センベーヌ・ウスマン『Guelwaar』セネガル、父の遺体はどこに消えた?
1992年ヴェネチア映画祭コンペ部門選出作品。センベーヌ・ウスマン長編七作目。題名"ゲルワール"は植民地時代よりも前にセネガルに存在した王朝の名前に由来している。それは同時にピエールという高潔な知識人でカトリックの老人の渾名を指し、彼が亡くなったことをきっかけに映画が幕を開ける。しかし、葬儀をあげようにも安置所から遺体が消えてしまった。空の棺で葬式をする一方で、警察署長と長男バルテルミは遺体を誤配送したイスラム教の村にやって来る。彼らはフランス語の文書が読めなかったので、棺の