【書評:☆★★★★】データサイエンティストの要諦
統計学がある程度わかってくると、それをどうビジネスに適用するかといった点に意識が向いていきますが、自分のいまの担当業務に統計学を適用して利益向上や業務効率化に結びつけられる職場環境にいる人は、そう多くはないと思います。
私のいまの部署・プロジェクトでも、そもそも分析できそうなデータはないし、統計解析によって解決したい課題というのも身近には見当たらない。
というわけで、統計学とビジネスとを結ぶヒントになりそうなものはないかと探していたときに、高評価レビューがついていた本書を購入しました。
統計学とデータサイエンスはイコールではないものの技術的に重なる部分があり、また、データをもとに課題を解決するという点では共通なので、何か得るところがあるのではと。
本書は新書と同じくらいのボリュームで数式は一切出てこないのでサクサク読めますが、結論から言うと今の私にとって本書から得るものはありませんでした。
おそらく、まだ社会人経験のないデータサイエンスを学んだ学生や、著者の会社の新入社員に読ませるにはいいのかもしれませんが、クライアントに対するプレゼンなどの経験がある社会人がこれから業務にデータサイエンスを導入しようという段階で本書を読んでも得られるものはないでしょう。
3,000円出せばしっかりした統計学の書籍が買えます。800円の本書にその1/4の価値を見出すことはできず、高い買い物でした。
※ブログからの移行エントリ:2021.08.02
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