『誓いますか?と聞かれても』

2期生→『男子ちゃんと歌いなさいよ!』

3期生→『サクラのサクラのサクラくん』

4期生→『フレー!フレー!ってなんですか?』

5期生→『大赤字に進路を取れ!』


というちょっと一風変わったタイトルだったので、その予想は外れていませんでした(笑)。

今回の卒業式のシーンではこれらの作品のテーマソングから1曲ずつギターを弾くことになりました。
それは楽しかったですね。


そこから時は進み2月頭。


初めて台本が配られるのですが、僕はその時別の舞台の稽古や身内のコロナ感染が重なり、配役の場にいなかったんですね。

一応台本を読んで「この役やりたいなぁ」って第3希望まで出しはしたんですけど、今回演じることになった島原は第3希望くらいでした。(ちなみに第1希望は城崎、第2希望は熱海だったかな)


島原という役は台本を読んだ時、"チャラそう""ちょい不良""あんまり好かれてなさそう"っていう印象だったので、そこまでやりたいとは思ってませんでした。

ギターを弾くシーンがあったので、もしそれになったらおいしいかなぁくらい。


なので、演出の方と電話した時に「ザッキーは島原になると思う」って言われた時、ちょっと嫌でした(笑)。

俺読み合わせもしてないんだけど?!!

って(笑)。


だって他の役を1度も演じずに選ばれましたからね。
あ、俺っていつもこういう軽い感じのキャラクターに選ばれる運命なのかなぁって思ってしまいました。

そのまま進行されるのも癪だったので、せっかくなら見せ場を自ら作ってやろうという意気込みで

「あ、このシーンのギターって実際に弾いた方がいいですか?」
「弾けるなら」

ということで実際に弾くことになりました。


そして稽古が進むたびに言われるのです。


ザッキーはピュア


という言葉を(笑)。


自分では全くそこに気付かなくて、でもそのピュアさが島原っぽいということも言われました。

島原はザッキーしかいないと。


あんまり納得しないまま稽古は進んでいました(笑)。


でも千秋楽が終わった今だからこそ思います。


あの役は俺しかできなかったなと。

それはどのキャラクターでもそうだけど、俺が島原じゃなかったら卒業式でギターを弾くこともなかっただろうし、本番直前で5曲増えたりもしましたからね(笑)。
元々は合唱曲の「絆」って曲を弾くだけでした。


この作品において卒業式のシーンはとても大事な場面なので、そこに厚みをもたせられることに一役買えたのはとても嬉しいし誇らしいです。


もし他のキャラだったら演じてる感が強くなってたかもしれないですけど、島原はほぼ等身大で演じることができたので、そこもハマってたのかな。


さすがに2月から5月まで1人のキャラクターと共に歩んでいるので、愛着もすごいですね(笑)。



そして3月の公演が中止になった時、心のどこかでは


いや、そうは言ってもいつかは再演できるだろう


という根拠のない思いがありました。なんでだったんだろう。現実逃避かな。


演出から一通り説明を受けている間にも既に泣いている人は何人かいましたけど、僕は呆然としていました。


しかしその後の演出からの「解散」の一言で我慢しきれませんでした。

自分の人生でもあまり経験のない泣き方をしましたね。

悔し泣き?もらい泣きかもしれない。

あ、本当になくなってしまうんだという実感が急に湧いてきたのかもしれないですね。


でもその涙があったから、5月の延期公演が決まった時に、

前よりももっと頑張らなきゃ

こんなクオリティじゃ許されない


と思いましたね。作品においても、キャラクターにおいても。


そしてもし俺が熱海(主人公)とかになってたら動画企画とかもやれなかったと思います。


やりたいとは言ってたかもしれないけど、物理的に。


なんで動画企画をやりたいと思ったかにはいくつか理由があるんですけど、

まず1番大きい理由が、"情報量の少なさ"

これはお客さんの立場から考えたのですが、小劇場とはいっても、チケット代ってそこまで安くはないんですよ。
3〜4,000円とかを無名の人たちに払いたいか?って言われたら、ほとんどノーと答えますよね。

なので、少しでもキャストのことを知ってもらう必要があるなと思った時に、フライヤーの情報だと、役者の名前と顔しかわからないんです。

声や人格、話し方ってやっぱり伝わらないし、これを知ってもらうには動画しかないなと思いました。
あとは動画で「○○役の○○です」って言ってくれた方が、本番観る時に役の名前も覚えやすいですしね。

このキャラの名前なんだったっけ?っていう作業がなくなるだけで、作品の内容が頭に入ってきやすいと思うんです。



そしてもうひとつ、"7期生以降に入りたい人たちへのアピール"


2022年10月よりスタートするACT HOUSE第7期生ですが、入りたいと思っても躊躇うこともあると思います。

映像作品が公開されているわけでもなければ、6期生以前の先輩に話を聞くこともできない。

"舞台上では仲良いけど、実はピリピリしてるのでは?"なんて思ったりもするかもしれません。

そこで動画見てみてください。こんなに優しい先輩たちがいるんだという安心感を得ることができます。

YouTube版のコメント動画で"ACT HOUSEに入る前と現在で変わったことは?"って質問を入れたのは、次に入りたいと思う人たちへの参考にしてもらいたかったからです。

結構偉そうな感じで言ってますけど、割と重要なことだと思います。

動画でしか伝わらないことってたくさんあるし、やはり文章でのインタビューとかって固かったり、これ本当なの?って疑ったりもしますし(実際疑ってました)。


最後の理由


これはですね、完全に僕たちの思い出作りです。


卒業した後ってどうしてもなかなか会えなかったり、記憶が薄れていってしまうものじゃないですか。

嫌でも消えていく記憶を留めておくのって相当大変だと思うんです。

しかし動画を残すことで、残るわけですよ。

人の記憶って声から消えていくらしいんですよ。
動画を見れば絶対に忘れませんね。

僕はみんなに少しでも6期生でいた時のことを覚えていてほしいし、思い出してほしいんです。

子供の頃の青春はなかなか残せなくても、大人になってからの青春は自力で残すことができると思うんです。

そう考えたら多少睡眠時間がなくなることくらい大したことないです。

それくらい僕はこの座組が大好きですから。


「頑張ってくれてありがとう」

っていう言葉をメンバーからいただいたりするんですけど、この動画企画はみんなの協力がないとできなかったし、ましてや自分から提案したので、あんまり頑張っている自覚はなかったです。

眠いなとは思いましたけど(笑)。

でも撮影も編集も楽しくて、僕は本当にみんなに感謝しています。
こんな僕の企画に協力してくれて。



"役者の範疇を超えてる"と言う人もいるかもしれません。

でもそんなことを気にして後悔するならやってから怒られた方がマシです。


残せるものは残して、やり切ることはやり切る。


だから千秋楽の卒業式のシーンはあんなに寂しくなったんだと思います。


学生当時は特に学校に執着はなかったし、ちょっと寂しいなって思ってても、そこまで頑張ってたこともないしなって。


なにかに全力で頑張れたからこそ、そしてそれを共有したみんなだからこそ、離れるのが辛かったんです。

ここら辺の話は次回(笑)。


人生で1番長く共に過ごしていた作品だけにとても思い入れがあり、もう島原を演じることはないんだなと思い寂しかったですが、同じ座組の芥川美織さんの


「もう会えないんじゃない、1つになるだけ」


っていう言葉にとても救われました。


島原という人物と俺は1つになっただけで、別れじゃないんだと。


素敵な言葉ですね。


またいつか6期生の人たちとお芝居ができるように、


そしてその時までに成長できているように、


2022年頑張ります。

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