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拝啓、新入社員の君へ 所得税と住民税の話。

新入社員の皆さま、入社おめでとうございます。期待と夢に胸を膨らませ、会社の門を叩こうとしたさなかのコロナ禍。大変な門出ではありますが、きっと逞しく、いつかこの日本を支えていく人たちになってくれるものと思います。

聞くところによると、入社早々在宅勤務を強いられているとのこと。内定式も、新人研修も、OJTとのやりとりも全部WEB。頭のお堅い日本企業において、外部環境の影響はあれどこんなにも変わるとは思いませんでした。

新しい時代の幕開けと共に、その第一世代として入社した皆さまには大きな期待を抱かざるを得ません。そんな折、僕が皆さまにお伝えしたい大事なこと、ここにしたためさせてください。


所得税と住民税の話。


1.借金を背負わないでほしいから伝えます。

社歴7年を迎えようとしている僕がこんな話をするなんて、説教臭い、いやな人間になったな、とも思います。

だけどあえて記事にするのは、僕自身が社会人になってから借金200万円をこしらえて、こいつにめちゃくちゃ苦しめられたからです。

毎月4万円の借金返済による支出。給与の伸び率を上回る借金の利率。人生のイベントをいくつか見送ってきた一因に借金があったことは確かでした。

入社早々、暗い話をするつもりもないんですが、一つの反面教師としてほしい。ちょっとしたお金の知識があるだけで、しなくていい苦労をしなくて済む、そんな思いからペンをとるに至りました。

2.所得税と住民税ってこんなやつ。

新人研修では会社の歴史、業務の内容、福利厚生といった内容ばかりかと思います。そして「所得税と住民税」には決して触れられません。(きちんと説明してくれる会社はいい会社!マジデ!)

だから、皆さまの会社の代わりに、皆さまの上司/OJTの代わりに、簡単なことなんですが所得税と住民税について伝えさせてください。

まずは国税庁とWikipediaの引用です。

所得税は、個人の所得に対してかかる税金で、1年間の全ての所得から所得控除を差し引いた残りの課税所得に税率を適用し税額を計算します。
住民税(じゅうみんぜい)は、日本の税金のうち、都道府県民税と市町村民税を合わせていう語。特に、個人に対する都道府県民税と市町村民税は、地方税法に基づき市区町村が一括して賦課徴収することから、この2つを合わせて住民税と呼ぶ。なお日本国内に居住していない場合は、課税されない。

簡単に図にすると次のような感じです。

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所得税は社会人1年目から、毎月の稼ぎに応じて税金がかかってきます。たいていは、給与が振り込まれるタイミングで天引きされていると思います。給与明細で確認してみてください。

住民税は社会人1年目は納付しません。これは、この税金が前年の所得(稼ぎ)を基準として、税額計算されるからです。入社の前年は大学生、多くの人が所得ゼロとなりますから、住民税がかからないっていう仕組みです。

たったこれだけ。たった5分で学べる知識があるか/ないか、なんです。でも、無いっていうことが危険ってことを次で伝えます。

3.翌年6月から毎月2万円の納付が待っている。

・親への恩返しをしよっかなって。まずは旅行にでも。
・同期との華金のみが楽しいです。毎夜、銀座、恵比寿に六本木…
・一人暮らしで家具をそろえなくちゃいけなくて…

「ついつい使い過ぎちゃって、毎月カツカツなんです」

人生で初めて自分で稼いだお金。使い道はたくさんあるかもしれません。わかります、その気持ち。大人の階段のぼるってこういうことなんだよな。僕も思っていました。

でもね、計画的にお金を使うことも大人になることなんだよ。そう僕は声を大にして言いたい。カツカツの生活をするのはせめて上半期までとしてほしい。じゃないと、アイツがやってきて、そして気づいたら借金にまみれてる。そんな未来にしてほしくないのです。

そう、上述の住民税が翌年6月からスタンバイしていることを改めてリマインドしたい

平成30年の初任給は、大学卒男女計の平均で20万6700円、前年比0.3%増でした。また、大学院修士卒が23万8700円、高専・短大卒18万1400円、高校卒16万5100円で、前年よりアップしました。

日本の初任給の平均値は20万円。住民税率がだいたい10%ですから2万円の納付が毎月発生します。2万円をなめちゃいかん、ボディブロウのように効いてくるんです、コイツが。

1年目から2年目にかけて10%の昇給しますか?
はじめての後輩に気前よく奢ってあげる。その支出、見込めてますか?
今の生活、続けていて大丈夫ですか?

ちなみに、「気づいてから変える」では遅いことも伝えておきます。その要因はクレジットカード。請求はだいたい1~2カ月後にやってきます。気づいた月に生活を改めたって、もともとの生活水準の請求があとからやってくるんだ。泣きっ面にハチなんだ。

本当に些細な事だと思います。ですが、意識することが大切です。
お金がない、なんてことで困ることがないように、日本を背負う皆さまには初めの一歩から正しい道を歩んでもらいたいと思います。

僕のような借金人生を送る人が一人でも減りますように。ナムナム。

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